« 岸田秀『唯幻論始末記』 | トップページ | スマホをZenFone Live(L1)に交換しました »

2019/09/17

座・高円寺『ピノッキオ』

月曜日は高円寺の座・高円寺で『ピノッキオ』ってお芝居を観てきました。
演劇実験室◎万有引力の方がご出演という事で。
演劇実験室◎万有引力さんは寺山修司率いる演劇実験室◎天井棧敷団員のJ・A・シーザーさんが、寺山修司没後に天井棧敷の衣鉢を継いで立ち上げた劇団です(私はそう理解してるのですが)。私は寺山修司ファンで、その流れで万有引力の公演も拝見するようになったのですが。

座・高円寺でここ数年の今時分、万有引力の方がご出演の『ピノッキオ』って子供向けの公演があるって事はずいぶん前に知ったのですが。行こうかなと思った年もあったのですが、重い腰がなかなか上がらず。
ただ、今年は、万有引力さんは海外公演があるということで、年内に公演はなくて。ちょっとさみしい思いをしていて、それで、万有の方がご出演のこの『ピノッキオ』を観に行こうと思いました。
ただやっぱり重い腰がなかなか上がらず、一般公演の最終日である月曜日に観に行くかたちになりました。

『ピノッキオ』。もちろん小さいころたくさん慣れ親しんだお話です。ただ、小さいころでありますし、私が見てきたものはいろいろと翻案や演出がされていたものでしょうから、「オリジナル」とは少々違うかもしれませんし。
どんなお話になるのかなぁってちょっとドキドキでした。

お客さんはほぼ満席状態だったかと。もちろん子供さんが多いです。
今日の私は子供さんたちのお相伴。

今回の『ピノッキオ』では万有引力から高田恵篤さん、森ようこさん、高橋優太さんがご出演です。

高田恵篤さんは万有の大ベテランの方で、確か演出もおつとめになってる方。
森ようこさんはご出演最初のころは美少女ポジション、現在はさらに役どころが拡がってる方かと。
高橋優太さんの、コミカルにチョコチョコ動く演技スタイルも大好きです。

今回、ピノッキオ役の方だけ一役で、他の方は何役も兼ねていらっしゃるみたい。ご出演者はリーフレットによると7人みたいです。

座・高円寺さんはそれこそ万有引力の公演でおなじみの場所。ただ、幕の類をいっさい取り払う万有スタイルと違って、普通のお芝居のように幕がセッティングされていました。ただ、緞帳はもう上がって、紗幕が下がっていました。
紗幕の向こうでお芝居の始まり。

生きている丸太を拾う、高田恵篤さん演じるジェペット。かれはその生きている丸太から操り人形のピノッキオを作ります。
私の記憶によれば、人形ができてからその人形に魂が入ったと思っていましたが。もう丸太の時点から生きていたみたい。
(ちなみに生きている操り形というと、ちょっと前の万有公演で拝見した『狂人教育』を思い出します)

道具立てはシンプルでした。抽象的な書き割りを描いた垂れ幕を使ってました。あと、四輪の荷車。これは劇中色々に使われていました。机の時も、死者を運ぶ荷車になった時も。そういう道具立てでした。

高田恵篤さんはジュペット役も。さすがです。
森ようこさんの青い髪の少女役が美しかったです。時にはピノッキオの母親も。
高橋優太さんはあのコオロギの役も。先っちょが緑色に光る触角が素敵でした。
あのコオロギ。小さいころから慣れ親しんだピノッキオのお話ではピノッキオの良心という立ち居地だったと思いますが。「良心」が「外付け」ってのは小さいころから不思議に思ってました。そしてあのコオロギは最初は生きていたけど、途中でピノッキオに殺されちゃって精霊になるのですね。

しかしピノッキオは誘惑に弱く、だまされやすく。
しかし、経験を積んで、勤勉になり。
しかし、ま、あの勤勉さには私なんて足元も及ばないかもしれないなと。

そいや「ピノッキオ」の名前の由来ですが。イタリア語で"pino"って「松」のことだそうで。松の木でできてるから「ピノッキオ」だそうです。
(そいや『樫の木モック』てのもありましたな)

『ピノッキオ』楽しみました。
いちど原作をきちんと読んでみたいなと思いました。

リーフレットによるとこの『ピノッキオ』は4年目とか。こういう劇場が同じ演目を繰り返し上演することを『レパートリー・システム』と呼ぶそうです。
この『ピノッキオ』が終わると、こんどは同く座・高円寺さんのレパートリー・システムの演目、『フランドン農学校の豚~注文の多いオマケ付き~』ってのがあるそうです。タイトル的に面白そうです。フランドン農学校の豚』は3年目だとか。

そしてこの『ピノッキオ』も『フランドン農学校の豚』も、前述の通り、本来は学校の鑑賞会で観られる演目のようです。
私もその思い出はあります。劇場で見るのもあったし、学校に来て体育館の舞台で上演ってのもあったかな。

今の子供さんはこの『ピノッキオ』をどうご覧になったのかしら。

今時の子供なら、お手伝いとかお勉強もいいけど、もうちょっとのびのびとしていてもいいような気もちょっとします。
まぁ、今の子供たちのほうが、抑圧が酷いのかもしれませんが。
世の中、ずっと不景気が続いているし。

ほんと、子供たちがのびのびニコニコとお芝居にも興じられる時代になって欲しいです。
明日が楽しみになるような日々を皆さんが送れたらいいと思っています。

|

« 岸田秀『唯幻論始末記』 | トップページ | スマホをZenFone Live(L1)に交換しました »

コメント

コメントを書く



(ウェブ上には掲載しません)




« 岸田秀『唯幻論始末記』 | トップページ | スマホをZenFone Live(L1)に交換しました »