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2018/09/03

ちょっと遅めの2018IFFのNプログラム

土曜日は渋谷のイメージフォーラム3階でちょっと遅めのイメージフォーラムフェスティバルNプログラムを見てきました。かわなかのぶひろ先生の特集回です。
本来なら東京でのイメージフォーラムフェスティバル期間中の8月5日の上映予定だったのですが。ただ当日は機材トラブルで上映中止になり、改めての上映となりました。

さて、当日のプログラムは
『これまでの経緯』(デジタル/60分)
『あれから、また、五年』(デジタル/25分)
の2本でした。

『これまでの経緯』
これは、かわなか先生が肉声でお語りになる、60~70年代の実験映画についてのお話でした。スクリーンには関係者のインタビューや、当時の上映会のポスター、記録写真などが映し出されていました。

ほんと、貴重なお話だと思うのですが。ただ、その貴重なおはなしが、どうも、私の右の耳から左の耳にただ流れていくような気がして、なんかとてももったいなく思いました。このおはなしが何か書籍になってるといいのですが。
私はよく寺山修司関係のトークショーに行くのですが。近年、なんかほんと貴重なおはなしが私の右の耳から入って左の耳に抜けていくようで、とてももったいなく感じて、歯がゆく感じることが多々あります。

寺山修司もまた実験映画の発展に寄与された方です。かわなか先生たちが実験映画の上映場所に苦労されてた時期があったそうです。アングラ映画という事で、上映場所を次々と断られた事があったそうです。そういう時期、寺山修司に、渋谷の並木橋にあった天井棧敷館の地下劇場を上映場所に貸してくれないかとお願いしたら、寺山修司は快諾してくれたそうで。それから4・5年の間、天井棧敷館で映像作品の上映会ができたそうです。
またその影響かどうかはわからないのですが、寺山修司もまた映像作品を作るようになり。

寺山修司も好きな人間としては、上映会の時の天井棧敷館の入り口とか、上映会の様子、寺山修司の映像作品展のチラシとか、そういうのも拝見できて興味深かったです。

地方における映像作家さんたちの活動。福岡のフィルム・メーカーズ・フィールドはかわなか先生が驚くぐらいたくさんの人が集まっていたそうです。先日、主宰の福間良夫氏の回顧上映会をイメージフォーラムで拝見しましたが。札幌での上映会。そして、京都にはアンダーグラウンドムービー専門の上映館があったそうです。

しかしこのイメージフォーラムシネマティークで上映されるような作品、どう呼べばいいのか、私の中でもまだ定まっていません。初期にはアニメーション、ドキュメンタリーなんて呼び方がされていたこともあったようです。ジャンル的にそう呼ばれるならそうなるのかな。そしてアンダーグラウンド。

私は「実験映画」とも「個人映画」とも、そういう呼び方がうまくしっくりしません。「映像作品」がその中でもしっくりするほうですが、でも商業の劇映画だって「映像作品」と言えばそう言えるし。なんかであってからずっと戸惑ってます。

『あれから、また、五年』
『アレから五年』『アレから五年 part2』に続くシリーズかなぁ。『アレから五年』の「アレ」とはかわなか先生の胃癌の手術のことで、それからのお話でしたが。そしてさらに五年(以上)が過ぎて。

東日本大震災の映像、その翌年に訪れた被災地の様子。そして実験映画の世界の重鎮、松本俊夫氏の訃報、山崎博氏の訃報。葬儀に集まる人々の姿。たぶん、そうそうたる人たちの姿。私はわからなかったのですが。やはり私は門外漢です…。

私もぽつりぽつりと尊敬してた方が亡くなり、そのさみしさ、喪失感を強く感じます。それをどう乗り越えていけばいいのか。
少なくとも、嘆き悲しんではいられないと思ってはいます。その方の遺した「よきもの」を伝え、おススメしていければ。私ののちの人々にも、できたら。

そして、自分の人生は、無理して短くすることも、長くすることもなく、神様が「コレデオシマイ」と言う時まで、生きていようかなと思ってます。

ま、大した人生じゃないですけどね。

という方向で上映会を楽しんで帰宅しました。

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