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2016/05/02

イメージフォーラムフェスティバル2016Hプログラム

昨日は渋谷のシアター・イメージフォーラムでイメージフォーラムフェスティバル2016のHプログラムを見てきました。萩原朔美さんの作品がお目当てでした。

毎年ゴールデンウィーク期間中に開催されている映像作品・実験映画の祭典、イメージフォーラムフェスティバル、今年は会場を例年の新宿パークタワーホールからシアターイメージフォーラムに移しての開催でした。
どんな按配かなぁ、混雑するかなぁと思いながら、腰の痛む体を引きずって渋谷へ。

会場はそう混んではいませんでした。ただやっぱりロビー的な場所があまりないのは雨の日とか大変かなぁと思いますが…。

Hプログラムは
Music as Film(七里 圭/デジタル/54分/2016)
生ヒルム裏(奥山順一/16ミリ/11分/2016)
左からやってくるもの(萩原朔美/デジタル/20分/2016)
ブロータースへの偽証(中島 崇/デジタル/3分/2015)
母よ、アニメを見よう(阿部 舜/デジタル/11分/2015)
の5作品でした。

『Music as Film』
映画と音楽、音声といったものの係わり合いを語った「論」というか「寓話」というか。イメージ的な映像と文字、そして語りといったもので構成されていました。映画とほぼ同時期に世に出たオスカー・ワイルドの『サロメ』からの台詞がたくさん使われていました。

『生ヒルム裏』
奥山順一さんは映画という「システム」をメタに遊んだ作品が多い方と認識しているのですが。今回の趣向は生フィルムを使って、生フィルムにはある(現像の時に剥がれるそうですが)「ハレーション防止層」というのを水ではがしたり、フィルムに傷を入れたりして作った映像作品でした。
で、生フィルムですからサウンドトラックは使えないので、奥山順一さんの生語りと生歌がついてました。

『左からやってくるもの』
萩原朔美さんの、ご自身のご病気をモチーフにした『目の中の水』シリーズの1作と呼んでいいかしら?萩原朔美さんの、自分は左半身が悪くなる場合が多いという述懐は、左腰を痛めてる私はちょっと微笑いました。
それから映像のパンの話になって、パンというのは見渡す行為、誰かを探す行為、求愛だ、という御指摘に、なぜか涙、でした。私も「パンの人」かもしれないな…。
朔美さんらしい、シャープでイケメンな映像でした。

『ブロータースへの偽証』
リュミエールの『列車の到着』と同じく、五十数秒サイレントの映像作品を創って集めるというプロジェクトに参加した1本をベースに作られたそうです。ブロータースの『雨』という作品へのオマージュとか。
雨の中、雨を浴びながら毛筆で手紙を書こうとする人。それが逆回しになったりして。
逆回しってのは面白いですね。逆回しでも一見自然に見える部分もあり、奇妙に見える部分もあり、その混淆が面白かったです。

『母よ、アニメを見よう』
庭に突然現れた光のアニメーション物体。それはプロジェクターで投影されてるものなのだけど。それが後半結構あっさりとネタバレしちゃうんだけど。
後半はそのプロジェクターとプレイヤーとバッテリーを抱えて道々そのキャラを投影しながら山に登るって展開で。
作品中のお母さんってほんとにお母さんなのかな。とても声が若かったです。

という方向で、Hプログラム、楽しみました。

あと、インスタレーション関係はどうなってるのかなぁと思いましたが、近くのお店を借りてインスタレーション作品の展示をやってるそうです。
そして、近所のカフェいくつかと提携して、半券を見せると割り引きってやってました。会場が移ってここらへんも工夫されているようです。

それから、イメージフォーラムフェスティバル30周年ということで、シアターイメージフォーラムの上の映像研究所の教室や実験映画の上映スペースになってる場所で、回顧上映もやってるようです。また見たいなと思う作品もいくつかあったのですが、腰が激痛でそれは諦めました(涙)

実験映画見始めてからすぐのころに出会って、「実験映画って笑えるのもあるんだ!」って教えてくれた帯谷有理さんとか、セルフヌードっぽいショットと甘い独白とで「女の子映画」のスタイルを作った(それから数年はイメフォの卒展でもフォロワーが見かけられました)和田淳子さんとか、いろいろあって。ほんと思うように動けないわが身を呪いました。

次はかわなかのぶひろ先生の新作を見なきゃ。
寺山修司がモチーフということでとても楽しみです。

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