アニメ『空中ブランコ』
で、今度は録画してあったアニメの新番組『空中ブランコ』の第1話を見てみました。
フジの「ノイタミナ」枠ですね。「ノイタミナ」枠のアニメには関心を持っていて、よく録画したりするんですが、けっきょく見ずにそのまま消したりDVDに焼いて積読にしてしまうのだけど。
今回は見てみました。ま、「ノイタミナ」シリーズは第1話を見てそれっきりというパターンも多いですが。
映像的な演出が面白いです。実験映画的で好きです。オニのように一般向きではないでしょうが。
サイケデリックと言えばいいのかな?ド派手な色使い。実写の多用。
気ぐるみを着て現れる精神科医とか。鳥頭になってしまう主人公?とか。ピンクのナース服を着た半分実写の看護婦さんとか。突然現れる精神病理の解説役の方とか。モブが紙みたいに薄い姿で描かれるのは、ゲーム『パラッパラッパー』あたりの影響かしら。
こういう前衛的、お遊び的、アートちっくな演出ってのは新房シャフト作品でおなじみだし、好きですけど。本作だとさらに突き抜けてるというか、新房シャフトがさらに変なキノコでも食べちゃって作ったんじゃないかと思いました。つうかたぶん“アート”の域まで達そうとしているのではと思うのですが。ノイタミナ枠的に考えて。
ここまでくるとストーリー的にもアブストラクトなもの、夢の中みたいなの、実験映画的なものかと思っていましたが、ストーリーはシンプルなのがきちんとしっかりありました。
(以下ネタバレゾーンにつき)
まず登場するのはサーカスの空中ブランコの男。彼は新しく来たラテン系外人のパートナーとうまくいかず、練習中にもしょっちゅうブランコから落ちてしまいます。それと不眠もあってある精神科医の元を訪れます。ま、いろいろあって、彼は彼自身が抱えていた昔の心の傷に気がつき、それと向き合うことによって今の問題を解きほぐす、というような感じのおはなしでした。
タイトルからするとその空中ブランコの男が主人公っぽいですが、おはなしの最後、その精神科医の元に新しい患者がやってくる様子で。だとすると精神科医の方がシリーズを通して出てきて、精神科医と彼の元にやってくる様々な患者の話という形になるのでしょうか。それともこのふたりがシリーズを通して出てくるという形になるのかな。
精神科医が出てくる話ということで、こういうサイケデリックな演出になったのかなぁと思います。
その精神科医もまた着ぐるみ状態、少年?状態(なんかパタリロっぽいです)、普通の大人状態と三形態で現れます。
ピンクのナース服を着た看護婦さん。彼女は実写と二重写しで現れます。ツンデレ…、いや、デレはないか、でもナイスバディはデレですな。性格はツン、体はデレタイプと説明すればいいか。そういうツンデレってアリかどうかは解らないけど…。
制作は東映アニメーションか。どうりで東映アニメーションのイメージキャラクター「ペロ」が劇中ちょくちょく顔を出すわけです。許可取ってるのかと思いましたが、ハナから東映アニメーション制作なのね。
「ペロ」は私の故郷にできた初めてのアニメーションショップ、「アニメポリス・ペロ」のイメージキャラクターでもあり、懐かしかったです。ペロの出てくる東映アニメ『長靴をはいた猫』もおばあちゃんに連れて行ってもらった想い出があって懐かしいです。
という訳で、「奇妙な味」の作品でしたが、面白かったです。奥田英朗の原作は読んでいないので、原作の雰囲気を活かしたらこういう演出になったのか、それともアニメ独自の演出かは解らないのですが。
今夜が第2話ですね。第2話も見てみようと思います。最後まで継続視聴するかどうかは解らないのですが。前に書いたように「ノイタミナ」枠は最初だけ見てあとは積読放置というパターンが多いので…。
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