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2021/12/23

万有引力公演『迷路と死海』

12月19日の日曜日は恵比寿のシアター・アルファ東京さんで演劇実験室◎万有引力さんの第72回本公演『Ø迷路と死海-演劇零年◉見えない演劇-』を拝見してきました。楽日になります。本公演がシアター・アルファ東京さんのこけら落とし公演だそうです。荻窪にある、そこも万有引力さんの公演を観に行った、オメガ東京さんの姉妹館みたい。

初めて行く場所ということで、地理音痴的には迷ってしまわないか心配だったのですが。
Img_20211219_142932
渋谷から恵比寿に向かう山手線の車窓からアルファ東京さんのこの特徴ある外観が見えて、迷わずたどり着けました。
よかったです。
アルファ東京さんは2階にロビー、地下に劇場というちょっと変わったつくりでした。
劇場的にはオメガ東京さんより広くて、中規模くらいかなあ、感じのいい劇場です。

今回も座席は指定制で、席についてどきどきしながら開演を心待ちにしました。
今回は客入れ時にすでに俳優さんが蠢いている、というスタイルではなかったです。

ややあって開演。

今回の道具立てはシンプル。移動する縦長の黒いパネルたち。そして「無人島」っていうんでしたか、黒く塗られた木製の台。それらを中心にさまざまに展開していきました。床に迷路、四角いのと丸いのが描かれています。ほんと、黒い舞台。

今回も万有引力さんの自家薬籠中の小コーナー集といった作品でした。元ネタ的に私が分かったのは『さらば、映画よ!<スタア篇>』くらいかなぁ。ホテルにやってきて、撮影所に長距離電話をかけようとする(自称)女優の話のぶぶん。これはAPB-Tokyoさんの演目で数回拝見しています。
幕を使う演出は『観客席』以来かなぁと思ったり。普段の万有公演だと緞帳や幕の類は一切使わない、むしろできる限りすべて撤去するってスタイルなのですが。

「見えない演劇」として、暗闇の演劇という部分もあります。万有引力さんの次回本公演がまさに暗闇の演劇の『盲人書簡』のようで、その助走的な部分もあるのでしょう。

根本豊さんがお久しぶりで嬉しかったです。万有引力での根本さんはまるで寺山修司の依り代のような方でした。今回は「観客いじり」のコーナーをご担当されていました。ただ観客いじりといっても観客いじりではない、舞台に上げられる観客は観客ではなく仕込みという、メタな展開でしたが。今までの万有の観客いじりを見てきたものとしては逆に新奇で面白かったです。(やっぱりこのコロナ禍の状況では観客を舞台にあげるのはダメみたい。上がりたいけど…)

ちょっと調べた限りですが、寺山修司の著作に『迷路と死海-わが演劇』という著作があるようです。93年刊なので、寺山修司の没後に編まれた演劇論アンソロジーみたいですが。それとの関連はあるのかしら?ちょっと読んでみたく思うのですが。

ラストの、舞台装置そのままで照明を色々変えてその表情を変えて見せるってデモンストレーション的な演出も面白かったです。音響もそうですし、こういう舞台を成り立たせるのはそういう部分のレベルの高さも必要なんだなと。

今回の万有引力公演も楽しみました。

次回の来年5月に前述のように『盲人書簡』だそうです。まさに「暗闇の演劇」かと。
それから来年3月にJ・A・シーザーさんのコンサート。
両方観に行けたらいいなと思ってます。

P.S.
これ書くために『Ø迷路と死海-演劇零年◉見えない演劇-』と書くための”Ø”と”◉”の打ち方が知りたくてググってみました。WindowsのIMEの場合、”Ø”は”00D8”と入れて「文字コード変換」に行けば出て、”◉”も同じく”25C9”を文字コード変換で出ます。

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