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2017/10/15

『超スーファミ』

『超スーファミ』(多根清史・阿部広樹・箭本 進一:著 太田出版:刊)
読了。『超クソゲー』シリーズ最新刊で、任天堂スーパーファミコンのゲームを紹介した本です。

あの、「超クソゲー」シリーズ共通のスタイル。版型は新書サイズ変形くらい、紙質の工夫もあるのでしょうが、分厚いです。
記事フォーマットは1作1本スタイルで、見出しにゲームタイトル、ジャンル、メーカー、発売日、定価、そして簡単なリード文があって。1記事は数ページ。3段組み。それから途中にレイアウトを変えたコラム記事が挟み込まれてます。超クソゲーシリーズ共通。

ゲームはリリースされた日付順に並んでいます。1990年11月21日にスーパーファミコン本体と同時にリリースされた『スーパーマリオワールド』から、2000年12月1日発売のスーパーファミコン最後のゲーム・『メタルスレイダー グローリー』まで。八十数本のゲームが紹介されています。

ゲーム紹介以外のコラムとしては、「ゲーム和尚・いたのくまんぼうロングインタビュー」「ゲーム機が綴る物語 現在に息づくスーファミの系譜」「スーファミハンター、浅草へ行く!featuringゲームセンターCX夏祭りin花やしき」。あと、「まえがき」、お三方による「あとがき」です。

さて、簡単な感想ですが。

個人的にはスーパーファミコンがリアルタイムで買ってた最後のゲーム機になります。それからは自作パソコンの世界に行ってしまって、ゲーム機は買わなくなって、パソゲーを遊ぶようになりました。ただ、中古でサターンは買いました。買ったのはそれこそ『超クソゲー』で紹介されていた「暗黒太極拳」を見たくなったり、熱く語られていた『ときめきメモリアル』を遊びたくなったからです。だから最後に買ったコンシューマーゲーム機はサターンです。

そういうゲーマーと呼べるかどうかもわからない私ですが、本書もまた面白く読みました。やっぱり書き方がいいのではと。ゲームの紹介、どんなゲームかポイントを押さえて書いてあって、見どころを教えてくれて。また、ゲームの歴史における意味あいとか、著者さんたちの思い出話。そしてちょっとだけ毒が薬味かな。ほんと、面白く読めました。そこらへん、「超クソゲー」シリーズ共通の「紹介芸」とでも呼ぶべき物が素晴らしいからかなと。もともとクソゲーなんてほんとに遊んだらまずちっともつまらないものを面白おかしく紹介する事は、とても技術がいると思いますもの。

そして今回はいくつか気づかされる点があって、それも面白かったです。

まずスーパーファミコンは多くのユーザーに「初めて」買い替えさせるハードになったという指摘。ユーザーを「ファミコン」から買い替えさせる必要があったこと。だから、その背中を押すだけの魅力を持たなければいけないということ。そのための縮小・拡大・回転というスーファミの「表現力」。それが生み出す魅力的なグラフィック。それもまた買い替えさせるための訴求力という点では重んじられるべき部分だったのでしょう。

また、記事に気づかされて、見出しにあった「定価」をよく見るようになりました。ライバルのPCエンジン、メガドライブはCD-ROMでゲームソフトの大容量化と低価格化を実現しましたが。ROMカセットであり続けたスーファミ。それはソフトを割高になってしまうことでもあり。
大容量ROMのために、また、さらに処理能力を高めるためにカセットにコプロセッサを内蔵して。そのためにソフト価格が上昇して。それが当時のソフト価格に反映されていたと。

ファミコン世代にゲームメディアのディスク化にいち早く乗り出した任天堂。しかしディスクシステムは容量もセーブの簡便さもあっという間にROMカセットに追い越され。その反動かスーファミはカセットオンリーで。なんか当時のゲーム雑誌にスーファミ用CD-ROMシステムが出るとか出ないとかの記事もあったような。

そこらへんの歴史の流れも面白いです。

「ゲーム和尚・いたのくまんぼうロングインタビュー」。チュンソフトに12年間在籍され、そののちフリーでゲームを作っていらっしゃる方とか。
既成ゲームを分析してのゲーム作りの研究とか、表現を実現させるためのハードをカリカリに使うテクニックとか、面白かったです。
ゲーム機が高性能化していくほど、ゲーム開発も大規模になり、たくさんの人と機材、そしてお金が必要になっていくもの、と思っていましたが。また個人でゲームを作っていくという方向性もこれからの時代にアリになっていくってお話も興味深いです。

「ゲーム機が綴る物語 現在に息づくスーファミの系譜」。これはスーパーファミコンがどういう特徴を持ったゲームハードだったか、そしてそれをゲームの歴史の展開に位置づける、面白い解説でした。もちろんゲーム機ってのはできるだけ安価に作らないといけないのでしょうが。そこで何を重視し、何を犠牲にするか、その考え方。スーファミは多彩な色数と回転・拡大・縮小などの表現力を重視し、処理速度を犠牲にしたと。その影響。

前にも書いた、メディアがCD-ROM化するなか、それがないスーファミがROMカセットを大容量化するためにソフトが高価になったとか、そういうお話も。

「スーファミハンター、浅草へ行く!」は、著者さんたちの『ゲームセンターCX』のイベントレポートでした。そのCXは見てないのですが。
その番組は、勝ち負けにこだわるより、ゲームの楽しさに重きを置くようになってるという指摘。そう感じることは筆者さんたちの年齢もあるのでしょうが。そして私も。あるいはゲーム文化の老成もあるのかも。

まぁほんと、本書で紹介されているゲームのうち、遊んだことのあるのはわずかです。私はあのころはどちらかというとメガドライブ派で。メガCDも持っていましたし。

本書に載ってる遊んだことのあるスーファミのゲームでいちばん印象に残ってるのは『聖剣伝説2』です。量販店の店頭で大木の根元から鳥たちが飛び立っていく、あのきれいなオープニングデモを見て、やってみたくなって買いました。ちょっとバグがあるのが気になりましたが、とても面白く遊んで…、そしてあのとても寂しいエンディングも胸に沁みました。

あと印象に残ってるのは『シムシティ』かなぁ。コンピュータ関係のいろんな記事で読んで、とても遊びたかったシムシティ。スーファミ版が出るって知って、飛びついたのだけど。しかしあの処理速度の遅さにはびっくりでした。メガドライブの『アドバンスド大戦略』と重さの双璧だったなぁと。それも本書を読んで処理速度を犠牲にした結果かなぁと思ったり。

そしてあのころ遊びたかったゲームもちらほらと。まぁ金欠は昔も今もです…。

先日任天堂から『ニンテンドークラシック ミニスーパーファミコン』が出たそうですが。そのミニスーファミに収録されているゲームは、未リリースでミニスーファミで初めて収録された『スターフォックス2』以外はぜんぶ本書に記事があるそうです。記事を見ながらプレイするのも楽しいかと。

『超スーファミ』、楽しみました。

しかし、この三段組み、老眼鏡がなきゃ読み辛くなってるのがちょいとさみしい…

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