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2012/06/04

万有実験公演

土曜日は演劇実験室◎万有引力の実験公演『注文の多い料理店』『シグナルとシグナレス』を見てきました。
お芝居に詳しい方に聞いた事があるのですが、劇団ってのは本公演以外に「実験公演」「アトリエ公演」という小規模な公演を行うことがあるそうです。
万有も実験公演、良くあります。演劇実験室のさらに実験公演てことになりますが。さすがに全部は行けてないのですが、実験公演もまた、なるべく見に行けたらと思ってます。

万有の実験公演も楽しいものです。何度かあったローマキャフェーさんでの公演、住宅地のアトリエでの公演、白楽の雑貨屋さんを使った公演。場所も劇場を使わなくて済むぶん、神出鬼没的、ゲリラ的で面白いです。

今回の会場はビリケンカフェというお店とか。どうもカフェを使った公演のようです。
どんな場所だろうと思いつつ京王線下高井戸から世田谷線に乗り換えて松陰神社まで。
世田谷線、いいですな。好きです。そいや前回の万有の本公演、『奴婢訓』を見に行く時にも乗りましたな、世田谷線。

世田谷線の松陰神社前駅で下車、初めて降りる駅。線路に直交する道路をホテホテとちょっと歩いてビリケンカフェ着。今回もGPSのついたLife Touch NOTEのおかげで迷わず到着。

ビリケンカフェさんは入り口から見て縦長のお店。右手に一直線にカウンターがあります。席はカウンターに向かってしつらえられていて、カウンターの向こうが舞台という趣向のようであります。カウンターの向こう側とかには注意書きなんかが書かれた紙が貼られています。
お客さんはすし詰めで2・30人くらいだったかしら?こじんまりとした公演らしく、いい雰囲気の中、のんびりと開演を待ちます。
ややあって開演。

開演直後、明りが消えて、明りがつくとカウンターの上に勢ぞろいした皆さん。
今回、カウンターの上も舞台として使っていました。ある程度ひくく音楽を鳴らしているのですが、それでも、皆さんのカウンターの上に上がる物音や振動を感じませんでした。そこらへん、妙技であるなぁと。

今回は二部構成で、ひとつが『注文の多い料理店』、もうひとつが『シグナルとシグナレス』のお話でした。両方とも宮沢賢治原作。前回の本公演『奴婢訓』に続き、宮沢賢治フィーチャー。
『注文~』のほうはもちろん本に載ったお話としても、テレビでやったのとかも、さんざん拝見しているお話ですが。『シグナルとシグナレス』は知らない、初見のお話でした。

『注文の多い料理店』。こちらは人形劇仕立て。役者さんとお人形。コミカルにお話しが進んでいきます。お話のあらすじも大体知っておりますので、演出を「こう来るか!」と楽しみました。

『シグナルとシグナレス』は先にも書いたように初めて触れるお話。後日探せばネットにありましたけれど。
鉄道本線の腕木式信号機、シグナルと。軽便鉄道の腕木式信号機、シグナレスの切ない恋物語でありました。朗読劇という趣向で。こちらもすてきにこしらえてありました。
宮沢賢治に恋愛物があったというのもちょっとびっくり。

鉄道と星たち、なんていうのかな『銀河鉄道の夜』を思わせる部分がありました。どちらが先かは分からないけど。

2作品あわせて1時間くらいの公演でした。

さて、この実験公演の楽しみの一つは終演後の、劇団の方々と観客を交えての懇親会であります。私は参加した事もしなかった事もあるのですが。今回は参加させて頂きました。

まぁそれで観客さん、出演者さん、皆さんとお話して気がついたのですが。

私が万有のお芝居を見に行くきっかけは、やっぱり、もともと寺山修司ファンだったこと。寺山修司のエッセイを好んでいて、ただ、上京前に寺山修司は亡くなり、天井棧敷は見ることなく解散してしまったんだけど。十数年前、あるきっかけで万有引力を知って、見に行くようになって。ただ、ひょっとしたらそういうコースって、もうレアルートなのかなぁと思いました。

寺山修司と天井棧敷はあまり知らず、まず万有のお芝居そのものから入っていった方もいらっしゃるようで。

よく考えたらそりゃそうですな。もう来年は寺山修司没後30年ですし。寺山修司や天井棧敷のリアルタイマーは最低でももう40代終わり。だから、若い衆が万有引力のお芝居に入るきっかけはどういうところからかなぁとは時々思っていたりしてましたが。

「テラヤマ」というものが、この世に拡散し、浸透し、寺山修司という個を超えて偏在しつつあるということかしら?それは嬉しい反面、ちょっとさみしい部分もあり、ですな。

そして現代において「テラヤマ」とはどうあるのか?ってのは時々考えたりもしますが。
『家出のすすめ』ったって、今現代はその寺山の思想が「成った」のか、出るべき「家」そのものが崩壊しているって現代ですが。一点豪華主義人生だってもう当たり前。そういう時代。

いや、まぁ。

今回楽しく、終電ギリギリで帰宅。そしてふと気がついたのですが、世田谷線って軽便鉄道じゃないかなぁと。
だから、今回のお芝居にぴったりの場所だったのかもしれません。

万有の次の公演は7月の『フーマンチュー』、本公演です。こちらもチケットはもう確保しているので楽しみです。

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