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2016/03/05

映画『ムード・インディゴ うたかたの日々』

ユジク阿佐ヶ谷で『ムード・インディゴ うたかたの日々』という映画を見てきました。
先日読了して感想をここに書いた小説『日々の泡』(『うたかたの日々』)を2013年に映画化したフランス映画だそうです。
ブログではこの小説をdisりましたが、映画版を観に行くぐらいだから、ほんとは気にいってるのかな?

いや、本作の世界観、シュールというか、夢の中みたいというか、その不思議な世界観をどう映像化してるのかなぁって興味を持って、観てみることにしました。

ユジク阿佐ヶ谷は初めて行く映画館です。阿佐ヶ谷の商店街を抜けてビルの地下。
ロビーは1面が黒板になっていて、パフォーマーの方がライブペインティング(チョークだとドローイング?)してました。そういう場所のようです。映画館自体は50席くらいのこじんまりとした場所。ラピュタ阿佐ヶ谷系列になるのかな?とまれ、名画座がふたつもある阿佐ヶ谷は恵まれてますな。

映画はかなり原作に即していたと思います。映画と原作は別物になってしまってる映画もけっこうあるものですが。まぁ原作をそのままなぞったようなつくりではありません。

主人公のコラン。原作から想像してたのは、ちょうシュガーフェイスの甘いマスクの俳優さんでしたが。想像してたよりもごつごつした感じでした。濃い無精髭がトレードマークだし。
コランの恋人役のクロエも想像してたより年かさな感じ。線の細い、もっと少女っぽい女性をイメージしてたたのですが。それは私がアニメ脳なせいかなぁ。それと、やっぱり、日本的な肺病でヒロインが死んじゃう物語の文化的イメージもあるのかもしれません。

映像化、面白かったです。原作どんぴしゃとは言えないと思いますが。でもほんと、原作はシュールというか、夢の中みたいというか、そんな感じがして、それをまったくそのもので映像化はできないでしょう。夢の映像化は。夢は映像なのだろうけど。
私自身は実験映画、映像作品をたくさん見てきて、その世界が好きだからでしょうか、この映像の世界も面白く見られました。

コランの家の廊下はなんとなくイメージしていたものどんぴしゃだと思いました。光の入ってくる通路。アパートの間に渡された列車という外見でしたが。クロエの病が篤くなり、コランが貧窮していくにつれ、荒んでいくコランの家の様子。

コランの住み込みコックで相棒のニコラは黒人でした。だから、コランの親友のシックの恋人で、ニコラの姪であるアリーズも黒人でした。
ニコラの家に住んでいるハツカネズミはネズミの着ぐるみを着た俳優さん。これはCGIのネズミがよかったかなぁ。姿はリアルなネズミだけど、しぐさは人間っぽいネズミのほうが。

原作ラストのあの痛切なハツカネズミのくだりはありませんでしたが。また別の描き方をされていました。
でもやっぱりあのふた組のカップルの悲劇にはあまり感情移入できなかったのは原作と一緒です。

まぁ、原作未読者、あるいは映像作品的なものを、映像的なお遊びを楽しめない人に本作は「なんじゃこりゃ?」になっちゃうかなぁ。ちょっとさみしいけど…。

いや、面白かったです。最後まで面白く拝見しました。
ほんと原作小説の感想ではdisっちゃいましたが、私はけっこうこの『日々の泡』が好きなのかもしれないな。

恋愛の世界なんかご縁がないけどね(涙)

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