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2016/10/24

青葉市子『マホロボシヤ』

161024

待ちわびていた青葉市子さんの新譜『マホロボシヤ』が届きました。
まだ数回ざっと聞いたくらいですが、極私的な感想(つか自分語り)など。
(またダラダラと書いていきますので、結論から先に書きますが、とてもよかったです。ほんとおススメです)

私が初めて青葉市子さんのライブを拝見したのは2009年の12月、こちらも大好きな日比谷カタンさんの対バンとしてでした。その当時の感想は、このブログの過去記事をひもとくと。

「3番目が青葉市子さん。お若い方のようです。小柄な方。ピンクのロリィタドレス、前髪ぱっつん。
ボディが小ぶりのガットギターをお使い。

静けさを感じさせる演奏、ちょっと日比谷さんっぽい部分もあり。
最初の方は森田童子っぽい感じもしましたが、演奏が進むにつれてじわじわと可愛い感じがしてきました。暖かみもあります。
ファーストアルバムが来月出るそうで、そのタイトルが「剃刀乙女」だそうですが、まさにそんな感じ。」

でした。

そのときはあまり強い印象はなかったのですが。つかいっとうお目当てだった日比谷カタンさんと2番目のお目当ての中ムラサトコさんが凄かったので。(中ムラサトコさんのボイスパフォーマンス、すごかったです)

次に青葉市子さんのライブを拝見したのは翌年の9月のライブでした。

いや、その間に日比谷さんのライブ&トークショー『対話の可能性』でもゲストとして青葉市子さんは拝見してるのですが。東某さんがゲストの回で、青葉市子さんは某第3新東京市の某中学の制服をお召しで、日比谷さんの某作戦曲カヴァー講座にご登場だったかと。某曲と某曲のカヴァーがあって、それで先だって『シン・ゴジラ』を観たので、「あ、これって日比谷さんがカヴァーできるじゃん」と思ったのですが。まぁそれはまた別の話。

いや、話を戻して、この9月のライブの感想は。

「市子さんの演奏を聴きながら「誰かに似ているなぁ」と考えていたのですが、やっと思い至ってぽんとひざを叩きました。大貫妙子に似ています。そう思っていたら…

大貫妙子は妹が好きで、私もちょっとお相伴してました。自分で買ったCDも何枚かあります。
(などと書くと兄弟仲がよかった印象を与えますが、実際はまったく逆。そして妹は兄の存在をひた隠しにしてやっと嫁に行けましたよ)

まぁあんまり大貫妙子大貫妙子いうと、そこから離れた要素を取りこぼしてしまうけれども。
“毒”の入れ方とか。
日比谷カタンさんっぽい芸風もあります。女の子がやるとかわいいですな(笑)」

でした。ブログには書いてないけれど、確かこの時は大貫妙子カヴァーもあったと思います。こののち、青葉市子さんは元YMOの細野晴臣さんや坂本龍一さんとも活動され『ラヂヲ』というアルバムも出されたのですが。YMOとも活動された大貫妙子さんのように。

この時いいなって思って、ライブ会場で手売りされていた青葉市子さんの1stアルバム『剃刀乙女』を買いました。それから何度かはライブも行ったのですが。
ただ、ここんとこは懐具合が苦しくなってる事情もあって、近年ライブはほとんど行かなくて。近年は青葉市子さんご出演だった音楽劇『レミング』のほかは、今年2月に久しぶりに日比谷カタンさんと対バンだったライブに行ったきりです。

音源はちょうヘビーローテで聴いてます。たぶん、いちばん聴いてる方ではないかと。
新譜も出たらなるべく買うようにしています。インディーズでの『剃刀乙女』『檻髪』『うたびこ』そしてビクターレーベルからメジャーデビューの『0』。それから細野晴臣さんや坂本龍一さん、小山田圭吾、U-zhaanさんが参加されたアルバム『ラヂヲ』、ある展覧会の会場限定版音源『Week Elements of ● "tue.ima"』、マヒトゥ・ザ・ピーポーさんとのユニットNUUAMMの『NUUAMM』、そして青葉市子さんの歌も入ってる寺山修司原作の音楽劇『レミング』のサウンドトラック。
寺山修司は高校時代からのファン。寺山的な物がかなり自分の血肉になっているぐらいのファンです。その寺山修司のお芝居に青葉市子さんご出演というのはとても嬉しかったです。

先に書いたように、青葉市子さんは『0』でビクター系のレーベルからメジャーデビューしたのですが。しかしそれから3年、青葉市子さんソロの新譜はなくて、ちょっとさみしくて待ち遠しかったです。(この間に入手したのが『レミング』のサントラと『NUUAMM』になりますので、まったく新譜がないって状況ではなかったのですが。)

