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2019/03/11

遊行舎公演『一遍聖絵』

この週末は藤沢にある湘南台文化センター市民ホールで遊行舎公演『一遍聖絵~わが屍は野に捨て獣に施すべし~』を観てきました。白石征さんの主宰する遊行舎公演という事で。

白石征さんは私の好きな寺山修司関連の方として存じ上げております。「寺山修司の本を作るために」出版社に入社され、寺山修司の本を作っていらしたそうです。そして寺山修司没後、藤沢で遊行舎という劇団を主宰されていると。

白石征さんの遊行舎として演劇活動、かけているのは寺山修司の戯曲ではなく、時代物のようですし、寺山修司の演劇実験室◎天井棧敷の演劇とは距離を置いたスタンスでなさっているのかなぁと思っていたのですが。
しかし白石征さんの『望郷のソネット 寺山修司の原風景』を拝読すると、直接には寺山戯曲ではないけれど、寺山修司の遺したエッセンスに深く影響を受けて演劇活動をなさってると知り。いつか遊行舎さんの公演も観てみたいなと思いました。

遊行舎さんの公演を拝見したことは1度だけありました。2008年3月の終わり、「遊行寺さくら祭り」というのを見たことがあります。当時知り合いだった舞踏の方がご出演というので。その方も天井棧敷に在籍していらした方なのですが。本公演ではなく顔見世興行のような感じでした。そして今回改めて調べて気がついたのですが、遊行寺というのは一遍上人が開祖である時宗の総本山だそうです。

それを拝見した時は白石征さんの事はあまり存じ上げてなかったですが。そうやって後年寺山修司と白石征さんの間柄も知り、そして本公演もいちど拝見したいなとずっと思っていました。

先日ツイッターを眺めていたら、寺山修司記念館さんのツィートで遊行舎さんの今回の公園を知り、これも何かのご縁と思って観に行こうかなと思いました。

新宿から小田急線で湘南台へ。GoogleMapを頼りに湘南台文化センターに向かって歩いていくと、球形のガスタンクのような物が目に入ってきました。実家の近所にもガスタンクがあったのでとても懐かしい気持ちになりましたが。でも、こんな街中にガスタンクがあるものかな?と思ったら、そこが湘南台文化センターの建物の一部でした。

湘南台文化センターは面白そうな場所で、こども館っていう博物館やプラネタリウムもあるみたいで楽しそうです。ガスタンク型の建物は2つあって、ひとつが市民ホールで、もうひとつはプラネタリウムかしら?近くで見るとそのガスタンクにはオーストラリア大陸が描かれているのが分かって、地球を模した物のようです。
文化センターの建物もちょうどいい感じにアート建築してて、とてもいいです。近場だったらちょくちょく行くかもしれません。

今回、引きこもり気味なのに藤沢まで行けるかなぁと思って、前売りや予約はしてなくて、当日券にしようと思ったのですが。なので、当日券出るかなぁってちょっと心配でした。当日券は無事に手に入ってひと安心。ややあって入場。

湘南台市民センター文化ホール、すばらしい場所でした。そういうガスタンクみたいな球形の中に作ったホールですから、独特のデザインです。舞台の手前に一段低く半円の張り出し、半球のすり鉢状に配置された客席は見やすいと思います。上半球は何段もキャットウォークが作られ、ダクトが這い、メカメカしいです。高い緞帳のドレーブも素敵。近場にあってよく行く劇団の公演がそこであったらとても嬉しいのにって思いました。

舞台装置は上手と下手に茶色い柱が一本づつのシンプルな物。上手についたてをバックに小スペースがしつらえていて、そこは三味線の方の演奏場所になってました。説教節の主題による……かな?いやいや。

おはなしはもちろん一遍上人の生涯を描くものでした。ここらへんはまったく疎くてお恥かしいのですが。お客さんもお年を召した方が多いように見えましたので、時宗の檀家さん関係の方が多かったのかしら?一遍上人の生涯はそこそこご存知の方が多かったのかなぁ。

ざっくりと表面的なものを見る限りですが、寺山修司と一遍上人との共通性も少し気がつきました。家族の団欒が欲しかったけど、それは自分には無理だったと述懐するシーン。寺山修司は家庭的な団欒を求めていたけど、それを手に入れるのは無理だったという寺山に関する解説は読んだことがあります。自分もそうなのですが。どこまで定説かは分からないのだけど。

いったん縁を切った奥さんを改めて教団の一員として伴って行脚していたというエピソードは、寺山修司といったんは結婚して離婚したけど、離婚後も天井棧敷の制作として寺山の活動を支え続けた九條今日子さんを思い出します。いや、まぁ、こじつけみたいなものの見方は良くないと思いますが。

もっと深い意味での寺山演劇との関係性が理解できれば面白いと思うのですが、今の私程度の力量じゃ無理だろうなと思います。

あと、音楽が天井棧敷に在籍していらして、今は演劇実験室◎万有引力を主宰されているJ・A・シーザーさんでした。劇伴を聴いているとまさにシーザー節でしたよ。

一遍の没後、一遍の足跡を巡り、一遍の息子?と絵師の姿も描かれます。この取材旅行?で作られたのがこのお芝居のタイトルとなってる『一遍聖絵』だそうです。ここらへんもあとからネット検索して知ったのですが。やっぱりこのお芝居を観るにはだいぶ基礎知識が足りなかったようで。

開演して2時間くらいして舞台から役者さんがはけ、客電が点いたので、「もう終わりかな?終わらせ方は万有引力さんみたいだな」と思ったのですが、それは私の勘違いで、休憩でした。
トータルで公演時間は休憩も含めて3時間半ぐらいでした。長丁場のお芝居です。私は最初はよくある2時間くらいの公演と思っていたので、なんかペース配分が違うような気がしましたが、三時間半と分かって納得です。

そしてカーテンコールは、出演者の皆さんが前のほうの方は座り、うしろのほうの方は立ち、舞台真正面ではなくて斜めを見る形での挨拶でした。こういうスタイルのカーテンコールは初めてです。何か元になる物があったのでしょうか。

ずっと観てみたかった遊行舎さんの公演、遊行かぶき、初めてきちんと観られて嬉しかったです。湘南台文化センターさんもまた遊びに来たい場所になりました。

演劇実験室◎万有引力さんの公演とかないかしら。万有さんならあのキャットウォークまで所狭しと俳優さんが動き回るんだろうなぁと。そしたら遠路でも行くのだけど。

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