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2010/08/14

東浩紀さんを迎えての対話の可能性

12日の木曜日は渋谷・アップリンクで日比谷カタンさんのライブ&トークショー、『対話の可能性』第9回を見てきました。今回は評論家&思想家&作家の東浩紀さんをゲストに迎え、「あんたバカぁ!? -だってボクらの言うことはすべて失言なんだから-あずまん×カタンの失言講座・基本編」という方向のようです。

今まで私が行った「対話の可能性」、本をお書きになっている方もいらっしゃいましたが、私が読んだ事のある方はありませんでした。
東浩紀さんも読んだ事のあるのは単著としては『動物化するポストモダン』、あと大塚英志との対談集、『リアルのゆくえ』ぐらい。『リアルのゆくえ』はこちらもファンな大塚英志が東さんに絡みまくっていて、ちょっとかなしい本でしたが。

たぶん、東さんは私が知りたいことをご存知で、私が理解したいことを理解してらっしゃる方だと思います。ただ、ちょっと難解な気がして。ネットで解説サイトをちょっと見ても、「“動物的"ってなに?“郵便”ってなに?」と頭の中をクエスチョンマークが飛び交うようで。

ま、それでも『動物化するポストモダン』に手を出してみましたが。ある程度は解って、それはとても私が知りたい事のように思われるのですが、でも、やっぱり、よく解らないなぁという感じでした。

私の心はどこか「どろっとしたもの」を抱え込んでいます。それは厄介で。昔っから自分を苦しめてきたし、周りにも迷惑をかけてきました。どうして普通に生きられないんだろうと悩んできました。
昔はそれに翻弄されるだけだったのですが、ある程度老いたせいか、少しはその振る舞いを第三者的に眺められるようになってきました。そして、それに関する書物やネット上の情報を見たりするようになりました。

たぶん、私は、「自我の承認」メカニズムがうまく働いていなかったのでしょう。それで「基底欠損」を起こし、心が不安定だったのではと。また、そうなったのは、個人的な生い立ちもあるでしょうし、現代の「ポストモダン」的状況もあったのではと思ってます。モダンにもポストモダンにも生きられないあたくし。

マッチ擦るつかのま海に霧ふかし身捨つる程の祖国はありや

動物的、データベース消費、“欲望”から“欲求”へ。シミュラークル。そして、東さんには直接関係はないですが、「唯幻論」とか。

たぶん、そういったことに考えを進めていくことはある意味危険なんでしょう。
そういったことに気づかずに生きていければ幸せ。しかし、どうもそういうことがうまくいかない人間もたまにはいて。そういう人間にはそういった薬がとても必要。でも、たぶん、それは劇薬。それなしで幸せにやっていけてる大過の人間は口にしないほうがいい。しかし、そうでなければ、それを口にしたほうがいい。ただし劇薬、飲まないよりはいいけど、しかし、その副作用もまた人を蝕む。

まぁ、そういうのが今回の『対話の可能性』について思っていたこと。

当日の会場は満員の入り。まず日比谷さんのライブコーナー。

冒頭が日比谷さんがXBOX360の「ロストオデッセイ」というゲームにつけた曲。XBOX360はまだ持ってないのですが…。『ウスロヴノスチの切符切り』前半から『対話の可能性』名物のひとり芝居コーナー。
あと、日比谷さんオリジナル曲としては『ベビースキンの世界紀行』『終末のひととき』『愛のギヨテエヌ!恋するイミテシヲン!サ!』あたり。

実は事前に『新世紀エヴァンゲリオン』の「ヤシマ作戦」を演るという日比谷さんのツイートがあって。いったいなにやるんだろうと思いました。琵琶法師のようにヤシマ作戦を語るのか?作戦名の元ネタは平曲、平家物語だし…と思ったのですが、某曲のカヴァー指南という趣向。ここでゲストの青葉市子さんと、永見雪尋さん登場。永見さんも日比谷さんと同じマカフェリタイプのギターをお使いなのですが、日比谷さんと同じく、オリジナルのサウンドホールを塞いでギターの裏面にサウンドホールを開けているという仕様でした。

それから日比谷さんの某特撮映画メドレー。これは久しぶり。ほんと、幼児体験もあり、血の熱くなる音楽です。

ライブコーナーは終わり、そしていよいよ東浩紀さんを迎えてのトークショー。実は生にしろ城映像にしろ東さんのトークを拝見するのは初めて。

いやもうなんかのっけから飛ばしています。思想&評論界ぶった切りというか、毒舌全開。つかツンデレ?ただ、語られてる人物をあまりよく知らないので…。
白ワインを何杯もお替りしながら。フルボトルぐらいはいってるのでは。

まぁ、そこらへん、思想というか思想界をメタに遊んでいるというか。いわゆるバトルウォッチャーあたりの人が見るとウハウハするんだろうなと。もちろんそれは思想にもからんでくるのでしょうが。
途中、ある方に携帯電話をかけてトークに参加させたり。

特に何かテーマを決めてというかたちでなく、いつもの「対話の可能性」のように四方山話。
つか、ロフト+1スタイル?

今回もUSTされていたのですが、それに寄せられるツイッターのコメントにリアルタイムでコメントしていったり。東さんはコメントを寄せてくる常連フォロワー、千人ぐらい識別していらっしゃるようです。
ここらへんもつまり「フラット化」?なんて言えばいいのかな?やっぱどっか私は古い人間なのでしょうか「フラット化」というのにはまだ戸惑いがあります。

私は某日本冒険小説協会の某第1回全国大会で、「作家」という方々に初めてお会いしたのですが。作家さんたちが目の前にいらして、一緒にお酒を呑んで、お話しているという状況にひどく戸惑った経験があります。そういう人たちは雲の上の人たちで、私の身近にあるのは不思議な感じがして。スター、空高く輝いていて、皆に見えるんだけど、誰も決して手を届かすことができない存在。そういう風に思っていたのですが。そして、今でも、そういう感覚はあります。知人が作家デビューとかしてますがね。

話は尽きず、予定時間を大幅に過ぎて。
(スタッフさんも大変だったかと)

ほんと、終電が気になる時間帯になってきて。途中、東さんと日比谷さんがステージから降りて、会場にいらした津田大介さんがステージに上がってきて時があったのですが。そのとき、津田さんが中締めされたのですが、そのタイミングで帰宅しました。

やっぱラストまでいて、この「歴史的瞬間」に最後まで付き合いたかったのですが。
帰宅はJR+地下鉄を考えていたのですが、JRは遅れいていて、地下鉄に乗り換えられずに、そのままJRで、ちょっと歩くのが遠くなるんですが、帰宅しました。JRだけで帰宅するならもうちょっと遅く、ラストまでいられたのですが。

今回のトークショーで東浩紀さんの思想の理解が深まった、あるいはある程度もっとよく解るようになったかしら?まぁ、思想の解説とかはあまりなかったから、直接にはそういうことはないでしょう。でも、東さんのお話を伺って、間接的には理解が深まるかと。東さんの越し方、思想のバックボーンとなった幼少期の様子も伺えましたし。

あ、あと、東さんがストーリー原案を担当されてる来年1月から始まるアニメ『フラクタル』の裏話もちょっとありました。
つか、日比谷さんいつかアニソンやらないかしら?

しかし、ま、私の頭の程度でどれくらい自分の考えを深められるかどうか解りませんが。
それは今後の自分の課題ということで。

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