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2017/09/12

『もうふりまわされない 怒り・イライラ』

『学校では教えてくれない ピカピカ 自分みがき術 もうふりまわされない 怒り・イライラ』(名越康文:監修 日本図書センター:刊)
読了。タイトルどおり、怒りやイライラのコントロール術を教えている本です。基本は子供向けのようです。

近年、暮らしも苦しくなり、先の希望も持てず、イライラとした感情にまとわりつかれることが多いです。それから逃れ、落ち着いた気持ちでいたいのだけど。だから、そういう感情のコントロールができたらいいなと思ってました。
なんかそこらへんのことが書かれた本でも読もうかなと思って。で、AMAZONで検索してたらこの本が見つかりました。名越康文さん監修という事で、いいかもしれないなと思って。

名越康文さんは何冊か御著書を拝読しています。そして御贔屓のミュージシャン、日比谷カタンさんとのトークショーも拝見しています。名越さん御監修の本ならすとんと腑に落ちるかなぁと思ってAMAZONにオーダーしました。
届いてちょっと驚いたのですが、カラー印刷の子供向けの本でした。子供向けなら分かりやすいかなぁ。

この本では、そんな怒りとじょうずにつきあう方法を、みなさんにわかりやすくお伝えします。「じょうずにつきあう」とは、怒りをがまんするということではありません。なぜなら、怒りは悪いものでも、きけんなものでもないからです。どんな人のこころにも生まれる、とても自然でだいじな感情です。だから、怒りを消そうとがんばるのではなく、怒りとしっかり向きあって、ふりまわされず、自分でコントロールできるようにしましょう。(「はじめに」より)

もうこの一文だけで、この本は役に立ってくれそうな予感が沸いてきました。さすが名越康文さんです。買ってよかったと思いました。

章立てはこうなってます。

プロローグ
はじめに

1章 怒りってなに?
 怒るのはとても自然なこと
 いろんな気もちが怒りのたねになる
 怒りのしくみはこうなっている
 怒りはこんな性質!
 怒りを自分でコントロールしよう

2章 怒ってしまったときどうする?
 6までかぞえて怒りをしずめよう(6秒カウント)
 おなかで大きく深呼吸!(おなか深呼吸)
 うれしかったことを思い出そう(ハッピーメモリー)
 いったんその場をはなれよう(タイムアウト)
 怒りを数字にしよう(怒りの温度計)
 自分でつくったじゅもんをとなえよう(まほうのじゅもん)
 いま・ここにあるものに集中!(いま・ここフォーカス)
 こころのなかの自分と会話しよう(こころトーク)
 おだやかな自分を1日だけ演じよう(きせきの1日)

3章 怒りにくい自分になろう!
 怒りにひそむ「べき」って?
 自分の「べき」はどこまで?
 自分の「べき」を伝えよう
 ゆるせるはんいを広げよう
 怒りを書き出して自分のくせを知ろう(アンガーメモ)
 怒りを仕分けしよう(アンガー仕分け)
 いつもとちがう行動をしてみよう(いつもチェンジ)
 あこがれの人になりきろう(なりきりプレイ)
 なりたい自分への道のりをえがこう(未来ストーリー)

4章 怒りをじょうずに伝えよう!
 怒りかたにもアルあるじょうず・へた
 3つのルール違反はレッドカード!
 4つのマナー違反はイエローカード!
 怒りをあらわすいろんなことば
 「わたし」を主語にして気もちを伝えよう
 こんなときはどう怒る?

エピローグ
おわりに

となっています。

第1章で怒りは自然な感情、動物も怒る、そして、怒りは身を守るのにも役に立つというお話です。それを頭から否定しないようにというまずいっとう最初に気をつけるべき考え方じゃないかと。決して怒りを頭から押さえつけてはいけないという考え方ではないかと。押さえつければ押さえつけるほど、そういうネガティブな感情は暴れまわる物でしょうし。
そして、「怒りと自分は別のもの」として、それはあなたの本質でもないと安心させてくれます。
そうやって「怒る自分」を客観視してコントロールできるように向かわせていると思いました。

第2章はまず目先の怒りのコントロール。「数をかぞえる」「深呼吸する」あたりは「怒りの抑え方」みたいな事を書いてある文章によく出てきますが。「今・ここ」に集中せよというのは名越康文さんの他の本でも見かけた考え方です。早急に役に立つテクニックかと。

第3章はさらに進んで怒りにくい人間になる方法。ここに書かれている「べき」思考は他の名越さんの文章でも読んだ記憶があります。
つまり、自分が「べき」だと思っていた事を裏切られると人は怒る、って指摘。
たとえば、お小遣いがもらえると思っていたのに、つまり、お小遣いが与えられる「べき」と思っていたのに、お小遣いがもらえなかったら、その人は怒る。そういうのから、電車でお年寄りに席を譲る「べき」と考えている人が、お年寄りに席を譲ろうという人がいなかったとき、怒る。「べき」が裏切られたとき、人は怒る。この指摘は目からウロコでした。

第4章は怒りの伝え方について書かれています。そう、怒りやイライラが募るのは、それを伝えられないって部分も大きいかと思います。それを適切に相手に伝える事ができたら、それもまた怒りやイライラを鎮める役に立つでしょう。その伝え方について。こういうやり方は良くない、こういうやり方にしては?といったおはなしでした。

本書を通読して。

いろいろ参考になることが書かれていたと思います。ただ、読んで頭で理解するだけではダメで、それを身につけて自然に怒りやイライラが減じていってくれるといいのですが。ほんとうにそうなれたらいいと心から思ってます。

そして、ほんとうは、生き方そのものをいい方向に変えていくべきであるとも思うのですが。
それはなんか一歩を踏み出すこともできなくて。

とまれ、とても参考になる本でした。
読んでよかったと思います。

まぁとにかく、どんな状況にあってもできるだけにこやかにしていられたらと思ってます。私がこの世にいる最後の日まで……

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