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2011/02/19

アニメ『フラクタル』第5話

先週はノイタミナ枠はお休みでちょっとさみしかったのですが。
1週お休みを置いてアニメ『フラクタル』第5話、「旅路」の事など。

(以下ネタバレゾーンにつき注意)

と言っても今回お話はあまり進みませんでした。
飛行船を駆って“僧院”の追っ手から逃げるグラニッツ一家。その飛行船でのおはなし。
取り立てて言うことといえば飛行船には乗らず、クレインたちから別れるかと思っていたネッサがやって来たこと。ま、ネッサは出没自在のドッペル(フラクタルシステム上の幻影)だから、好きな場所に出没できるのでしょうが。ただ、ネッサはフラクタルネットワークの“圏外”(?)でも存在できるのかしら?

衝撃の新事実はクレインが褌愛好者だったこと。あの締め付けがよかったりして。

ほんとはこういう雰囲気が好きなんですけどね、あたし。っていうかフラクタルの世界観には似合ってると思います。3話Bパートみたいな血腥いのはちょっと。もちろんドンパチは少年冒険活劇には必要だと思いますが。もうちょっとだけお話の作り方を、語り口を変えればそう血腥さは感じさせないと思うのですが。同じようなエピソードを入れるにしても、演出次第で。やっぱそういうのは嘘くさいと思う方なのでしょうか、作り手さんは。

このほのぼのしたエピソードも、このあと、あの親切なオバサンたちが無残な最期を遂げるための、“その時”を印象づけるための前フリと感じられたりして、そのぶんちょっと楽しめなかったな。

今回、ネッサとフリュネが仲直りしたのがいちばん大きなポイントかもしれない。

私はこのフラクタル世界の設定を以下のように推理してるのですが。

機能不全を起こして崩壊しつつあるフラクタルシステム。それを修復するために“僧院”はフラクタルシステムに人格を組み込もうとしている。その原理はちょっと思い浮かばないけれど。

そのフラクタルシステムに新たに注入されるべき“人格”がフリュネ。そして、フラクタルシステムのプロテクトを解除し、フリュネの人格をフラクタルシステムに組み込むツールがネッサ。だからネッサの姿はフリュネにとって親しみを持てる。フリュネの妹の姿をしている。

そして、フラクタルシステムに組み込まれたフリュネは、まさに「フラクタル」としてフラクタルシステム上に存在するようになる。オープニングのフラクタル図形になった女の子がそれを表しているのでは?

そして、フラクタルシステムに組み込まれることは、フリュネにとってある種の“死”を意味しているのかもしれない。“肉体”を失ってしまうとか、“人”でなく“神”になるとか。それを怖れたフリュネは僧院を逃げ出し、フラクタルシステムなんて崩壊すればいいと語る。

しかし今回、フリュネはネッサと仲直りしました。フリュネがネッサを嫌いと言っていたのは、たぶん、ネッサを受け入れることが、彼女がフラクタルシステムと同一化することの第一歩ではなかったからと思うのですが。しかし、フリュネはネッサと仲直りした。フリュネはフラクタルシステムの贄となる事を受け入れつつあるのかもしれない。

んで、もうひとつ論点。

第1話でも出てきたし、今回もさらに確認のためかあったのですが。フリュネが性的な感性をまったく持ってないことがエピソードを通じて描かれます。クレインの前で平気で着替えするし、船が揺れてクレインが覆い被さってきてもなんにも感じない。“異性”を意識することがまったくない。

それはフリュネが女所帯の僧院で育ったせい、男というものと接する機会が、たぶん父親を除いてほとんどないって事だからと思っていたけど。しかし、彼女の人格がフラクタルシステムに組み込まれるべきものであるなら、その関係かもしれないな。

オスがメスを、あるいはメスがオスを取り合う、それは生物の闘争のいちばん基本的なもののひとつかと。そして勝った者は異性とつがいを組む。人はそうやって集団化し、さらに大きな集団へと発展させていく。そして残念だけど、そういった集団は時として他の集団と争い、あるいは内部で権力闘争を繰り広げる。そのせいで犠牲者を出す。

フラクタルシステムは人がそういう緊密な群れを組まない、人がバラバラに生きるように洗脳し、そして、そのバラバラ状態でも生きていけるシステムを構築した。そして、人はフラクタルシステムの管理のもと、管理されている状態ではあるけど、安定した平和な暮らしを生きていける。
クレインだって生後しばらくは両親がいたけど、今は家族は解散して、ドッペルだけ残してる。“夫婦”とか“家族”とか濃厚な人間関係はフラクタルシステムの人々にとって苦手なもの。

だから、フラクタルシステムに組み込むべき“人格”であるフリュネも性的な感性は持ってない。持たないように育てられるか洗脳されるかしてきた。彼女の人格が組み込まれたフラクタルシステムによって洗脳された人々が異性の奪い合いをしないように。異性の奪い合いから人々の闘争が生まれないように。(しかしそれは人類の衰退をも招いてしまってますが)

そう考えると反・フラクタル運動である「ロストミレニアム」運動の闘士の女の子、エンリが性的なことを異常に意識するのも解ります。彼女はフリュネとは真逆の存在。

ロストミレニアム運動というのは、人が群れを作り、濃厚な地縁血縁関係を生きる社会を取り戻す、そしてかつての人類が持っていたダイナミズムを取り戻す運動かと。それこそ異性を意識し、奪い合うようなダイナミズムもまた必要になってくるかと。
(もちろんそんな社会には犠牲となる者も出てくるでしょうが。群れの間の武力闘争=戦争もあるでしょうし)

しかし、フリュネもグラニッツ一家の人々と食卓を囲むようになって。徐々にロストミレニアムの人々とも仲良くなっていってるような。ロストミレニアム的な価値観も少しづつ入ってくるでしょう。そうなったフリュネがフラクタルシステムに組み込まれる時、フラクタルシステムはどのような変貌を遂げるでしょうか。

なんてあたしが勝手に妄想した設定に基づいたことを書きましたが。
ま、たぶん予測は外れると思いますので。

あとほんと、クレインの褌がなんか伏線になんないかな?
高い場所から脱出するのにクレインが褌をロープ代わりに使ったりして。丸出しになってしまったクレインのクレインを思わずガン見してしまったフリュネ。彼女が突然異性に目覚めて真っ赤になったりして。
そうなったりしたら面白いと思います。

しかしやっぱ次回以降血腥い展開なんだろうな。
今度は誰が死んじゃうのかな…

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