« 『寺山修司のDNA 若い女性にアングラ人気の怪』 | トップページ | HUAWEI MediaPad M3 8.4インチを買ってみました »

2017/10/02

昭和精吾事務所『われに五月を 第二章』

9月30日の土曜日は渋谷のサラヴァ東京で昭和精吾事務所公演『われに五月を 第二章 -血系譜-』を観てきました。

昭和精吾さんは演劇実験室◎天井棧敷に在籍していらした方です。あの伝説の「力石徹の葬儀」で弔辞をお読みになった方というのがいちばんわかりやすい説明かしら。
そして寺山修司没後は寺山修司の語り部、天井棧敷の語り部として、当時の思い出話、天井棧敷のお芝居の一節、寺山修司の短歌の朗読など、トークショー公演を精力的になさった方です。痩身のとてもかっちょいい方でした。

おととしの夏の終わり、昭和さんは急逝されてしまったのですが。昭和精吾事務所のこもだまりさん、イッキさんが中心になって、公演活動はお続けになっています。今回もその公演にお伺いしてきました。

ちょうアウェーの渋谷、人ごみを掻き分けサラヴァ東京さんへ。サラヴァ東京さんは渋谷の東急脇にあります。以前、一度だけ、日比谷カタンさんのライブで行った事があります。小奇麗で広めのライブハウスです。

手前の真ん中に昭和さんの写真が飾られ、舞台奥に四角く囲って生成りの布で囲まれた小スペース。そういう道具立てでした。

ややあって開演。

今回のご出演はこもだまりさん、イッキさん。それから麻宮チヒロさん、左右田歌鈴さん、稲川美加さん、鋤柄拓也さん、そして歌と音楽が西邑卓哲さんでした。

まずこもだまりさん、イッキさんのおふたりが登場して、それから若手の皆さんに交替していって。寺山修司の作品を語っていきます。短歌とか、お芝居の一節とか。
8月三沢であった市街劇『田園に死す』での、公園でのフィナーレで語られた一節もあったように思ったのですが。あまりよくわかりません。

こもだまりさん、イッキさんおふたりによる『李庚順』がありました。寺山の「母殺し」をてテーマにした長編詩です。これは昭和さんの公演でも圧巻だったもの。昭和さんの公演では毎回あった演目ではなかったのですが。『李庚順』があるととてもうれしかったです。そしてまた今回の『李庚順』も。

第二部はサブタイトルの『血系譜』という短いお芝居。この『血系譜』は岸田理生さんの作品のようです。岸田理生さんもまた天井棧敷団員でいらした方ですが。惜しくも十数年前お亡くなりになった方です。
背後の生成りの布の吊るされたところに映像を写したり、そのスペースから出入りしたり。女優陣の生成りのドレスも素敵でした。

こういう寺山修司ゆかりの方の作品もあるの、いいなぁと。これからも。

そしてラストがイッキさんのひとり語り。演目名はわからないのですが、映画館に逃げ込んだ強姦犯の男の話から始まる一節。昭和さんがお使いになってたあのぼろぼろの星条旗も。あの星条旗は、昭和さんの公演を初めて拝見したときお使いで、印象深かったです。

西邑卓哲さんのギターもすばらしかったです。

今回の公演も面白かったです。…そして、ふっと気がついたけど、昭和さんのころにあった天井棧敷や寺山修司の思い出話はないなと。そりゃそうで、そりゃ当たり前なんだけど。そうなんだと思いました。

これからも昭和精吾事務所の公演あるとうれしいです。寺山修司、受け継がれていってほしいですし、その先も見たいです。
そして寺山修司が予見した、「世界で誰でも15分間だけ有名になれる」とか「作り変えることのできない過去なんてない」なんて言葉が、ネットで目立つためにアホやらかす手合いや、歴史修正主義者の手により、きわめて醜悪な形で現出していると思います。そして、家出しようにも家そのものが持てないこの時代。そういう歴史の閉塞状況。

それを再び寺山修司を原動力に打破できないかなと思ってます。

楽しい公演でした。ありがとうございます。
また次回も楽しみに。

|

« 『寺山修司のDNA 若い女性にアングラ人気の怪』 | トップページ | HUAWEI MediaPad M3 8.4インチを買ってみました »

コメント

コメントを書く



(ウェブ上には掲載しません)




« 『寺山修司のDNA 若い女性にアングラ人気の怪』 | トップページ | HUAWEI MediaPad M3 8.4インチを買ってみました »