綺朔ちいこさんの個展とムラリスさんのライブ
この週末、土曜日は本郷のギャラリー愚怜での綺朔ちいこさんの個展『フラスコベイビー 試験管ハニィ』、日曜日は池袋のライブハウス・手刀でPUNK DEATH ムラリスさんのライブを拝見してきました。
綺朔ちいこさんのサイト「あやさきんぎょ楼」はこちら。作品の紹介ももちろんあります。
ちょうどいい按配にフェティッシュでエロティックな綺朔ちいこさんの世界、好きです。
綺朔ちいこさんの作品を初めて拝見したのは、もう10年以上前になるかな、ある寺山修司関連のイベントの時。綺朔ちいこさんのイラストが展示されていたのですが。なんていうかな、幻想的な少女解剖図といった作品で、一発で魅了されてしまいました。
綺朔ちいこさんはもともとメディカルイラストレーター、つまり医学書なんかのイラストを手がけていらっしゃる方で、だから、そういう正確な知識と技術に基づいた上での、幻想的な臓器が詰まってる少女の解剖図が、私の琴線に触れたのだと思います。
あたし、小さいころ、解剖図を見るのが好きでした。人の体の中身がどうなってるのか、つるんとした皮膚の下にどのような筋肉や骨や血管や臓器が蠢いているか見るのが好きでした。
ま、時節柄、「アブナい趣味」と思われそうですが…。
いや、人間は、世の中に、つまり“現実”に出してはいけない“衝動”も抱く生き物であります。というのは人間は「本能の壊れた」動物だから。人は「幻想」に生きるものだから。
その「現実」に出してはいけない“衝動”。それを否定して、抑圧するだけでは、それは人の心の奥底に燻ったまま、妙な噴き出し方をする可能性もあるかと。その世の中に出してはいけない“衝動”の受け皿、サンドボックスとしての機能が創作物の機能のひとつではないかと。
しかし、そのサンドボックスである“創作物”に耽溺するあまり、またそれを“現実”に出してしまうドン・キホーテ的人物も現れる場合もあり、なのだろうと思いますが。
いや、閑話休題。
今回もこじんまりとした個展ですが。綺朔ちいこさんの世界を楽しめました。その、私がいっとう好きな、「幻想の少女解剖図」系のイラストもあって嬉しかったです。
それから今回はエッチング作品がありました。額装も含めて素敵にこしらえてありました。
日曜日は池袋の手刀へ、PUNK DEATH ムラリスさんのライブ。
ムラリスは演劇実験室◎万有引力の村田弘美さんのユニットで、いろんな実験公演を手がけていらっしゃいます。普通のお芝居から朗読劇、ダンスなんかとのコラボレーションまで。
近年、万有引力主宰のJ・A・シーザーさんのコンサートがよくあって、そういう方向にも活動が拡がっているようでありますが、今回、ムラリスさんでもバンドを組んでライブということのようであります。
池袋の手刀さんは母檸檬さんのライブでよく行ってた場所。近年はあまり行く機会もなく、ちょっとだけ道に迷ったりもしたけれど。
今回、PUNK DEATH ムラリスさんの出順はいちばん最初。客席のほうから村田弘美さんがご登場というのが万有ぽかったです。
村田さんVo&太鼓にEG*2、EB、Drというような編成(持ち替えもありましたが)。朗読コーナーがあったのもムラリスらしい感じでした。
この週末は膝を悪くしてて、綺朔ちいこさんの展覧会は松葉杖ついて、ライブの時は松葉杖は持って行かなかったのですが、ちょっと膝がしくしくしてきてムラリスさんだけ見て帰りました。ちょっともったいなかったです。
バンド仕様のムラリスさんのライブ、ちょくちょくあるといいなぁと思ってます。
綺朔ちいこさんの展覧会も。
| 固定リンク | 0
コメント