« 万有公演『愚者たちの機械学』 | トップページ | 惑星ムラリス『あたま山心中』 »

2016/12/15

昭和精吾事務所公演「われに五月を 第二章」

12月10日の土曜日は昭和精吾事務所公演「われに五月を 第二章」を新宿のシアターPOOさんで観てきました。

昭和精吾さん、どういう紹介の仕方がいいかなぁ、寺山修司率いる演劇実験室◎天井桟敷団員でいらして、あの伝説の「力石徹の葬儀」のとき、弔辞を読まれた方です。
そして寺山修司没後は「寺山修司の語り部」「天井桟敷の語り部」として、トークショーなどの公演活動をなさってきた方です。

昭和精吾さんは去年の夏の終わりに急逝されたのですが。でも、その衣鉢を継いで、昭和精吾事務所さんが公演活動をお続けになっていらっしゃいます。嬉しいことです。

シアターPOOへ。

入場すると昭和精吾さんのトークの録音が流されていました。昭和精吾さんが亡くなられたとまだ実感のない私は、そこに昭和さんがいらっしゃるような心地がしました。
舞台装置は奥にスクリーン、中央の台に昭和精吾さんと寺山修司の小さめの写真にお供えするように2本のマイク。それから昭和さん愛用というギターもありました。

公演はこの日昼夜の2回公演で、私が行ったのは夜公演なんですが、ちょう満席でした。
つかデブ的には少々苦しかったです。

ややあって開演。

ご出演は昭和精吾事務所のベテラン、こもだまりさんとイッキさん、そして若手の皆さん。

こもだまりさんとイッキさんの「李庚順」がありました。寺山修司の長編物語詩。寺山修司自身の影の濃い青年の母殺しの物語。「李庚順」は昭和さんの公演でもちょう大技クラスの演目で、大技だけに毎回あるとは限らなかったのですが。
こもだまりさんが母親パート、イッキさんが息子の李庚順パートを分担されていました。昭和さん以外の「李庚順」は初めてかなぁと最初は思ったのですが、2013年にあったそうです。私のブログを検索してもその記述がありました。忘れてました。2013年の5月4日・寺山忌の公演。

「李庚順」も今までの公演でいろいろアレンジがあったらしく、今回の「李庚順」はまたちょっと変化してるよう泣きがしました。つか元の形だと思いますが。
昭和さんのは最後の「ごつーん、ごつーん」がド迫力だったのですが。それはやっぱりかなり難しい部分だろうなぁと。例えば歌のカヴァーなんかもどうしても元歌と違ってくる部分もあるし。あそこは昭和さんじゃないと無理かな…。

イッキさん&こもだまりさんの「李庚順」、昭和精吾事務所の「李庚順」として、昭和さんのとはまたすこし違った「李庚順」として、続いていくといいなぁと思ってます。
そ、それがだいじです。続いていくこと。連綿と、だから今回の公演も嬉しかったです。

「犬神抄」というのもありました。そのころの事は私は知らないのですが、以前は昭和精吾事務所でお芝居の公演をなさっていたこともあるそうです。そこでもかけた「犬神」のダイジェスト版をスクリーンに映像を映しながらの上演。

「犬神」は今年、演劇実験室◎万有引力の公演で拝見しました。世の中を呪う生き方をしている人物が、いざ自分が幸せになる機会を得ると…、と私は解釈して、その事をいろいろ考えさせてくれるようになった作品でした。

以前の公演で使われていたらしい仮面や白犬の生首も登場しました。白犬の生首がらぶりーでしたよ。
以前の昭和さんの公演で、この「犬神」の仮面を着けたとたん、しゃきっとヒトが変わったようになって、その一節を演じられた昭和さんがちょう迫力でした。

ほんと、今回の昭和精吾事務所さんの公演、楽しみました。
そして、昭和さんが急逝されたとき、「これで公演もなくなるのかなぁ」と思っていたのが、まだまだ活動を続けられていて、嬉しかったです。

「寺山修司」はその周りにいた人々と共に、そしてまたそれからそこに向かって集まってきたヒトとともに、もっとずっと続いていてほしいと思っています。それは今の世の中にも大事な事だと思います。

では、また、いつか。

|

« 万有公演『愚者たちの機械学』 | トップページ | 惑星ムラリス『あたま山心中』 »

コメント

コメントを書く



(ウェブ上には掲載しません)




« 万有公演『愚者たちの機械学』 | トップページ | 惑星ムラリス『あたま山心中』 »