新アニメ『お兄ちゃんだけど愛さえあれば関係ないよねっ』
今期の新アニメ話、今度は『お兄ちゃんだけど愛さえあれば関係ないよねっ』(以下「おにあい」)を見てみました。第2話まで。
第1話、女の子が学生寮に向かう様子からおはなしは始まります(モデルとなった場所は目白あたり?)。どうも彼女の兄が主人公で、そのおにいちゃんのいる寮へ向かうようです。兄と暮らすのは6年ぶりとか。
彼女は極度のブラコン、兄に恋心を抱いてるってレベルじゃなくて、欲情しきってるレベル。んでもって超うざく、なんとなくニャル子さんを連想させます。
いや、寮だから、兄妹ふたりきりって事はないでしょうが、それにしても唐突に、紹介シークエンスもなく、同寮者が現れます。それもみんな女の子、しかもどうやらみんな主人公にちょうラブラブ。しかもなぜだかみんな、主人公も含めて生徒会メンバーです。これもいきなり生徒会のシーンになり、面食らわされます。
ここらへん、展開がズンズン過ぎるなと感じました。もうちょっと人物紹介とか、登場とかゆっくり丁寧にしたらどうかなぁ、尺の都合もあるだろうけど。と思ったんだけど。
ま、テンポを優先した演出なんだろうな。省かれても特に説明不足とは感じられない展開だし、省いてもいいパートだったんだろうな。だから省略してテンポよく演出したんだろうなと感じたんですが。
そう思う自分にふと気がついて。
「省いているところ」を脳内補完している自分に気がついて。
んで、膝を叩いたのだけど。
ああそうか。『おにあい』は、ここらへんラノベやゲームやアニメの「お約束」「あるある」展開のカリカチュアであるなと気がつきました。「妹物」「ハーレム物」「生徒会物」とかの。
そういうのをカリカチュアライズしたコントアニメ。ストーリー物というよりもそういう作品であるのだなと。
ツンデレ女子が「化物語」の戦場ヶ原ひたぎそっくりな口調なのもひたぎありきの上のパロディなのか。
いきなり妹が兄に超ラブラブなのも、唐突に他の女の子たちが現れてハーレム展開するのも、実はみんな生徒会メンバーってのも。ここらへん、「定番展開だからはしょりました」という意味でカリカチュアであり、さらにまた、そういう展開でも戸惑わずついてこれる、こちらが培ってしまった「リテラシー」をも逆照射するレベルのカリカチュアでもあったのかと。「みんな脳内補完できるから省いても大丈夫だよねっ」って感じで。
そういうのを「楽しむ」作品、今までのラノベやアニメの歴史の堆積ありきでの、メタラノベ・メタアニメとでも呼ぶべき作品だったのだなと。
原作からそうなのか、アニメ化にあたってそういう演出でいこうって事になったのか、原作未読なので解らないけど。
ま、ほんと、こういう「メタ」な作品を生めるぐらいこのジャンルは発展した、それと同時に陳腐化した、と言えるのかなぁ。
いや、そう考えると面白い作品であります。
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