2017/10/02

昭和精吾事務所『われに五月を 第二章』

9月30日の土曜日は渋谷のサラヴァ東京で昭和精吾事務所公演『われに五月を 第二章 -血系譜-』を観てきました。

昭和精吾さんは演劇実験室◎天井棧敷に在籍していらした方です。あの伝説の「力石徹の葬儀」で弔辞をお読みになった方というのがいちばんわかりやすい説明かしら。
そして寺山修司没後は寺山修司の語り部、天井棧敷の語り部として、当時の思い出話、天井棧敷のお芝居の一節、寺山修司の短歌の朗読など、トークショー公演を精力的になさった方です。痩身のとてもかっちょいい方でした。

おととしの夏の終わり、昭和さんは急逝されてしまったのですが。昭和精吾事務所のこもだまりさん、イッキさんが中心になって、公演活動はお続けになっています。今回もその公演にお伺いしてきました。

ちょうアウェーの渋谷、人ごみを掻き分けサラヴァ東京さんへ。サラヴァ東京さんは渋谷の東急脇にあります。以前、一度だけ、日比谷カタンさんのライブで行った事があります。小奇麗で広めのライブハウスです。

手前の真ん中に昭和さんの写真が飾られ、舞台奥に四角く囲って生成りの布で囲まれた小スペース。そういう道具立てでした。

ややあって開演。

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2017/09/30

『寺山修司のDNA 若い女性にアングラ人気の怪』

『寺山修司のDNA 若い女性にアングラ人気の怪』(朝日新聞:刊 Kindle版)
読了。朝日新聞のコラムをまとめた物になるのかしら?電子書籍版のみで紙の本は無いようです。前5章でボリュームは薄めですから、紙の本じゃペイしないかなと。だから、電子書籍ならではの本ではないかと。
お値段もお安く、Kindle版で108円でした。自販機の缶ジュースより安いです。

買ったのは7月の終わりごろです。

寺山修司とその関連の本を時々Kindleで探しているのだけど。寺山本は資料としていつでも見られるように手元においておきたいです。その点、Kindle本はスマホやタブレットに入れて常に持ち歩けますし、検索も簡単、マーカーも本を汚す心配なく引けます。そしてKindle本は時々バーゲンもしてくれますから、安価で手に入れることもできます。なかなかに便利です。

で、その日もまたなんか出てないかなと思ってKindle本を検索していたのですが。
それで見つけたのが本書です。
「若い女性にアングラ人気の怪」とかなんか茶化したようなサブタイトルがついていて、ちょっとむっとしたのですが。何が書いてあるんだろって思って買ってみることにしました。なんといっても108円と安いですし。

そして、面白く読みました。私のその翌月、8月に青森の三沢に寺山修司関連のイベント、市街劇『田園に死す』を見に行ったのですが。直接にはその紹介は無かったのだけど、その理解を深められるお話もありましたし、面白いご縁だなぁって思いました。

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2017/08/08

市街劇『田園に死す』

2017年8月6日の日曜日は青森県の三沢市で開催された市街劇『田園に死す』を見てきました。いち寺山修司ファン、演劇実験室◎万有引力ファンとして。

寺山修司の演劇実験室◎天井桟敷の衣鉢を継ぐ、J・A・シーザー率いる演劇実験室◎万有引力さんを中心に、たくさんの劇団さんや、一般公募の皆さんがこの市街劇『田園に死す』には参加されてるそうです。

市街劇、寺山修司が始めた、「市街」で展開される劇です。「劇場」に閉じ込められていた「演劇」を「市街」に解き放つこころみ。劇という「虚構」を「市街」という「現実」に解き放とうとするこころみ。「観客」も巻き込んだ、入っていける「お芝居」。
私は2008年11月に松山で開催された市街劇、『人力飛行機ソロモン 松山篇』を拝見しています。それと寺山修司と近しかった映像作家のかわなかのぶひろ先生が制作された映像作品『市街劇ノック』を拝見した事があります。これは1975年に阿佐ヶ谷界隈で行われた天井桟敷の市街劇『ノック』を、かわなか先生たちがモノクロビデオで撮影した映像をモチーフに、映像作品として再構成した物なのですが。

