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2012/05/01

イメージフォーラムフェスティバルⅠプログラム

昨日は新宿のパークタワーホールへ。例年ゴールデンウィーク期間中に開催されている映像作品の上映会、イメージフォーラムフェスティバルのⅠプログラムを観てきました。

イメージフォーラムフェスティバル、以前はよく行っていました。会場から歩いて20分くらいの所に住んでいた事もありましたし、連休中に行く場所としてもちょうどぴったりでした。
8千円くらいのフリーパス券を買って全プログラム制覇!とやった事も何度かあります。

まぁ、そんな風で好きなイベントだったのだけど。

近年はちょっと離れた場所、それでも地下鉄で気軽に行けますが、に越した事もあり、また、ちょいと手元不如意になってきたこともあり、ちょっとだけ拝見する、程度の事になってしまいました。
また収入が戻ったらフリーパス券で全プログラム制覇!とやりたいのですが、その目処もぜんぜんない状態ですが…。

いや、閑話休題。

このⅠプログラムは かわなかのぶひろ先生、萩原朔美さんの作品が上映されるというので選びました。Ⅰプログラムは「身体のありか」というサブタイトルがついてます。

本プログラムの上映作品は
「相対位置」(五島一浩/ビデオ/11分/2012)
「Who?」(櫻井篤史/ビデオ/27分/2011)
「目の中の水」(萩原朔美/ビデオ/12分/2012)
たましひのからだ(黒川芳朱/ビデオ/12分/2012)
「岐路crisis」(かわなかのぶひろ/ビデオ/20分/2012)
の5本でした。
あと、イメージフォーラムフェスティバルはインスタレーション作品もいくつか展示されています。

「相対位置」。作者の五島一浩さんは、私がいちばんイメージフォーラムフェスティバルに通っていた頃、3DCGIアニメーションの「FADE into WHITE」シリーズが印象的だった方。近年は実写系の作品を手がけられているようですが。「FADE into WHITE」はモノクローム、ハイコントラストの硬質な画づくりが印象的な作品。

実写作品の近作、そして本作もそのような感じがします。

「相対位置」は走る列車から並走する列車を撮った作品。この並走する列車の様子ってのは面白いものです。密閉されたふたつの空間が並走し、窓からその様子が伺える、しかしそのふたつの空間はまったく混じることなく(つか混じったら大事故)並走し、やがて離れていく。その近づき、また離れていく様子もまた面白いです。好きな風景です。

そして、その映像を、リアルタイムじゃなく、スローモーションにすることにより、また私たちが普段見慣れているその光景じゃない、異質感を出しています。

「Who?」。モノクロームのショート・インタビュー集。具体的に何か論を語るっていうより、イメージ的なインタビュー集。デザイナーさんからミュージシャン、女子高生まで。
ただ、そのインタビュー、インタビューを受ける側がカメラに指示を出します。カットの指示とかズームの指示とか。

インタビューってのは、カメラを回すのは、インタビューする側。場合によっては恣意的に発言が切り取られ、演出意図に沿うように再編集されるもの、そして時には作り手の意に捻じ曲げられたりする事もあるものなんだろうけど。

で、ラスト、タイトルの「Who?」に含意があったことが観客に示されます。

「目の中の水」。萩原朔美さんの新作。映像の合間合間に随想を語るテロップの入る作品。老境を迎え、病を得て。それから自分の子供時代に遡っていくという趣向の作品です。
窓外の風景のぴたっと動かない微速度撮影。朔美さんのセルフポートレイト。朔美さんの姿は朔美さんご自身にはこう写っているのだなと。萩原朔美さんは私みたいなキモメンからするとほんと心から憧れるほどのイケメンさんなのですが。

「たましひのからだ」。原初の物語のようなイメージ。己の存在に気づき、自己を、そして周囲を探り始めた人物の物語。

「岐路crisis」。震災、そして病を得た かわなか先生がそこから始めて自分の子供時代へ、あの時代へ、遡っていく映像作品。入院中の、手術直後の、かわなか先生の姿。
萩原朔美さんと同じく、お歳を召され、病を得て、そこから自分の過去へと遡っていくという趣向。

私も、そう年寄りでもないはずですが、やっぱぜんぜん体に気を遣ってないせいか、体のあちこちが動かなくなったり痛みを感じたりします。そして、やっぱり、故郷が恋しいと思うようになってきました。人間ってそういうものかなぁと。
私ももっと年老いていけば望郷の念も強まるのかなぁと…。

あと、インスタレーション作品も拝見してきました。

「こんなことは無かった」(伊藤隆介)。伊藤隆介さんの作品もフェスティバルでよく拝見していて。ミニチュアと小型カメラを使って撮られた映像をリアルタイムで上映するというカタチの作品が多かったと記憶しています。今回のモチーフは…でした。

そのほか、他の皆さんの立体視映像を使った作品、箱の中に映像が浮かび上がる作品、ガラス球を覗き込むと映像が見える作品、そしてKinectを使って観客の動きが反映される作品が展示されていました。ガラス球に映像が映るの、面白かったです。箱の中を覗くの、ある種のボックスディオラマ的で、ミニチュアが好きなあたしとしても面白いです。こういうのインテリアにしてはどうかしら?そしてKinectのアート分野での可能性も色々あるだろうなぁと思いました。立体視も皺くちゃの新聞髪とかが立体的に迫ってくるの、面白かったです。ただやっぱ3Dメガネはあたしの特大頭にはちょっときつい…。

という方向で、ほんと1プログラムだけでしたが、イメージフォーラムフェスティバルを楽しみました。
またいつか全プログラム制覇にも挑戦したいものですが…。

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