新アニメ『中二病でも恋がしたい!』
(この文章はアニメの感想に名を借りた「自分語り」なのでご注意ください)
今期の新アニメ『中二病でも恋がしたい!』、2話まで見てみました。
軽く感想など。
主人公の男の子、中学時代は重度の「中二病」だったようす。
「中二病」といっても色々あるようですが、彼の罹っていたのは、「自分はSForオカルト系の特殊能力を持つ戦士である」という幻想にとり憑かれるタイプの中二病のようです。
んで、高校進学を機に、その中二病とはきっぱり訣別し、ふつーの高校生活を送って、ふつーに彼女とか作ろうと決心したらしく。
しかし、彼の住むマンションの真上の階に同い年の現役中二病患者の女の子がいて。
出会ってしまい、しかも、主人公と同じ高校に入学した様子。
ま、第2話ぐらいまではそういった状況説明と、主人公の周りにぽつぽつと女の子たちが配置されていくような展開になってました。あとちょっとしたエピソード。
主人公の彼女に誰がなるのかなぁと(誰もならない可能性もありますがw)。
その現役中二病少女か、いいんちょの才色兼備系か、それともおっとりの先輩か、まさかの中二病少女の姉か。
ま、そんな感じでした。
なんかシャフトアニメっぽいとか思ったのですが、京都アニメーション制作ですな。
絵はさすがにきれいでいい感じに動きます。技術力のあるところみたいですね。
見始めたきっかけは、たまたま公式サイトを見たんですが、トップに32年型モーゼル(モーゼルM712)拳銃を構えた女の子の絵があったのがきっかけ。その中二病メインヒロインのようですが。
モーゼルM712のモデルガン、私も持ってます。マルシンの奴。木製のホルスター&ショルダーストックも。
第2話ではそのモーゼル712が出てきました。木ストつき。
彼女の中では特別な武器っぽいです。
私のと同じマルシン製のモデルガンかなぁ。それとも他のメーカーの品かしら?
(追記:実際劇中に出てきたモーゼルはセレクターなしのノーマルモーゼルのようにも見えますが…)
ちなみに京アニの『けいおん!』(私は2期1クール目まででリタイアしましたが)を見始めたきっかけも同じく、公式サイトのトップ絵で私が持っているのと同じレスポールタイプのギターを持った女の子(つまり唯)が描かれていた事がきっかけでした。
あたしのはコピー品で、唯のは本物レスポールですがね…
(ちなみに私のレスポールコピーは長期貸しして行方不明。さらにちなみにまだギターは弾けないw)
なんか同じきっかけですな。不思議。
しかし、中二病…。ちょっとよくわからない。
いや、動機は解ります。例えば『アーティスト症候群』って本に出てきた「別格症候群」のいち亜種かと。自分が「特別な存在」でありたいという渇望。ま、普通ならそれは、勉強やスポーツ、あるいはアートとかを頑張って、「特別な自分」になろうとするのでしょうが。
しかし、努力しても頭角を現わせる自信がない、あるいはその程度で得られる自尊では満足できない、だからだから中二病に罹患するのでしょうが。
まだ、さらに「別格症候群」の根底にあると思われるものは。
それは『ギャルと不思議ちゃん論』って本に出てきた、現代のおける人々の「島宇宙化」だろうかと思います。
ネットによっていつでも自分が快とするコミュニティにアクセスできるようになり、個々人の持つコミュニティが矮小化すると同時に、ネットによって視界が広まったため、差別化を過剰に意識する、つまり自意識過剰化する流れ、それによってこのようなタイプの「中二病」が蔓延したのだと思いますが。
でもやっぱちょっと解らない。
ま、こういった『現世中二病』とでも呼ぶべき物以前に『前世中二病』というのがあったと思います。「私の前世はフランス革命当時の貴族」とか、「前世がアトランティスの戦士だったみんな、ふたたび集まりましょう」とかいうおはなし。
ま『前世中二病』ならいくらでも騙れて実証不可能ですから、そう「現実」と齟齬はきたさないと思いますが。『現世中二病』は「現実」とどう折り合いをつけてるのかしら。
当人がまったく嘘として、自分は信じてなくて、他人をごまかすためにそうしてるって事じゃないでしょう。ある程度は、あるいはまったくもって、それを信じてる。そしてそうしているのなら、それは必ず「現実」と齟齬をきたす。それを自分の中でどう処理しているのだろうかなぁと思います。
その心理学的メカニズムはなんなんだろうなって。
以前読んだ武田春彦と内田樹の対談本『健全な肉体に狂気は宿る-生きづらさの正体-』って本に出てきた「虫食いスキーム」ってのを思い出します。
「現実」と齟齬をきたしそうになるとぷつんと認識が途切れる状態。無意識レベルでのプロテクト。あるいはスイッチング?そういう感じかなぁと。
ま、あたしは、しょせん人間ってのはある程度「幻想」の中を生きているとは思ってます。
つか「現実」も「幻想」の一形態かもしれない。岸田秀のいう『唯幻論』をある程度信じてます。だから「中二病」というのも、その自身の生きている私的幻想が常人よりちょっと配合多いだけなのかなぁ。
ま、そういう「現実」のかわし方ができるほど我々は豊かになったのかもしれないな。
朝から晩まで働きづめに働かないといけないような暮らしなら、自分の妄想世界に遊ぶ事もできないと思いますし。
しかしまぁ、そういう「現実」と自身の「幻想」をリミックスするセンス、ちょっと羨ましいなと思ったり。いやいや…。
ま、どういう方向に話が行くのか、まだまだ解らないです。
例えば中二病のメインヒロインと主人公がくっつくコースなら、それはメインヒロインが中二病を捨ててくっつくのか、中二病のままくっつくのか。また、その中二病を発症した原因に大きなトラウマがあって、それを乗り越える物語になるのか、とか。どういう展開があるのかしら?
追える限りは継続視聴したいと思います。
そしてやっぱ京都アニメーションはいいわ。
時々『エンドレスエイト』みたいなムチャしますけど。
それも才気煥発過ぎてケレンに走りがちなせいかもしれないな…。
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