『田園に死す』。寺山修司の1965年の歌集、そして1974年の映画のタイトル。映画はどのワンシーンを切り取っても絵になる、素晴らしい作品です。それを三沢でどう展開するのかなぁと思いました。見てみたいなぁと思いました。
行こうかなぁ、どうしようかなぁ、しかし青森は遠いしなぁ、とつらつら悩みつつ。行こうと決心して手配を始めたのは2ヶ月ほど前です。せっかくだから一泊ぐらいして観光もしようと、JTBに問い合わせたのですが、ねぶたシーズンという事で宿は壊滅的にふさがっていて確保できず。ままよと夜行バスで当日早朝三沢入り、当日夜にふたたび夜行バスで帰京という、弾丸スケジュールを組みました。

早朝の三沢。霧が出ていて、なんか幻想の世界に入っていくようです。ここんとこの市街劇ってのはお天気に恵まれないらしく。2008年のソロモンでは、肌寒い雨の中のフィナーレが記憶に残ってますし、私は行ってないのですが、98年の『人力飛行機ソロモン 青森篇』でも雨にたたられたそうです。
それでずっと雨を気にしていましたが、天気予報アプリによると今回の三沢ではお天気はもちそうで、それもありがたく思いました。

5時回ったところに三沢着。朝早くから開いてる、休めそうなとこ、どっかないかなと事前にネット検索したのですが、三沢空港温泉ってところが5時半から開いてるそうなので、そこに向かいました。ありがたかったです。ロビーも広くゆったりしてて、ひと風呂浴びてのんびりするのにちょうどよかったです。
で、こんどは三沢空港の食堂がネット情報によると朝8時30分に開いてるそうなので(実際には8時45分開店でした)、そちらに向かって朝ごはん。霧の中でも米軍機?や自衛隊のヘリコプターが飛び立っていきました。到着便もあるようです。

それから受付場所のスカイプラザミサワへ。スカイプラザミサワさんは、入ってはいないのですが、入り口に星条旗と日章旗が描かれていて、ああ、ここは基地の町なんだなと思いました。

このスカイプラザミサの前の道路が「テラヤマロード」という愛称だそうです。2車線のまっすぐな広い道。最初は基地の街だからかなぁと思ったのですが、雪の多い地方であるでしょうし、路肩に雪を片付けるには道幅も要るでしょうし、道はまっすぐな方が目印が雪に埋もれても安全からかなぁと思いました。
なんと、このテラヤマロードがまんま歩行者天国になってました。

10時から受付開始。受付の方に前売り券を渡すと、地図とバス案内と寺山修司のお面、そしてチョークと引き換えられました。寺山修司のお面は入場を限ってる場所での入場証になります。チョークは道路に落書き用かな?他に使う演目もあったかもしれません。
きちんとした本部、救護所も設営され、ゴミ箱も用意されていて、歩行者天国も含めて、三沢市の市としてのこの市街劇の取り組みは力が入っているようです。(ちなみに三沢市の広報誌も8月は寺山修司が表紙でした)

さて、改めて地図を眺めて。なんと!演目は60以上!!どう回ろうか考えもちょっと吹っ飛びました。ま、行き当たりばったりでいいかもと。
演目は固定型と移動型があります。固定型は場所を固定しての演目、移動型は場所を移動しながらの演目、ストリートパフォーマンスと言えばいいかな。
マップは見やすく、分かりやすくデザインされたものでした。いや、なんといっても三沢の街自体が道路が碁盤の目状になってて、分かりやすい地理をしているってのが大きいとも思います。市街劇向きの地形かも?

あと、寺山修司記念館も会場に含まれていました。それは当然ではありますが。ただ、記念館は三沢市街からはちょっと離れてるので、どうしようかなと。配布されたバス案内はそのための時刻表でした。無料のバスが走ってるそうです。

ただ、テラヤマストリート周辺だけでも、とても見切れないほどの演目があります。
それだけでお腹いっぱいにはできそうです。

そう、この演目の飽和攻撃状態、それもこの「市街劇」の特徴かと。普通の、劇場の、「お芝居」なら、観客は劇のすべてを見られるわけです。しかしこの市街劇ではすべてを観ることはできない。あなたが経験した『田園に死す』と私が経験した『田園に死す』は違う。そういうのって面白いと思います。そして各人が経験した『田園に死す』を持ち寄って、そして『田園に死す』を再構築するというこころみもアリでしょう。それが『世界』って物かもしれませんし。

