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2014/12/22

『リトアニアへの旅の追憶』他

渋谷のイメージフォーラムでジョナス・メカスの『リトアニアへの旅の追憶』を観てきました。モーニングショー(といっても11時半の昼前ですが)で1日1回上映されていました。

メカスの上映は四谷三丁目時代のイメージフォーラムでもあったと記憶しています。諸般の事情で見なきゃな見たいなと思っていたのですが。
イメージフォーラムが渋谷に移転してからも時々メカス特集があったりして、その折に『リトアニアへの旅の追憶』や他の映像作品の上映もあったと記憶しています。ただなんかやっぱりずっと行きそびれていて。今回やっと重い腰が持ち上がった次第です。つか見に行くまで20年近くかかってね?

やっぱり「故郷」を扱った作品というのが、なんとなく重い腰が持ち上がらなかった理由かなぁと。
私は故郷にいたたまれず、なんとなくそこから逃れる気持ちで上京しました。しかし、でも、“東京”もまた故郷と呼べる場所ほどには馴染ます。また気詰まりな関係であった出身地も、“故郷”としての意味は失われつつあります。うまく説明できないけどね。
以前は帰省すると妙にイラついて、家族にあたったりしたものでした。もう3日もいると懐かしい気持ちより、イラついた気持ちのほうが先にたちました。
中年の域に達し、故郷との気詰まりな関係はだいぶ解消されてきたのですが。また“故郷”としての故郷の意味合いは失われてきている、もうすぐなくなっちゃうのかな、と感じています。

近年、時々私は私の「かえる場所」について考えることが多くなってきました。それは東京にはない、私の出身地としての“故郷”もその意味を失いつつある、と感じています。東京で所帯を持って、一家を構えることでもあれば東京を“第二の故郷”にできたのかもしれませんが。それもならず。

という方向で、“故郷”にはアンビバレントな感情を抱いています。
いや、ま、閑話休題。

本作は3つのパートに分かれるそうです。
1番目のパートは亡命してアメリカ合衆国に渡ったメカスがカメラを手に入れ、アメリカでの生活を撮った映像。
2番目のパートがリトアニアのメカスの生まれた村で、リトアニアの家族とともに撮った映像。
そして3番目のパートがナチスに囚われたメカスが過ごしたドイツのハンブルグ郊外、エルンストホルンから始まる映像。

16ミリカメラになるのかな、その映像。例えば“劇映画”のような凝った構図、計算されつくしたカット、そういったものはありません。ドキュメンタリー的なセンセーショナルな光景も(ラストの火事のシーンを除いては)ありません。荒っぽい画質、手ブレする映像、スナップショットのよう。つまり、本作は、「個人映画」であると。
特に帰郷のパートなんかでは、ちょっと睡魔に襲われたりもしましたが、それもまた、誰かの結婚式とか子供の運動会の映像を見させられているような、「個人」の映像であることの主張なのでしょう。

もちろんそれを突き詰めれば、それは反転して、“作品”としての“意味”を獲得していくのでしょうか。

しかしやっぱ故郷の、二十数年ぶりの再会の時を屈託なく過ごすメカスと彼の家族の姿はちょっと羨ましく感じたな。なんか今でも私は家族とちょっと気詰まりです。(どうしてそうなっちゃったんだろうね)

それから、こどもの城に行きました。映像作家のかわなかのぶひろ先生の作品がかかってるそうなので。

ビデオライブラリーで見られるかなぁと思っていたのですが、どうもそっちにはなかったです。だから、入り口のところの大型モニターにかかるのをしばらく待つことにしました。案内とか他の映像作品も上映されています。
I.K.I.Fさんの『あにまんだら』という作品が上映されていました。I.K.I.Fさん、どこかで聞いたお名前だなぁと思ったら、かわなか先生主催の実験映画上映会「映像の地下水脈」で作品を拝見していました。音楽は谷川賢作さんでした。確か谷川俊太郎さんの息子さんかと。

かわなか先生の作品は『時をめぐった』という作品でした。国会議事堂とか浅草寺の仲見世とかの現在の映像と過去と未来の絵を重ね合わせた作品でした。音楽はJ・A・シーザーさんでしたよ。

メカスのほかの作品も見ないとなぁ。こんどイメフォで上映会があるときは行かなくちゃなぁと思います。(といっても今度かかるメカスの『ウォールデン』はちょっと行けそうにないのですが…

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