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2009/10/02

『対話の可能性vol.6』

昨日は渋谷のUPLINKで日比谷カタンさんのライブ&トークショー『対話の可能性Vol.6 "術(すべ)~生活は総て催眠術で在る~"』を見てきました。
アップリンクで開かれている『対話の可能性』は日比谷カタンさんのソロライブとゲストを迎えてのトークショーという企画なのですが。

今回のゲストは气功催眠術師の川上剛史さんでした。
私が見に行った『対話の可能性』は前々回の能町みね子さんの回に続き2度目です。

气功催眠術。字面を見れば「気功」(字がちょっと違いますが)+「催眠術」ということになるのでしょうか。

「気功」というものが実在するかどうかは判断を留保しますが。
しかし、人をコントロールする術は実在すると思っています。
人はたくさんの情報を無意識に送受信しているそうですが。そういう無意識レベルの情報のやり取りを意図的に相手に与え、コントロールするテクニックは存在すると思っています。

それと。

大昔テレビで「猫(犬だったかもしれませんが)の催眠術」というのを見たことがあります。
猫をすばやくひっくり返して、お腹を撫ぜると猫は硬直して動けなくなるというテクニックでした。いきなりひっくり返された上に弱点であるお腹を触られて、猫(犬?)はパニックを起こして動けなくなるという理屈だそうです。

そして、人間にもそういう風にしてコントロールを奪うテクニックがあると思います。人間にもまたいくつかの行動の自由を奪い、コントロールする“ツボ”のようなものがあるかと。そういう手法もまた催眠術に取り入れられているかと思います。

そういった無意識レベルの情報のやり取りを意図的にコントロールする。そして“脳”のバグというかセキュリティホールを突く、そういう技法の上に“催眠術”は存在すると思うのですが。
ま、半可通の意見ですけど。

催眠術関係に触れられている本は昔、苫米地英人の『洗脳原論』『洗脳護身術』を読んだことがあります。「アンカー」と「トリガー」の概念とか面白かったけど。
いや、だいぶ忘れてしまっているし、だいたいどれだけ理解できたかは自信がありません。
人を催眠状態、「変性意識状態」に導くテクニック、相手と呼吸を合わせるとか、瞬きしないように見せかける(相手と瞬きのタイミングを合わせる)テクニックとか紹介されていたと思います。私はそういうの、試した事はないけど。生兵法だし。

ま、何度も書きますが、半可通の意見ということで。
そして百聞は一見にしかず、ですな。

前半は日比谷カタンさんのソロライブコーナー。
最初が『ヲマヂナイ』。『ヲマジナイ』は大好きな曲で、久しぶりにライブで聴けて嬉しかったです。
それから『ウスロヴノスチの切符切り』前半。合言葉のコーナーに入って。
合言葉のコーナーは前回拝見した『対話の可能性』と同じく、日比谷さんの超ロングMCというかひとり芝居コーナーになってました。途中に某カヴァー曲を挟んで。
それからもうひとつカヴァー曲。これは昔聞いた記憶がありますが、曲名が思い出せませぬ。
んでから『ヴィリジアンゼラニウム~少女緑化計画』『終末のひととき』。
『対話の可能性』で〆。

日比谷さんのタランチュラのように妖しく指板の上を蠢く指。ギターを触り始めるとますます溜息が出る指使いでありますよ。ああいう風に弾けるようになりたいなぁ、でもぜったいあそこまでの腕前には行けないんだなぁって。

そういえば、日比谷さんにはまったきっかけは6年前の独パンでの日比谷さんのステージと書きましたが。あのとき、ライブハウスの空気が冷えて硬質になった感触。あれこそ催眠状態だったんじゃないかしら?それ以来日比谷さんのライブに足しげく通うようになって。という意味で日比谷さんとの出会いもまた催眠だったかと。

しかしまぁ、ライブの熱狂で催眠状態というのはよくある訳だけど。熱の方は。The Doorsのライブなんか熱狂した女性客が次々とブラジャーを脱ぎ捨てて、ライブのあとにはブラジャーが散乱していたそうだけど。行きたかったぞThe Doorsのライブ。

ま、いや、私は熱より冷を感じさせる、静けさを感じさせるライブのほうが好きなのかもしれないけど。

しかしなんかもう催眠術にかかったような心地でした。体が左右に揺れて止まらないし。
あとの川上剛史さんの催眠術にもそういうのがあって、というか先取りしてしまった?
ま、場の空気に弱い人間です、あたし。

そして休憩を挟んでいよいよトークショーコーナー。

まず最初に川上剛史さんの催眠術のビデオが流れて。
背を伸ばすという催眠術。まぁこれは理屈はある程度想像できます。催眠術で背筋を伸ばすようにすれば、少し身長が伸びるのではないかと。あるいは無意識レベルでカカトを少し持ち上げるように催眠術をかけるとか。
あと、チューブ入りの練りワサビをクリームのように感じさせて食べさせる催眠術もありました。

そして川上剛史さん登場。

川上剛史さんは金髪長髪オールバック。服装なんかももちろん異形の空気を漂わせています。

トークの始まり。まず「气功催眠術」とは何ぞや。みたいな薀蓄話があるかと思っていましたが、そういったおはなしはありませんでした。最初はテレビ関係のエピソードのおはなしでした。

それからいよいよ催眠術のデモ。

まず日比谷さんが催眠術をかけられ、床に転がされます。あと、体が左右に振れる催眠術とか。
それから客席の女性に同じような催眠術をかけるとか。

そらから酸っぱいレモンを食べさせたり、練りワサビを食べさせる催眠術。
レモンとワサビを試食させられましたけど。催眠術なしでレモンとワサビを食べるあたしの方が負担は大きいのでわ?

