« 昭和精吾さんのこと | トップページ | 謝楽祭に行ってきました »

2015/09/03

映画『マッドマックス 怒りのデス・ロード』

封切りからだいぶ経ちましたが、『マッドマックス 怒りのデス・ロード』(「怒りの」とつくとランボーシリーズみたい)を観てきました。封切り当初からツイッターのタイムラインで面白かったという話をちらほら見かけて興味を惹かれていて、観に行こうかなと思っていました。で、先日やっと重い腰を上げて観に行った次第。

お恥ずかしながら旧作の『マッドマックス』シリーズは未見です。それこそ第1作の宣伝から見てますし、封切りにしろ、名画座にしろ、ビデオにしろ、テレビにしろ、見る機会は何ぼでもあったのですが。そして評価も高いから、見て損はしない映画だともわかっているのですが。

そして何よりも同じころ公開された『ブレードランナー』とともにその「世界観」が後世に多大な影響を残した作品としても見ておくべき映画ではないかと。特に日本では『北斗の拳』というメガヒット作品に影響を与えていますし。という事を理解はしつつ、今まで未見だったのですが。

うん、噂にたがわず面白映画でした。

過去作を知らなくても楽しめてよかったです。主人公のマックスが時折フラッシュバックに悩まされる、愛する人(奥さんと子供?)を守れなかったという経験は、過去作に描かれてるのかなぁと思いましたが、前作見とくんだったなと思った部分はそれくらい。

主人公のマックスが単純なナイーヴな「正義のヒーロー」ではなく、オノレの“生存”をまず第一にして行動する行動原理もまたヨイと思いました。

核戦争後?の荒廃しきった世界。そういう世界なら、まず車なんて動かせない、動かせても乏しい燃料をやっと工面してって話になるのでしょうが。そこを、それだけはリアリティを度外視して、燃料使い放題にしてド迫力のカーアクションをやる、そのアイディアを思いついたのが凄いなぁと。

その車、オートバイたちもまた、子供がプラモデルをでたらめに組み立てたような改造車で。醜悪で珍妙なシロモノだけど、それが『マッドマックス』の世界観だととてもかっちょいいというのが凄いです。
火を噴くエレキギターをかき鳴らすギター弾きと漕役刑の音頭とりのような太鼓叩きを乗せたサウンドカーなんて、そういうの思いつくなんて、凄いです。
オートバイで、谷のバイク集団のバイクにトライアラーっぽいのが出てきたのは嬉しかったです。トライアラーが映画に出るなんて珍しいと思いますし。

銃器もいろいろ出てきましたね。まだ現役ガンマニアだったら目を皿のようにして見ていたと思います。ルガーP08?といった古典銃から、おなじみベレッタ92F?、グロックとかも。
それもまた個性的な、世界観にぴったりな改造をされているのがあって。

水平二連散弾銃をソウドオフ(切り詰めた)してハンドガンサイズに改造した銃も出てきました。これは旧シリーズにも出てきたのではと。前述のように旧作は見てないのですが。ただ、このソフドオフショットガンはモデルガンで出ていて、後にエアガンバージョンも出たかな、古いガンマニアにはおなじみの品でした。
本作の劇中では、ちょっと情けなかったですけど(笑)。

不具や畸形が普通に出てくるのも凄いなと思いました。汚染されきった世界で、人類は苦しんでいる世界観ですけれど。(地上波放送できるのかな?)

もちろん美術そのものも凄いですね。「砦」の様子とか。改造車たちが吊り下げられて登場するところとか。ほんと、こんなアイディアどうして思いつけたんだろうと思いました。

「砦」の戦士、ウォー・ボーイズたち。汚染されきった土地に生まれ、そのせいでさまざまな病に苦しみ、短命なようです。
砦のリーダー、イモータン・ジョーを「現人神」とあがめ、絶対忠誠を誓い、戦死すれば英雄たちの天国に行けると信じ、そのために命を的に戦う姿。

そういう世界観だからこそ、ウォーボーイズは走行中の車にさえ飛び移ろうとする。命を捨てるように車を突っ込ませていく。だからド迫力のカーチェイスシーン、アクションシーンを生み出しています。これも「世界観勝ち」の部分かと。

ウォーボーイズたちのスキンヘッドに白塗り姿を見て、私の好きなある劇団の人たちを思い出したのだけど。そしてふと気がついたのだけど。

これってかつて(あえてそう言いますけど)の「日本人」の戯画じゃね?って。

「現人神」に絶対の忠誠を誓い、戦で死ねば「靖国」に行けると信じ、むしろ命を捨てたいかのように戦っていたかつての日本兵。あの、スキンヘッド白塗りも「舞踏」の意匠じゃないかしらと思うのだけど。
まぁもちろん、今なら「KAMIKAZE」はイスラム過激派のものだけど。絶望するしかない「現実」、戦に命を捧げれば天国に行けるという信仰を以って。元ネタはそっちかもしれないけど。(旧作のころには「自爆テロ」なんてなかったかな)

『マッドマックス』シリーズはオーストラリア映画になるのかな?オーストラリアは太平洋戦争でいちばん日本軍が本国に肉薄した欧米圏の国。命を捨ててかかってくる日本兵をああ見ていたのではないかとも思うのだけど。

ま、間違ってるかな?間違ってるでしょうね。

『マッドマックス 怒りのデス・ロード』、ほんと面白かったです。廉価版が出たらソフトも買おうかなと思ってます。そして、できたら旧シリーズも観たいなと。

ちょうおススメです。

|

« 昭和精吾さんのこと | トップページ | 謝楽祭に行ってきました »

コメント

コメントを書く



(ウェブ上には掲載しません)




« 昭和精吾さんのこと | トップページ | 謝楽祭に行ってきました »