« 2017年の寺山修司忌とイメージフォーラムフェスティバル | トップページ | 『この世界の片隅に』(映画のほう) »

2017/05/09

村崎百郎UMA未確認生物展

イメージフォーラムフェスティバルDプログラムを拝見してから、そのまま東横線で渋谷から横浜中華街へ。中華街のギャラリー・ソコソコさんで開かれている「村崎百郎UMA未確認生物展」というのを拝見しに。(展覧会は7日までだったのでもう終了しています)

村崎百郎さん、ファンでした。といってもライトファンです。拝読した本は単著の『鬼畜のススメ』、根元敬さんとの共著の『電波系』、そして唐澤俊一さんとの対談集『社会派くんが行く』シリーズを途中まで。そして没後出版されたトリビュート本『村崎百郎の本』、といったくらいです。あと、没後パラボリカ・ビスさんで行われたトークショー『黒田一郎と村崎百郎』というのを見に行ったくらい。
村崎さんがご活躍だった、『GON!』とかあの手の雑誌は書店で手に取ることはあっても買いはしませんでした。手に取るほどの興味があると同時に、買うことになんかとても精神的な抵抗感があって。

村崎百郎さんが刺殺されて、ショックを受けると同時に、「どうしてそんな油断したんだ!」ってとても歯がゆい気持ちがしました。人の心の闇をえぐるようなものを書いていた自覚はおありだっただろうに、なんで油断してしまったのか。歯がゆくなって、そしていなくなってしまったことに、さみしい思いをしました。

そのくらいのスタンスの方だったのだけど。

横浜中華街のギャラリー・ソコソコさん。せっかく久しぶりの中華街だから、なにかおいしいもの食べようかなという希望は地下鉄を降りた瞬間消滅しました。ホームから上がるエスカレーターから、通路から、そして地上に出ても人がぎっしり。やっぱり中華街はちょう定番の行楽地だよなぁと。そして時はゴールデンウィーク。

で、ギャラリー・ソコソコさん。Google Mapを見ると中華街の門を入った左手の三角形の区画の真ん中にあるようなんですが…。なぜだかたどり着けません。その三角形の地帯をぐるぐる回ってもそれらしき場所はない、Mapに表示されてるのにたどり着けないというカフカ的不条理感。GWの中華街の人ごみの中で(笑)
改めてソコソコさんの公式サイトを見ると、2軒の中華料理屋さんの間の狭い路地を入ったところにあるようです。ちょっとわかりづらいわ…。

ソコソコさんは木造の小さなしもた屋を改造したっぽい、小体なギャラリーでした。しもた屋だったら住んでみたいなぁと思う風情です。UMA(未確認生物)展ということですが。村崎百郎さんはUMA関係のお仕事してらしたのかなぁと思いましたが、あまりよくわかりません。そこまで村崎さんのご活動には詳しくはないし。まぁ、ご当人もあの格好で人前に現れていたそうですから(私は生村崎は見たことがないのですが)、村崎百郎さんご自身がUMAぽいと言っちゃ、言えるかもなぁと。

展示内容はUMAということで、謎生物の標本模型。それから瓶詰めの標本とか。お人形とか。
村崎百郎さん関係の展示は村崎さん御遺愛のマックのノートパソコンや村崎さんのノートのコピーをクリアファイルに綴ったもの等がありました。

この村崎百郎さんの手書きノートのコピーが超圧巻でした。村崎さんの綴られた言葉のオーラがびんびんきます。もうこれだけでも横浜まで出かけてよかったと思いました。
ほんと、どこか、これをそんまま書籍化してくれないかな…

「期待したおわりはいつもやってこない おしまいのおしまいは
いったい いつやってくるのだ。 僕は「おしまい」は恐怖しない
おわれないのが苦しみなのだ!!!!!」

「私は ありません
ワタシは 関係
ワタシは 現象
ワタシは 欲望
ワタシは システム」
(以上、そのノートより。間違いがあったらごめんなさい)

心にグサグサ届きます。

でも、だから、やっぱり、村崎さんがこの世にいらっしゃらないのがとても口惜しくて残念です。

このキレイゴトばっかの世の中。
みんな「あたしウンコしないもん」とうそぶきつつ。でも、腹いっぱいにウンコを溜めて、小刻みに震えながら、脂汗ダラダラ流しているようなこの世の中。
その鬱屈を、ダークサイドを、ウンコを、ライトサイドのことのように、キレイゴトに装って、周りを撒き散らしている、そんな連中ばっかの世の中。
そんな世の中、あえてダークサイドに身を置くことによって、そのキレイゴトを告発し続けた方だと理解しています。
(刺殺事件直後の私のブログより)

その「キレイゴト」ばかりの世の中、村崎さん没後七年目を前にして、より猖獗を極めていってるような気がします。ひとりよがりの稚拙な幻想に耽溺し、その中でドヤ顔で生きている人たち。自分はウンコする動物であるというという「現実」に目をそむけながら。
この国のトップの人たちでさえ、そのひとりよがりの「稚拙な幻想」で生きているように見受けられます。

村崎百郎さんご存命なら、そこに思う存分突っ込んでいって、ウンコを撒き散らかしてくれるだろうと。そして私はそれに手を叩いて快哉を叫べるだろうと。そうしないと、ほんとにこの世の中、息が詰まりそうになるばかりです。
二代目村崎百郎さん、現れてほしいのですが。その登場を希うのですが。

そう思いながらギャラリー・ソコソコさんを後にしました。さすがに横浜に来て手ぶらもさみしいなぁと思って、崎陽軒のシウマイを買って帰りました。晩酌のお供に(笑)

村崎百郎さんのパートナーだった森園みるくさんが、いよいよ村崎さんに関する作品を描き始められたそうです。突然殺されてしまったパートナーについての作品を描くというのは、とても大変なことだと思うのですが。でも、そう思いつつ、村崎百郎さんの人となりをもっと知ることができること、とても期待しています。単行本が出るのを首を長くして待ってます。

|

« 2017年の寺山修司忌とイメージフォーラムフェスティバル | トップページ | 『この世界の片隅に』(映画のほう) »

コメント

コメントを書く



(ウェブ上には掲載しません)




« 2017年の寺山修司忌とイメージフォーラムフェスティバル | トップページ | 『この世界の片隅に』(映画のほう) »