12時の開演が近づいたので、テラヤマストリートの途中にある、プロローグ『百年鐘=歴史の蹉跌』の場所へ移動しました。

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2017/07/03

万有公演『レミング』

この前の日曜日は高円寺の座・高円寺で演劇実験室◎万有引力さんの『レミング-壁抜け男-』を観てきました。楽日になります。

『レミング』、万有引力さんの前身だった、寺山修司率いる演劇実験室◎天井桟敷最後の演目です。初演ではないようですが。
寺山修司元夫人で、離婚後も天井桟敷の制作として寺山修司の活動を支え続けていらした九條今日子さんの御著書・『回想・寺山修司 百年たったら帰っておいで』には、病身で動けない寺山を東京に残して関西に『レミング』大阪公演のプロモートに行った九條さんと、寺山との電話での会話が、おふたりが交わした最後の会話になったと書かれています。
また、寺山の本を編むために出版社に入り、現在は藤沢で遊行舎という劇団を主宰されている、寺山修司に関して日本でもトップクラスに詳しい白石征さんの御著書・『望郷のソネット 寺山修司の原風景』には、寺山修司の葬儀で、団員さんたちが『レミング』の劇中歌を歌っていた様子が書かれています。

私が万有引力の『レミング』を観たのは2度目みたい。最初に観たのは2000年のサンシャイン劇場での『レミング』。これは確か万有引力さんの公演というより、どこかのプロモーションで万有さんが出たって形じゃなかったかなぁと思うのですが。ただ、ほとんど記憶になくて。私がWeb日記始める直前で、感想を書いた物も残ってないので。

2015年の12月に、万有引力ではないのですが、維新派の松本雄吉さん演出の『レミング-世界の涯てまで連れてって-』を池袋の東京芸術劇場・プレイハウスで見ています。ファンな青葉市子さんが寺山芝居にご出演という、ちょう俺得な公演でしたので。他の出演者はほとんど知らなかったのですが。(松本雄吉さん、去年お亡くなりになられたようですね。驚きました。謹んでお悔やみを申し上げます。)

で、『レミング』には副題が「壁抜け男」と「世界の涯てまで連れてって」があるようです。
どう違うのかはよく分からないのだけど。両方拝見したわけですが、まったく別物というわけではないようです。寺山の戯曲だと、例えば『さらば映画よ』には「スタア篇」と「ファン篇」があるのですが、それは別物のお芝居のようですが。

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2017/05/08

2017年の寺山修司忌とイメージフォーラムフェスティバル

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今年も5月4日の寺山修司の御命日に、高尾霊園の寺山修司のお墓と3年前の4月末に亡くなられた九條今日子さんのお墓にお参りしてきました。
寺山修司忌はお天気のいいことが多いのですが、今年もいいお天気でした。暑いくらいの陽気。だいたい毎年、上着を着ていこうかどうしようか迷って、着ていって、そして現地で汗まみれになって着てきたのを後悔するパターンですな。

先日、萩原朔美さんのトークショーで教わった、「定点観測」ということ。十数年寺山修司忌にお参りしているので、いくつかの変化もまた、気がつきます。

高尾駅のツバメが激減しているように見られます。昔はツバメの鳴き声がうるさいぐらいでしたが。今はたまにちょぼちょぼくらい。ツバメの餌やりはいくら見ても見飽きないのですが、それももう目にすることもありません。ツバメの越冬場所は中国南部なのでしょうか。いまは中国も経済大躍進で乱開発されて、ツバメの居場所はどんどん減っているのでしょうか。それとも地球温暖化でツバメの子育てシーズンがずれ込んでいるのかしら。

高尾霊園入り口には休憩所があって、いつもそこでひと休みするのですが。ふと気がつくと、時節柄か、喫煙室がなくなって更衣室になってました。(屋外の喫煙コーナーはまだあります)
あの喫煙室で九條さんが煙草をのんでいらした様子、まだ憶えています。そして私も煙草をのまなくなってしまって…。

高尾霊園の食堂(安下処というそうです)でお昼ご飯を食べて帰宅。

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2017/05/01

「萩原朔美作品集」@イメージフォーラムフェスティバル

ゴールデンウィークが始まり、そして例年のように実験映画の祭典「イメージフォーラムフェスティバル」も始まりました。もう昔みたいにフリーパス券を買って全プログラム制覇!なんて気力はありませんが、ぼちぼち見ていこうかなと。んで、今回楽しみだったのは、萩原朔美さんの特集プログラムがあったこと。

萩原朔美さんの作品を拝見するきっかけになったのは、もう解散してしまったけど、ある会の仲間だった、かわなかのぶひろ先生の「映像書簡」シリーズでした。「映像書簡」というのはかわなか先生と萩原朔美さんの映像を使った文通シリーズです。この影響を受けたのが寺山修司と谷川俊太郎との『ビデオレター」シリーズであったそうです。

