イメージフォーラム卒展
毎年今時分、イメージフォーラム付属映像研究所の卒業制作展があります。
もう十何年かになるけど、毎年行ってます。なるべく全プログラム見るようにしています。
イメージフォーラム付属映像研究所は、なんて言えばいいのかな、映像作家を目指す人たちのための学校です。
今、イメージフォーラム付属映像研究所には実写をメインとする映像制作コースと数年前から始まったアニメーションコースがあります。それぞれのコースは1年。映像制作コースには本科と、本科卒業生対象の専科があると記憶しています。
映像制作コースは今回で30期。30年になるのかな。凄いです。
イメージフォーラムのサイトは
http://www.imageforum.co.jp/
で、今回の卒業制作展の案内は
http://www.imageforum.co.jp/cinematheque/898/index.html
です。
昨日見てきたのはDプログラム。アニメーションコースの作品のようです。
作品数は20本。作品はすべて1分から5分くらいの短い作品です。
普通、アニメと言われて思い浮かべるような、セルアニメ(セルはもう使われてないそうですが)系のアニメはありません。また、商業アニメみたいなストーリー作品というより、イメージ的な、心象風景的な作品がメインです。
技法はほんと色々。イラストとか、人形とか、クレイとか。実写アニメ、みたいな作品もあります。よく考えたら、今回は3DCGIアニメもなかったような感じです。少なくともはっきりと判るのは。
興味深い技法として印象に残ったのは、ホワイトボードに水彩形の絵の具で絵を描いて、滲ませたり、書き重ねたり、ふき取ったりして創った作品。
印象に残った作品で、文章に書けそうなのを少し。
『履歴書』(齋藤明日香/ビデオ/3分)
履歴書用紙に描かれたイラストが動くアニメです。成長する人物のイメージとか。いいアイディアだと思いました。
『まほうのかばんのうみ』(柴田麻由/ビデオ/4分)
クレイアニメ、人形アニメになるのかな。かばんの中に海があって、釣り糸をたらしたら魚がいっぱい釣れて…。
他にイラストアニメでお猿さんの干そうとしたタオルの中に海が入ってるという作品もあって。ここらへん、インスパイアなのかなぁ。通して観るとそういう“つながり”が感じられる作品があるのも、卒展の面白さです。同期での“つながり”とか、前年の作品からの“つながり”とか。和田淳子さんとか、『女の子映画』のひとつのスタイルを呈示して、だいぶ後まで影響を残した方だと思います。
『夜の鳥』(八木澤里志/ビデオ/2分)
黒地にぼわっと浮かぶ明り、青空を透かしていて。それがいろんな形に、鳥の形とかになって。
『ネバーギブアップ』(信耕ミミ/ビデオ/3分)
ダイソーあたりで売ってそうなちゃちな鎧武者のオモチャの人形。とろけたような造型の単色の。それがチャンバラしたり笑いを誘うお話を繰り広げてくれます。いや実は最初「わ、手抜き」と思っちゃったけど。それから面白くなっていって。良かったです。
こんな感じです。印象を言葉にできない作品もたくさんあったのですが。
いや、実験映画について書くのは難しいです。
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