つうか、普通よりレモンも酸っぱくなく、けっこう食べられて。ワサビもつーんとするけど、いつもより辛くはなく感じて。ありゃりゃ、「もらい催眠」しちゃったかなと。

今回「もらい催眠」がいちばん不安でした。大昔、小さいころですが、テレビの催眠術番組を見た視聴者が催眠術にかかって病院に担ぎ込まれたという事件が新聞に載っていて、ずいぶん怖いと思ったものです。
だってテレビで催眠術をかけられた人は、術をかけられている間は術者に状態を見てもらえてるし、あとから術者に解いてもらえるけど、テレビを見てかかった人は状態を見てもらえてないし、解いてもらえないじゃないですか。それが怖いなと。だったらきちんと催眠術かけてもらって、きちんと解いてもらった方がいいなと。つうかライブコーナーですでにジワジワきてますし、私。

ま、“テレビ”という安全圏装置で見ていると思ってよゆーぶっこいてたらやられてたってのは愉快かもしれない。そういう侵食、いい感じもしますけど。安全圏から高見の見物決め込む奴はクソ喰らえと思うときもありますけど。

催眠術をかけているお姿に関しては特に気がつくところはありませんでした。コントロールのための様々な情報を発信されていたと思いますが。それはやっぱり意識下では察知できないのかな。
私が気がついたのは「目が鋭い」というところぐらいでした。

トーク部分。川上剛史さんは「私は悪い催眠術はかけない」というような事をおっしゃってました。かけた相手を傷つけるような催眠術を川上剛史さんは決してかけないという事かな?
テレビ出演とかとなると、そんなのは軽視されて、善悪じゃなくて「これウケる」というようなのを要求される場合が多いと思うのですが。
そういう川上剛史さんの矜持、尊敬します。と同時に、テレビの仕事とかやりにくいのではと要らぬ心配もしたりします。

もしあたしが催眠術をマスターしたとしたら、あたしはそういう矜持を持てるでしょうか。
どうにも自信がないです。町で可愛い女の子を見つけて、催眠術をかけて、アンナことやコンナことをさせたりして、挙句の果ては貢がせて。そんな事しそうです。
いや、それ以前に「人を傀儡にする」瞑い悦びに耽溺してしまいそうです。

そしてサブタイトルにもある「生活は総て催眠術で在る」ということ。
映画から恋愛まで催眠術であるといろいろ例を挙げられていましたが、サラリーマンの私メとしたしましては“会社”もまた催眠術の場であると強く申し上げたく思います。

善悪の価値判断を失い、違法行為も平然として行ってしまう“会社”という場の催眠効果。そこまで行かなくてもワンマン社長のもとに他のものの見方ができなくなってしまう社員。そういうのって日本の会社で当たり前のように起こっているかと。
もちろんその行き着いた例が戦争であり、また、“特攻”をやってしまったかつての日本かもしれません。

私は催眠術を使える人間になれるとは思いませんが、せめてそういう「悪い催眠術」は拒める人間になりたいと思っています。レミングの群れの中にあって、群れを止めることはできなくても、せめて群れと逆方向に走れるレミングでありたい、できたら幾人かの大切な仲間を引き連れて群れと逆方向に走れるレミングでありたいと思っています。ま、流れに身を任せるほうが簡単だし、そちらの方が安らぐ方向かもしれませんけど。そこに破滅が待っているとしても。

つまり「ツッコミ」の心を持ち続けていたいと。もちろん「ツッコミ」の心を持ってる人は、みんなが盛り上がってる時に外れてしまって、疎外されがちですが。でも「ツッコミ」の心は大事であると私は思っています。

川上剛史さんの催眠術はもちろん「いい催眠術」でありました。かけてもらったけど。楽しく、不思議で、面白い経験であったと思います。もっとかけてほしいなと思ったりもしてます。もっと深い体験をしたいと思ってます。そして自分の解らないところを解る、自分の人生をいい方向に進める、そういう事の参考になるまでにしたいなと思ったりもします。
そういう催眠術ならいいんですがね。
いや、まだ催眠術をかけられるのはちょっとおっかなびっくりですが…。

という方向でいい時間を過ごしました。
催眠術童貞も無事卒業できましたし。
(あとは素人童貞卒業したいわぁ)
どうもありがとうございました。であります。

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