私は寺山修司ファンなのですが、のちに萩原朔美さんもまた寺山修司に縁の深い方と知って。朔美さんは寺山修司率いる演劇実験室◎天井桟敷の初期に最初は美少年役として入団し、のちに演出をお勤めになったとか。のちにそのころを語った作品『思い出のなかの寺山修司』も拝読しました。

そういうことで、萩原朔美さん関係のイベントもたまに行くようになりました。展覧会とか朗読劇とか上映会とか。そして今回イメージフォーラムフェスティバルで特集上映があると知って、いそいそと出かけることにしました。

今回の萩原朔美作品集はイメージフォーラム3階のスペースでありました。全4プログラム。X1~X4まで。こんなにたくさんいっぺんに朔美さんの映像作品を拝見する機会は初めてです。

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2017/03/21

万有公演『身毒丸』(2017)

この前の日曜日は三軒茶屋のパブリックシアターで演劇実験室◎万有引力公演『-説教節の主題による見世物オペラ-身毒丸』を観てきました。楽日になります。
万有引力の『身毒丸』は2015年に同じくパブリックシアターであったのを拝見しています。今回が2度目になると思います。

三軒茶屋のパブリックシアターへ。パブリックシアターさんは舞踏の公演に1回、そして前回の『身毒丸』、今回の『身毒丸』、都合3回目の場所です。
三軒茶屋には近くにもうひとつ、シアタートラムというパブリックシアターより小さい劇場もあります。そこもなんどか万有の公演を拝見したのですが。両方とも天井の高さが印象的な劇場です。パブリックシアターは3階席まであります。まさに天井桟敷かと。

ワクワクしながら三軒茶屋へ向かいます。いつもいつも前売りを買うときは「ずいぶん先だなぁ」と思うものですが、その日が来るのはあっという間ですな。

ロビーに天野可淡さんのお人形、カタンドールが飾られていました。マリアの心臓さんのご提供のようです。マリアの心臓さんは万有の『犬神』公演とタイアップの人形展もなさっていましたし、その関係かなぁと。しかし万有引力公演でカタンドールって、ちょう俺得ですわ。

今回、物販でパンフレットがありました。万有単独の公演でパンフレットがあるのは初めてかなぁ。で、毎回劇場でお客さんに配られるリーフレットには配役が載っていたのですが、今回はそれはなしで、このパンフレットの方に載ってるかたちでした。
あと、オリジナルデザインTシャツがあたしサイズのだけ売れ残ってて、なんか私に買えっておぼしめしなのかしらんと思って購入しました。物販でそこまで買うのも私としては珍しいのですが。

今回も座席は指定制で、開場で三々五々客入れするスタイルでした。万有でよくあった、整理番号順にお客さんを並ばせて一気に客入れというスタイルも好きなんですが、やっぱりこっちの方が楽ではありますな。

そして入場するといつもの万有スタイルで、もう役者さんが舞台をうごめいています。
行灯片手の方とか。

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2017/03/11

『寺山修司 青春書簡』

『寺山修司 青春書簡 -恩師・中野トクへの75通-』(九條今日子:監修 小菅麻起子:編著 二玄社:刊)読了。
寺山修司が青春時代、青森の恩師・中野トクへ書き送った手紙を集めたものです。

この手紙の展覧会は拝見してると思います。たしか場所は世田谷文学館だったかと。
このブログを検索しても出てこないので(見たら必ず書いていたと思いますので)、ブログを始めた2005年3月以前のことかと思います。そしてそこで本書も出版されると知ったのかなぁ、そこらへんは憶えてないけど本書の存在も知っていて、いつか読みたいなぁと思っていたのですが、もう10年以上も経ってやっと手にしました。

本書は昭和28年1月、まだ青森高校の生徒だったころから始まり、早稲田大学に入学して上京、そして3年間の長い入院期間を経て退院、そして本格的に活動を始動した、昭和38年5月までの寺山修司からの書簡が収められています。

寺山修司は中野トクの生徒だったのかなぁと思っていましたが、おととし読んだ若き日の寺山修司の評伝、『寺山修司 その知られざる青春』(小川太郎:著)によると、寺山は中野の直接の生徒だったわけではなく、寺山の友人の紹介で中野トクと知り合ったとか。
ここらへんの経緯はもちろん本書にも紹介されています。そして『~知られざる青春』の方が先行書だったので、『~知られざる青春』への言及もあります。

