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2014/10/20

『超超ファミコン』

『超超ファミコン』(箭本進一・阿部広樹・多根清史:著 太田出版:刊)読了。
今年で生誕31年目になるファミコンソフト紹介本であります。去年ファミコン生誕30周年を記念して出版された『超ファミコン』の続編。

フォーマットは98年の『超クソゲー』から連綿と続くスタイル(になるのかな?)。新書サイズで厚め。内容的にはタイトル、メーカー・リリース日付等の短いデータ、リード文、それから数ページの本文、そしてその間にコラムが挟みこまれるというスタイル。だから、『超クソゲー』シリーズの1冊とも言えるかな。
『超ファミコン』は百本前後のソフトが紹介されていたと記憶していますが、『超超ファミコン』では五十数本になってます。そのぶんゲーム1本当たりのページ数は平均的には長めかと。

ゲームの紹介順は『超ファミコン』と同じくリリース順です。83年7月の『ポパイ』から93年7月の『FC原人』まで。ちょうど10年ですね。

今回も筆者のみなさんのゲーム紹介、楽しみました。本書に登場しているゲームのうち、はっきりと遊んだ記憶のあるのは『アップルタウン物語』だけかなぁ。あと、アーケード移植作でアーケード版は遊んだことのあるゲームがいくつかありますが。
でも未プレイ者も読んで楽しめる紹介記事になってると思いますし、そういう意味で楽しみました。

それが本筋の『超クソゲー』ほどじゃないにしろ、突っ込みとかもちょっとしたクスグリで楽しめましたし。
「学習ソフト」がちょっと紹介されていて「そんなものもあるのか!」と面白かったです。
「ポパイ」が「マリオになりそこねた男」というようなゲーム豆知識も面白かったです。

ゲーム紹介記事以外のコラムは冒頭が「堀井雄二、ファミコン神拳を語る」、「ゲームクリエイター大森田不可止が語るナムコとファミコンの黄金時代」「海の向こうの超ファミコン事情 超NESゲームの世界」、そして巻末には「ファミコンハンター、南武線を行く!」として押切蓮介氏をお迎えして氏の『ピコピコ少年』の舞台となった溝の口界隈の探訪記と対談が収められています。

「堀井雄二、ファミコン神拳を語る」。堀井雄二氏インタビュー。私は少年ジャンプを読んでいなかったので、ジャンプに連載されていたファミコン神拳のことは知らないのですが。『ドラゴンクエスト』開発に関りながら、違うペンネームで関っていた、ファミコン神拳のライターとして、『ドラゴンクエスト』の詳細な紹介記事をお書きになっていたとか。
今から言えば「ステマ」になっちゃうんでしょうが。でもそのおかげで「和製RPG」が立ち上がり、一大潮流を築いたと。

私が初めて買ったファミコンソフトが『ドラゴンクエスト』でした。週刊プレイボーイのファミコンソフト紹介記事がきっかけかなぁ。その当時はゲーセン通いの廃人と化していたときです。
ちょうどそのころ「ファミコンにはまってたら本が読めなくなる」と危機感を抱いた昔の仲間からファミコンを私に売ってくれた当初で。この『ドラゴンクエスト』は「これはゲーセンじゃやれない種類のゲームじゃね?」と興味を持って買ってみました。そして大はまりしましたよ。

大森田氏のインタビューも面白かったです。ほんと、野武士みたいな凄腕プログラマーが大活躍していた梁山泊みたいな時代だったんだろうなぁと。カリカリにチューンしたプログラムをそういう凄腕プログラマーが競って書いていた時代なんだろうなと。
今みたいにゲーム制作が大規模化した時代は、他のスタッフが理解できないコードを書くことはご法度なんでしょうが。(あまりよく解らないくせに偉そうに書いて申し訳ない)

そして「超NESゲームの世界」。NESゲー紹介コラム。90年代に入ってファミコンソフトは爛熟期を迎えるそうですが。スーファミ登場によるライバル意識、もちろんゲーム制作のノウハウがじゅうぶん蓄積された部分もあるでしょうが。その時代のNESゲーの世界を紹介しています。
地の紹介記事が歴史の流れの紹介ではなく、単品としてのゲームの紹介が主眼に置かれていて、こちらはその「流れ」のほうの紹介ですね。

そして巻末の「ファミコンハンター、南武線を行く!」、漫画家・押切蓮介氏をお迎えしての南武線紀行と対談。溝の口は高津区役所なんかに仕事のお使いで時々行く身としては親近感がある場所です。『天体戦士サンレッド』の「聖地」でもありますね。区役所お使いのあと、直帰扱いにしてもらってサンレッドの聖地・「たまい」で呑むのが楽しみなわたくしであります。(押切蓮介氏は未読なのですが…)

ゲームを軸にした昔の日々は私も持ってます。ただ、「物語」となるような経験じゃないけどね。
あのころから人付き合いが苦手で、ゲームセンターに引きこもっていました。仲間つくったりはしなかったな。なんかゲーム仲間つくってワイワイやってる連中を横目で睨んで「コンチクショー」だったな。

ある日そういう連中が『ドルアーガの塔』の攻略法をその筐体に貼り付けたのを見かけた時、逆上が有頂天状態になりました。ま、隠しアイテム探しを研究しようとしない限り『ドルアーガの塔』はぱっと見地味で、あまり興味を惹かれないゲームだったから、あまり遊んではいないんだけど。

ま、そんな鬱屈したあのころ。

そいや、ゲームを遊んでいると、小学生ぐらいの子供がこっちがプレイしているのをテーブル筐体の反対側に座ってじっと眺めてることがあったなぁと、ひとりで。押切蓮介さんもそういった子供のひとりでもあったのかなぁ…。(いや、作品拝見してないので…)

今回面白かった感触は、遊んでないはずのゲームでも本書を読むとなんか遊んだことのあるような心地がしてきたことです。筆者さんの筆力によるものか、あるいはあたしに少々ボケがきてるのか…。

『超超ファミコン』も楽しく読みました。またなんか続編があるといいなぁ。他のゲーム機を取り上げたのもいいし、もっとファミコンソフトを紹介するのもいいし。遊んだことのあるゲームで、著者さんたちはどう書くのかなぁと思うのもあるし。

次回作も楽しみに待ちたいと思います。

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