で、夏にまたAMAZONをチェックして、10月に新譜が出ると知って、首を長くして待ってました。
待ちかねてたって部分もありますが、今回の新譜のリリースはちょっとドキドキしてました。

青葉市子さんのソロアルバムのデザインは今まで、淡色一色、必要最低限の文字が小さく入っているというスタイルでした。ただ、今回Amazonに掲載された新譜のジャケットを見ると、黒一色で、なにやらうっすらと絵柄が入ってるっぽいデザインです。

黒一色のジャケットのアルバムは、これは未入手なんですが、ダウンロード専売のライブアルバム『かいぞくばん』がそうでしたが。もちろん実体のないアルバムですから、ジャケットといっても実物は存在しないのですが。

ジャケットデザインが変わるというのは、なにか方針転換でもされたのかなぁと。曲調ががらっと変化してるのかなぁと。その部分でドキドキでした。
もちろん変わって欲しくないというのはこちらのワガママですし。変化していくのはヒトとして当然のコト、そしてそれについていくか、ついていかないか、の事ですが。

ま、そういう意味でドキドキでした。

そして発売日。CDが届いて。表には黒地に青葉市子さん(だと思うのですが)のポートレートがうっすらと入ったジャケットでした。夜中に見るとちょっと心臓に悪いですけど…(汗)

『マホロボシヤ』。解題によると「まほろばのある星」だそうです。ただ、青葉市子さんですから、たぶん、ダブルミーニング・トリプルミーニングがあるのかなと。私もしばらく心の中で『マホロボシヤ』という言葉を転がして、その意味を味わっていこうかなと。つかこれってシニフィアンってやつかなぁ…

『マホロボシヤ』に収められた曲は

  1. the end
  2. ゆさぎ
  3. マホロボシヤ
  4. 氷の馬
  5. おめでとうの唄
  6. ゆめしぐれ
  7. うみてんぐ
  8. 太陽さん
  9. コウノトリ
  10. 神様のたくらみ
  11. 鬼ヶ島

の全11曲です。アルバムタイトル曲がある青葉市子さんのアルバムも初めてじゃないかしら。

私が少し聴いた限りでは、今までの青葉市子さんの世界が、さらに静けさを増して、優しく深遠になっていってるなと感じました。

ほんとに優しく静かで深遠を感じさせて、
ひっそりと瞑目してその世界に浸っていたいと感じさせる曲たちでした。
できたら永遠に、静かに終わりを迎えるまで…

『マホロボシヤ』のどの曲がいっとう好きか、ですが。
今のところ、そういう考え方はないです。
このアルバムがかもし出してくれる世界が好き、と感じます。

最初の曲が『the end』です。私の好きなThe DOORSは最初のアルバム『The DOORS』に『The End』って曲が収められていますが、さすがにラスト曲でしたが。
最初に入ってるってことはアルバムの中はもう終わった世界のことなのかなぁ。

「私は好きよココ。
すべてはもう終わったもので
なんにも
わたしを
傷つけないもの」
(鈴木志保『ヘブン…』)

なのかなぁと…。

ラスト曲の『鬼ヶ島』は『NUUAMM』にも収められていた曲ですが。
もちろんこちらは青葉市子さんのソロバージョンですが。
タイトルを見れば解るとおり、「桃太郎」をモチーフにした曲ですけど、それが青葉市子さんの手にかかるととても優しいナンバーになります。そしてとても優しいお歌なんですけど、そこに「鬼ヶ島に授けた赤子を 殺しに来る 肌艶のよき貴方」というフレーズがさらっと自然に入っている。それが青葉市子さんの世界の真骨頂だと思いますし、私が青葉市子さんに魅力を感じている部分だと思います。

それがあるからこそ、だからこそ癒される。
自傷のあとの、奇妙に安らいだ時間のように。
鎮痛剤を飲んだあとの、心穏やかな時間のように。

私にとって青葉市子さんの音楽は「おくすり」みたいな音楽です。
それはたとえば日比谷カタンさんもそうなんだけど。

ま、しょせんは「自分語り」をグダグダ書きましたけど。
青葉市子さん、ちょうおススメです。
ここで拙文を読むよか、ネットで正式公開されている音源もありますし、それを聴いて興味を持ったら、ライブに行ってみるとか、アルバムを買ってみるとかするといいと思います。
そして、潜在的な青葉市子さんのファンが青葉市子さんに出会って、青葉市子さんのファンになるといいなと思ってます。

僭越ながらそう願っておりますよ、と。

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