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2020年6月

2020/06/15

村井理子『兄の終い』

『兄の終い』(村井理子:著 CCCメディアハウス:刊 Kindle版)孤独死をした兄を「終う」ことになった、その顛末を描いた手記です。

村井理子さんはツイッターでフォローしています。実はご著書は未読なのですが(汗)、時々あげられるわんこの写真が好きなのでフォローしています。そうやってツィートを拝見しているうち、新刊情報としてこの『兄の終い』に関するツイートが流れてきました。そして、その内容に「ギクリ」としました。

なぜなら私もいつか「終われなきゃならない」『兄』だからです。

そのことは時々考えます。自分にも「老い」がやって来てるのを自覚しているし、その先に死があるのだろうなとぼんやり考えます、そして死んだら誰かが終っちゃう羽目になるんだろうなと思います。そしてそれはかなりの確率で『兄』として終われるのかなぁと思います。その義理なんて1ミリもないんだけど。

なので、本書に興味を持ちつつ、読むのがとても怖い気持ちがしてました。で、手を出しあぐねていたのですが。こういう事態はそのうちほぼ確実に「降りかかる」ことですし、どうなるかちょっと心の準備もしときたいと思って読んでみることにしました。老眼が始まってるので字が大きくできるKindle版があるのはありがたいですな。

ざっと一読した程度の感想ですが、書いてみます。

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2020/06/12

ダニエル・デフォー『ペスト』

『ペスト』(ダニエル・デフォー:著 平井正穂:訳 中公文庫Kindle版)読了。1665年のロンドンにおけるペスト流行を描いたダニエル・デフォーの作品です。

私は寺山修司のファンなのですが。寺山の戯曲に『疫病流行記』という作品があります。お芝居を拝見したことがあります。『疫病流行記』、かっちょいいタイトルだと思いました。この『疫病流行記』というタイトルはこのダニエル・デフォーの著作が元ネタなのかなと。(作品の内容自体はほぼ関係ないようですが)
ダニエル・デフォーは『ロビンソン・クルーソー』の作者とか。『ロビンソン・クルーソー』も断片的にしか知らないのですが。その程度の知識しかないのですが。

んで、今、新型コロナが流行している状況なのですが(こう書いとかないと後年読み返してもちんぷんかんになるしね)、で、この、『疫病流行記』を思い出して、読んでみたいなと思いました。

この『疫病流行記』というタイトルの本は調べてみると新刊ではちょっとお高いです。う~んと思ったのですが。そして、私は老眼が始まってるので、できたら文字を大きくできるKindle版が欲しいと思ったのですが、Kindle版もないし。で、ちょっと調べてみたら、この中公文庫の『ペスト』が原題的には"A JOURNAL OF THE PLAGUE YEAR"という事で、同じ本の和訳と思われます。そしてこちらはちょいとお安い上にKindle版もあるという事で、こちらを買ってみることにしました。

調べていくうちに名言集のサイトに「ダニエル・デフォー『疫病流行記』より」としてかっちょいい台詞が紹介されていました。
「疫病患者の出た家の扉は、すべて釘づけにされた。そして釘づけにされた扉の中では、新しい世界がはじまっていたのだった。」
このくだりもどこらへんでどういう文脈で使われてるのかなと思いました。

まず、最初はKindleの無料サンプルから。無料サンプルでもかなりの読みでがあります。

内容的には小説というよりルポルタージュといった風です。ただ、巻末の解説によるとノン・フィクションではなくフィクションと理解すべきだとか。デフォーとは完全には重ならない主人公の一人称でこのロンドンにおけるペストの流行が語られています。
もちろん完全なフィクションではなく、かなり事実に基づいているのではとは思います。もちろん本書の内容と史実との照合研究はたくさんあるのでしょうが、そこらへんは分からないのですが。

まぁ一人称で淡々と語られるスタイルなので、読みながらちょっとダレてしまったのも事実ですが。

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