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2013/12/13

『寺山さん、誕生日おめでとうございます』

今年は寺山修司没後30年ということで、いろいろなイベントがあったようです。そして、そのいくつかは見に行って、楽しんできたのだけど。
昨日、12月10日は寺山修司の誕生日。それを記念して昭和精吾さんのトークショーがザムザ阿佐ヶ谷でありました。

今回は昭和精吾さんと昭和精吾事務所のこもだまりさんとイッキさんの朗読、そして萩原朔美さん、森崎偏陸さん、山田勝仁さんをお迎えしてのトークショーという趣向でした。

昭和精吾さんは天井棧敷元団員。あの伝説の『力石徹の葬儀』で弔辞を読まれた方。
萩原朔美さんは天井棧敷元団員、美少年役として入団され、のちに演出をお勤めになった方。
森崎偏陸さんは寺山修司の右腕であった方。そして寺山没後、寺山の母、はつさんに請われ、九條今日子さんと共にはつさんの養子となり、寺山修司の弟になられた方。
そして山田勝仁さんは演劇ジャーナリストでいらして、天井棧敷の美姫、新高けい子さんの評伝『寺山修司に愛された女優-演劇実験室◎天井棧敷の名華・新高けい子伝』(河出書房新社)をお書きになった方。

そうそうたる皆様でありました。

まず寺山修司の誕生日ということでケーキのコーナー。ちょっと分不相応なハプニングがあったりして。スミマセンスミマセン…

そして昭和さんの語りのコーナー。いつもの事ながら昭和さんの語りはド迫力であります。
ハングル語(?)の語りは久しぶりかなぁ。意味がわからない言葉のほう言霊というか、ある種の迫力が増すように感じました。

そして山田勝仁さん、萩原朔美さん、森崎偏陸さん、をお迎えしてのトークコーナー。
当時のスライドの上映もありましたよ。

なんていうのかなぁ、OBの方々の和気藹々とした思い出話を脇で伺ってるような心地でありました。いい雰囲気でありましたよ。

高校時代、演劇部の部室に転がっていた角川文庫版の寺山修司の戯曲が私の寺山入門でした。(そしてその当時の部室の会った校舎がとうとう建替えになるようです)
寺山修司の訃報は故郷で知りました。だから天井棧敷のお芝居とか全然見た事ないのですが。雑誌に紹介されてたのをちょっと見かけたくらい。
それから幾星霜、たまに寺山修司の本を読む事はあってもそうは動いてなかったのですが。
97年の演劇実験室◎万有引力の『百年気球メトロポリス』公演でまた寺山熱に火がついて、寺山修司関連のイベントとか万有のお芝居に行くようになって。

そしてこの日もここにいて。

不在の寺山修司。なんて言えばいいのか自分でもうまく言葉が見つからないけど。
寺山修司のことはまったく知らない、解らない。直接にはね。
しかし、寺山の本を見たり映画を見たり、寺山修司の周囲にいらした方のトークショーを拝見したり、その流れを汲む劇団のお芝居を観たり。そういう事はたくさんあって。
自分の中で「寺山修司」という人物のイメージはうまく構築できてないのだけど。
ただ、そうやって、寺山修司自身に関するイメージは構築できなくて、寺山修司を巡る諸処の経験はいろいろ受けてきて。
う~ん、なんて言えばいいのかほんとに分からないのだけど。なんか「不思議な」心地がします。

終演後の打ち上げにも混ぜて頂きました。
まったくもって「雑魚のトト交じり」だったのですが…。
でも、とても良くして頂き、どうもありがとうございました。
(ほんとに『(仮)蛸の逆襲』公演に引き続き、です。

寺山修司没後30年。
そのお誕生日の日、とてもいい一夕でした。

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