本書は、手紙の一通一通を、モノクロですが、手紙の現物、それを文字起こししたもの、そして解説で紹介しています。この解説が丁寧で凄いです。丹念な考証です。ほんと、資料性が高いです。手紙の中で触れられた人物のこととかもできる限り詳しく書かれています。

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2017/03/06

萩原朔美『日付を編んだ本』展

土曜日は京橋のASK?さんで萩原朔美展覧会第二部、『日付を編んだ本』を見てきました。最終日になります。ASK?さんの萩原朔美さんの展覧会は二部制で、第一部の「100年間の定点観測-朔太郎、朔美写真展」は見に行けなかったのですが。

萩原朔美さんは、いちばんわかりやすい言い方は、「萩原朔太郎のお孫さん」になると思います。
私のような寺山修司ファンにとっては、寺山修司率いる演劇実験室◎天井桟敷の活動初期に最初は美少年役として入団し、後に演出をおつとめになった方、です。当時の思い出をつづった『思い出のなかの寺山修司』も大変面白く拝読しました。
また、私は実験映画を見るのも好きなのですが、映像作家としてもご活躍で、作品をいくつか拝見しています。また、伝説の読者投稿誌『ビックリハウス』のお仕事もなさっていました。(寺山修司人脈とビックリハウス人脈はかなり重なっているのも面白いです)

そういうお方であります。

『日付を編んだ本』展ということで、どういう趣向の展覧会かなぁと思ったのですが。
これもまた萩原朔美さんの「定点観測」の素晴らしい作品たち。

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2017/01/23

Project Nyx『時代はサーカスの象にのって』

先日は新宿FACEでProject Nyxさんの公演『時代はサーカスの象にのって』を観てきました。オリジナルは寺山修司率いる演劇実験室◎天井桟敷のお芝居です。
『時代はサーカスの象にのって』、ずっと見てみたいなぁと思っていたお芝居でした。たぶん、昭和精吾さんからの影響だと思います。

昭和精吾さんは天井桟敷の劇団員だった方。あの、伝説の、『力石徹の葬儀』で弔辞を読まれた方です。
そして寺山没後は「天井桟敷の語り部」「寺山修司の語り部」としてそのころの思い出話や当時の演目の一節の再演をなさっていました。昭和さんの公演、何度かお伺いし、とても楽しかったです。
その拝見したレパートリーにどうやら『時代はサーカスの象に乗って』の一節らしいものがあって、オリジナルはどんなお芝居なのかなぁってずっと興味を持ってました。
残念ながら、おととしの夏の終わりに昭和さんは急逝されてしまったのですが。

あと私のつたない寺山修司と天井桟敷の知識からですが。
(以下、間違いがあったらごめんなさい)

『時代はサーカスの象にのって』、渋谷にあった天井桟敷館の地下劇場でロングラン公演された演目とか。天井桟敷館が「はとバス」ツアーのコースになったこともあるそうですが、そのコースになったときの演目が『時代は~』だったかなぁと。あと、その、はとバスツアーのコースになったおかげで劇団に定期収入ができて、劇団の経理のおじさんが寺山修司にかけあって、無給だった劇団員にお金が出るようになったそうです。

でもやっぱりそればっかりでは…、という話が出て、公演は終了、はとバスコースもおしまいになったとか。そこらへんのエピソードもいくつか読んできた寺山本にあったかなぁと。

あ、あと、寺山没後に萩原朔美さんの演出で『時代は~』の公演があったそうですが、そのときはご存命だった寺山修司の母・はつさんが朔美さんに抗議の電話を入れたとか。天井桟敷館で行われた公演ですから、桟敷館の喫茶部のマスターだったはつさんも『時代は~』を何度もご覧になっていて、だからこそ、「修ちゃんのとちがう!!」って思って激怒されたのかなぁと思ったりもします。寺山修司の母・はつさんは元関係者の手記など拝読するとほぼ異口同音に「おっかない人だった」と書かれていますけど…。

いや、閑話休題。

期待にドキドキしながら新宿FACEへ。新宿FACEさんはJ・A・シーザーさんのコンサートもあったし、寺山系にはおなじみの場所になってますな。

Project Nyxさんのお芝居は数回行ってます。ここんところはご無沙汰なのだけど…。寺山修司の少女世界を描いてこられた宇野亞喜良さんが美術で、天井桟敷にもご在籍だった蘭妖子さん、素敵なロリィタユニット、黒色すみれさんご出演だったりして。それで何度かお伺いしました。

今年でProject Nyxさんは10周年とか。

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