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2016/04/20

万有実験公演『小蕈奇譚』

江戸川橋のパフォーミングギャラリー&カフェ絵空箱さんで演劇実験室◎万有引力◎番外篇◎実験公演『小蕈奇譚(こきのこきたん)《ワタシという確かに不確かな生物に触れる試み》』というのを拝見してきました。
万有引力の名花、森ようこさん構成・演出、そして歌姫・蜂谷眞未さんご出演とか。

絵空箱さんは有楽町線の江戸川橋駅を降りてちょっと奥に入ったところ。東西線の神楽坂も最寄り駅になるようです。ここらへん一帯はいわゆる「音羽村」と呼ばれる出版社や印刷屋さんがたくさんあるところです。絵空箱さんも廃業した印刷屋さんでもあった場所を使ってるのかな。そこそこ広めのスタジオ形式の場所でした。

入場すると、役者さんがひとり、うごめいています。いつもの万有スタイル。ぽろぽろとピアノの音も。
舞台奥には梱包用の薄茶色の梱包用紙がつぎはぎされたのがたくさんぶら下がっています。これも音羽村っぽいっちゃぽい感じがしました。中央にぶら下げられた額縁。同じく梱包用紙に包まれた椅子。

ややあって開演。

ドリンクコーナーでドリンクを注いでらした女性が舞台中央に立ってご挨拶。あ、スタッフさんと思っていたら蜂谷眞未さんでいらっしゃったか。(ほんと人の顔が分からない性質なのでごめんなさい)

登場人物さんたちもその、梱包用紙みたいな薄茶色をベースにした衣装でした。

今回もいつもの万有引力っぽい、抽象的なお芝居でした。詩劇と呼べばいいかしら?先日読んだ寺山修司の若き日の書簡集『寺山修司からの手紙』で、寺山が自分の戯曲を「詩劇」と呼んでいたので、それに倣おうと思います。

蕈のことをコアに、さまざまに繰り広げられる「身体表現」(という呼び方を見かけて、とてもどんぴしゃりだから使わさせて頂きます)。寄りかかれる「ストーリー」がないぶん、それを構成していくのはとても大変じゃないかなと思うのですが。とてもいいアトモスフェールになってたと思います。

今回、万有の若手女優陣がメインでした。とてもよかったです。そしてカメオ的に登場するベテラン陣も使いどころがとても良かったです。やっぱり実験公演らしい、万有のお芝居を見てきたお客さんに向けてのサービスもあって。つかあれは『リア王』ネタかなぁ。

また、寺山らしいメタな「虚構論」的な部分もありました。現実が虚構で、虚構が現実。いや、「『現実』と呼ばれる虚構」と「『虚構』と呼ばれる虚構」か。
万有公演でたまによくある、お客さんを舞台に上げるのもあったみたい。

そしていつもの万有公演のように、役者さんが舞台からはけ、客電がついて、お客さんは終演を知るという終わらせ方。役から素の女優・俳優に戻った役者さんたちのご挨拶やカーテンコールもなしで。

ほんと、今回メインの若手女優陣、よかったです。ステキだったです。天井桟敷、そして万有引力と、連綿と続く、そして新しいものも取り入れて、変容していく、演劇の流れの担い手の皆さんなのだろうなぁと。

今回の実験公演も楽しみました。

次回万有引力関係の公演は5月のJ・A・シーザーさんのコンサート、それから6月には本公演の『犬神』。楽しみです。

江戸川橋界隈はもう20年以上前に住んでいたところ、もうちょっといろいろ見て歩いてもよかったかな。以前よく行った食堂を探して晩御飯にしても良かったのだけど。ま、いい思い出も悪い思い出もあるのだけれど…

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