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2019/01/28

口笛洋燈公演『青のない絵本』

この週末は南阿佐ヶ谷のプロットさんで口笛洋燈(くちぶえらんぷ)第1回公演『青のない絵本』を見てきました。演劇実験室◎万有引力の森ようこさんご出演というので。あと、主宰の伊藤彩香さんが前々回の万有引力公演『狂人教育』で蘭役をおつとめの方だったそうです。蘭。狂人教育の良心であった人(お人形ですけど)。

プロットさんは2度目。あの界隈はほんと劇場が多いのですが。いちばん大きいのはもちろんザムザ阿佐ヶ谷、それから万有さんの実験公演のあったロフト+1ASAGAYA(ここは劇場というよりイベントスペースですが)、このプロットさん、それから青梅街道に出てちょっと新宿寄りにひつじ座さん。ここでは月蝕さんや廻天百眼さんのお芝居を観たことがあります。まだ入った事はないのですが、あと1ヶ所か2ヶ所くらい小さな劇場らしき場所もあります。なぜそういう小劇場の多い場所になったのかはよく分からないのですが。

プロットさんはウッディな雰囲気が好きです。大きなショーウィンドーがあって。元はなんの建物だったのか。最初から劇場だったのかなぁ。それともレストランかなにかだったのかしら。劇場スペースも広いし、デブにも優しい椅子席だし、好きです。

受付。ある方のご指摘ですが、細い支柱のついた丸いピンポン球ぐらい大きさのランプが受付にともっていました。このまるいランプは大小数種類、劇中に出てきました。それがまずここで出てきたと。受付も全体的にうす暗がりです。受付を済ませて、ややあって開場。

舞台は黒が基調。薄暗がり。白い布を被せられた什器が3つ。ひとつはベッドぽいと思いましたが、他は何かちょっと分からなかったなと。

私が見た回は7時半の回なのですが、その数分前、上手のついたての陰から役者さんがちろちろとこちらを伺いはじめました。鳥のくちばしのようなパーツのついた仮面姿。ペストマスクみたいとも言えるかな。小脇に抱えた本…、でしたが、アコーディオンみたいになってました。

開演前、客入れの時にはすでに俳優さんたちが舞台や客席でうごめいてるってのは演劇実験室◎万有引力では(たぶんその前身の天井棧敷でも)当たり前のスタイルでしたが、他の劇団さんでそういうのを見るのは初めてです。それをこうアレンジして持ってきたのかなと。

原作的にはメーテルリンクの『青い鳥』とアンデルセンの『絵のない絵本』だそうです。ただし、それを「ストーリー」としてなぞるのではなくて、「イメージ」としてなぞっていくスタイルです。寺山修司がその活動の初期に自分の戯曲を『詩劇』と呼んだそうですが、まさにその『詩劇』とでも呼ぶべきスタイルでありました。

大掛かりな舞台装置ではないのですが、舞台はからくり満載で展開していきます。時には俳優さんたちも舞台装置を動かしていきます。「こんなアイディアがあるのか!」って目が丸くなります。

万有引力さんみたく、完全暗転もあります。ほんと、真っ暗闇のなかの暗転。明かりがともると舞台が変わってるという驚き。ほんとあれってどうやってるのでしょうか。お客さんの見えない場所に蓄光が貼ってあるのかな?
そうやって完全な闇もできますから、照明もすばらしかったです。音響も素敵。

ほんと、まるで、仕掛け絵本を眺めているようでした。

俳優さんたちの演技、舞台美術、照明、音楽がひとつになって、とてもいい空間をかたちづくっていました。なんか持っていかれそうなぐらい、宗教的に感じたくらい。うまく説明できませんが…。

お芝居の終わらせ方もまた、万有引力さんぽかったです。俳優さんたちがはけ、客電が点いて。それでおしまい。緞帳とかは最初からありませんし、出演者の方々のご挨拶やカーテンコールもなし。普通のお芝居に慣れた方はちょっと戸惑うのではと思うのですが。私は好きです。

という方向で、『青のない絵本』、楽しみました。

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