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2012/05/04

J・A・シーザーコンサート『山に上りて告げよ』

昨日、5月3日は新宿FACEでJ・A・シーザーコンサート、『山に上りて告げよ』を見てきました。

J・A・シーザーさん率いる演劇実験室◎万有引力の公演はよく拝見しています。初めて行った万有公演は1997年の『百年気球メトロポリス』でした。パルテノン多摩一帯を使った「準・市街劇」といった趣向の作品でした。それでいっぱつで万有にはまって、本公演はほぼ、アトリエ公演もできるだけ、拝見するようにしています。
もちろん万有の音楽はシーザーさんで、耳に親しんでいるし、好きなのですが。万有公演で大道具の陰で楽器を演奏されているシーザーさんの姿に気づいたことも何度かあったんですが。

でも、ミュージシャンとしてのJ・A・シーザーさんはあまり知りません。何年か前に白夜書房(コアブックスだったかも?)から出た「J・A・シーザーの世界」は持っているはずですが、ちょいと本棚に埋もれてます。シーザーさんとしての音源は持っていません。万有の音源なら少し持ってるんですが。

高橋咲さんの『15歳◎天井棧敷物語』によると(本書もいま手元にないのですが)、「寺山修司は天井棧敷の頭脳、J・A・シーザーは天井棧敷の顔」というようなくだりがあったかと記憶しています。

ま、そんなスタンスであります。

ぐずつくお天気の中、新宿FACEへ。歌舞伎町の中心部へ向かう通り、その突き当たりにあっておなじみだった新宿コマ劇場がとうとう取り壊されて姿を消してました。コマ劇場は渚ようこさんの『新宿ゲバゲバリサイタル』とあと少しくらいしか行ったことないんですが。でも、やっぱり、歌舞伎町のシンボルみたいな建物だったので、なくなるととてもさみしいものです。

新宿FACEさんは、そのコマ劇場の前の広場に面しているビルにある場所でした。とてもでっかいライブハウスといった感じになるでしょうか。コンサートホールというよりライブハウスといった感じの場所。

お客さん、たくさん入ってました。ちょうすし詰め状態。雨模様のせいもあり、人いきれでとても蒸し暑かったです。開演後冷房が利きだしたのか、少し涼しくなりましたが。

座席は折りたたみ椅子でした。オールスタンディングにも使える場所みたい。席は椅子席と立見席がありました。私はディスカウント席だったので後ろの方でしたが、特に見にくいという感じでもありませんでした。よかったです。

ステージは大きなステージ、手前に高さが不ぞろいの何本かの柱があしらわれています。
左右の壁には映像が映し出されています。

そういう感じでした。
ややあって開演。

冒頭は『少女革命ウテナ』曲数曲だったようです。『ウテナ』見るためにバンダイチャンネル千円見放題コースに入ったのですが、まだ全話は拝見してないのですが…。
ソロもあり、そして、万有での歌のように何人かでの斉唱もまたありました。

バックバンドも大勢でした。ツインドラムスかなぁと思ったら、片方は太鼓だったり。
コーラスの方もいらして。そういった方が背後のひな壇で演奏されていました。

そして次のコーナーでいよいよJ・A・シーザーさん登場でありましたよ。
今回、シーザーさんのコーナーと他の方のコーナーが交互という形でありました。

シーザーさんの楽曲も素晴らしいし、ライブハウス通いをしているせいもあってか、のっけからスイッチ入ってノリノリになれましたよ。
このライブハウス通いも寺山修司のご縁って部分もあって。

蔵前での公演だったと思いますが、万有引力のお芝居を見ているとき、「三上寛と行くテラヤマバスツアー」なるものの紹介がありました。文字通り三上寛さんを迎えて、三沢の寺山修司記念館を見に行ったり、三上寛さんの故郷である小泊村(いまは町村合併で小泊村の名前はなくなって、大泊村だそうですが)での三上寛ライブを見るというツアーです。

それに参加して、三上寛さんにも良くして頂き、そのご縁を辿る気持ちでライブハウスに三上寛さんのライブを見に行ったのですが。それがとても面白く、ライブハウスの世界、「こういう世界も世の中にあったのか!」って知って、それからライブハウス通いも趣味になり、たくさんの好きなミュージシャンさんを見つけていきました。

ま、そんな事情で。ほんとライブって楽しいものであります。

えと、私はアニメもよく見るんですが。つかテレビで見るのはアニメぐらいなんですが。
先日の万有公演『奴婢訓』に続き、声優の(としてしか存じ上げてないのですが)小見川千明さんもご出演でありました。大フューチャーといっても過言ではないかと。

ソロを3~4曲おとりになり、衣装替えも3着くらい。映像の語りも、でした。
冒頭がウテナ曲でもあり、そういったアニメファンにも楽しめる内容だったかなと。

考えるに。演劇実験室◎万有引力の前身、演劇実験室◎天井棧敷を主宰していた寺山修司は『力石徹の葬儀』というパフォーマンスを行いました。漫画の登場人物であった力石徹、その死に際して、実在の人物のように葬儀を執り行ったと。つまり、二次元の人物を三次元の人物のように扱ったと。

また、寺山修司には『ローラ』という映像作品もあります。この作品は観客(ほんとに上映会場の客席に座っている観客-偏陸さんですが-)がスクリーンに飲み込まれ、映画の中の世界に行ってしまうという趣向の作品。これなんてまさに二次元者の夢、「二次元の世界の住人になる」という事に繋がる感覚を持った作品であり。

寺山の表現に虚構と現実(いや、現実も「”現実”という名の虚構」なのでしょうが)の境界を紊乱するという感覚があったと。例えば「市街劇」とかも。

そしてその延長上にアニメファンのいう「○×はオレの嫁」的な、二次元を三次元のように感じて扱う物言いもあるのだろうと解釈しています。(あたしみたいなロートルはもう「オレの娘」だけどね)

いや、ま、そういう方向で。

ウテナももちろんだけど、そういうのがきっかけでシーザーさん、そして万有引力、そして寺山修司に興味を持つアニメファンが増えてくれたらとても嬉しいし、また逆にアニメに興味を持つシーザーさんや万有や寺山修司や天井棧敷ファンの方が出てくるとそれもまたとても嬉しいです。アニメも好きないち寺山修司ファンとして。

ラスト曲が『山に上りて告げよ』でした。これは私の持ってる万有引力の音源にあって、ほぼ唯一音源が手元にある曲でしたが。(つかコンサートあるってんで聴きなおして気がつきました)。
これはシーザーさん、そして今回ご登場の皆さんで。歌詞をお客さんに配ってみんなで歌うようにしても良かったんじゃないかしら。そういうのが似合いそうな、力強い、良い曲でした。
今回アンコールはなかったのですが、この曲が最後というのがとても大切だったかとも思います。

トータルで2時間超ぐらいだったでしょうか。
ほんと、とても楽しいコンサートでした。

次の万有公演は7月の『怪人フー・マンチュー』。
そちらもできる限り拝見したいと思っています。

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