青葉市子『0』
青葉市子さんの新譜、『0』が届きました。まだちょっと聴いたくらいですが、極私的な感想など。
私が初めて青葉市子さんのおうたを聴いたのは2009年の12月、いっとう好きなミュージシャンさん、日比谷カタンさんの企画ライブででした。初見の印象はその時の自分のブログを引用すれば、
「静けさを感じさせる演奏、ちょっと日比谷さんっぽい部分もあり。
最初の方は森田童子っぽい感じもしましたが、演奏が進むにつれてじわじわと可愛い感じがしてきました。暖かみもあります。
ファーストアルバムが来月出るそうで、そのタイトルが「剃刀乙女」だそうですが、まさにそんな感じ。」
でした。
その次に青葉市子さんのライブを拝見したのは翌年の2010年の9月、その時も日比谷カタンさんの共演としてでした。いいなと思って会場で手売りされていた1stアルバム『剃刀乙女』を購入しました。んで、ファンになって。2011年1月に出た『檻髪』、その翌年1月に出た『うたびこ』とCDを買っていました。
青葉市子さんのライブ自体はあまり行けていません、数回くらい。最後に行ったのがおととし11月の西荻窪・サンジャックさんでのライブでした。まぁこれは収入が激減しているという部分もあるのですが。でも、青葉市子さんの音源は愛用のWALKMANに入れて、ちょうヘビーローテで聴いてます。
青葉市子さんの世界、ひとことで言えば「癒し系」になるのかしら?ただ、癒し系といってしまうと取りこぼすものが多いし、だいたい「癒し系」なる言葉が安直に使われすぎているような気もします。
私は、なんていうのかな、その癒されるうたたちの背後に「いたみ」を感じるからこそ、青葉市子さんの歌に惹かれるのだと思います。
また自分のブログから1stアルバム『剃刀乙女』を初めて聴いた時の感想を引きますが。
「ぽろぽろと爪弾かれる、静けさを感じさせるギター、優しくて儚げな歌声、しかしそれに浸っていると時折ちくりと棘が刺さる。“いたみ”を感じる。そういうような楽曲たち。だから『剃刀乙女』なんでしょう。
“いたみ”。それはふと現れる悪意だったり、どこかすれ違ってしまうさみしさだったり、想い出だったり、孤独だったり、あやまちだったり。
自傷のあとにふと訪れる、静かで安らかな時…。」
そ、その感想をずっと持っていて、それに惹かれるからこそ、ヘビーローテで聴いてます。
わたしにとっては「おくすり」みたいなおうたたち。
1stアルバム『剃刀乙女』から3rd『うたびこ』まで、1月に新譜は出ていたので、今年も新譜は1月かなぁと思ってました。だから昨年末あたりからサイトをチェックしたりしてたのですが。しかし、まったく新譜情報は出ず。「今年は出ないのかなぁ」とちょっとさみしい思いをしていましたが。
しかし気がついてみると今年はCD-R音源『Week Elements of ● "tue.ima"』、細野晴臣、坂本龍一、小山田圭吾、U-zhaanといった大御所ミュージシャンさんたちとの共演アルバム『ラヂヲ』、そして本作と、都合3つも新譜あってホクホクです。今年の頭はがっかりしていたのですが…、ほんと人生って面白いものです。
本作で青葉市子さんはビクターからメジャーデビューとか。
青葉市子さんが大御所ミュージシャンさんと共演したり、テレビから流れるような歌もお歌いになってるという話は聞いていましたし、聴いたりしてましたので、「そろそろメジャーデビューされるのかなぁと」思っていましたが。嬉しいことです。
そそ、坂本龍一との活動という事で、大貫妙子を思い出します。大貫妙子は少しお相伴して聴いた程度で、CDを数枚持っているぐらいなのですが。確か大貫妙子は坂本龍一と組んだ仕事もされていたという記憶もあって。
青葉市子さんのライブで、大貫妙子がお好きというMCも伺っていて、だから、『ラヂヲ』を手にして、大貫妙子みたいなルートをお進みなのかなぁと思いました。これはちょっと遅めの『ラヂオ』の感想(の、追記)。
さて、『0』の感想ですが。
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