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2009/09/28

映像の地下水脈#14

土曜日はシアター・イメージフォーラムに映像作家のかわなかのぶひろ先生主催の映像作品上映会「映像の地下水脈#14」を観に行ってきました。

上映作品はかわなか先生の旧作として
「キャンバス」(16ミリ/12分/1997年)
新作として
「アーティストメモリー#3 サヨナラ粟津潔」(DV/34分/2009年)
若手ゲスト作品として平岡香純+白井剛史さんの
「スマイルビスケッツ」(60分/2009年)
でした。

「映像の地下水脈」上映会は今回から場所を渋谷のシアターイメージフォーラム3階の実験映画上映などに使われるスペースに移して開催されるようになりました。

「キャンバス」。“ファウンドフッテージ”、つまり、既存の映像作品を使って作られた作品になります。
かわなか先生が米国で手に入れた第2次世界大戦のドキュメンタリーフィルム。たぶん、スペクタクルなものとして作られたものかと思うのですが。
ヨーロッパ戦線、太平洋戦線、両方収められているフィルムのようです。
対空砲火を浴び、火達磨になって堕ちていく特攻機。機銃を浴びて金属片を散らしながら落ちていく戦闘機、ロケット弾の命中シーン、空中衝突してバラバラになって墜落する戦闘機。
しかし、そのフィルムには「人の死が写っていた」と。
そのフィルムの断片と、現代の平和な日本の映像の断片と、積み重ねられ。

バブルの名残の風景。彼らの死はこのような社会のためにあったのか。
「こんな日本になるために、君たちは散っていったのか」と無善法師さんの歌にあるように。

「アーティストメモリー#3 サヨナラ粟津潔」。今年の春に亡くなられたグラフィック・デザイナー、粟津潔さんをモチーフにした作品。
粟津潔さんのお別れ会、その席での皆さんの粟津潔さんの思い出話の映像に、粟津潔さんの作品やスナップ写真が挟み込まれるというかたちの作品でした。

粟津潔さんのことは寺山修司の元に集った“才能”のお一方としてだけの知識しかありません。もっとたくさん粟津さんの作品を拝見しなきゃと思いました。

そしてゲスト作品の「スマイルビスケッツ」。全国ツアー中の「プリミ恥部な世界」の特別バージョンとしてのライブつき上映でした。
キーボード、ドラムス、ギター、サックス、などなど。キーボードとドラムスが平岡さん。ギターとダンスなどが白井さん。あと、特別ゲストとしてサックスの方。

平岡さんの作品は『落書き色町』を拝見しています。
古びた町並みを百鬼夜行する極彩色の女の子たち。

こちらも古びた商店街、遊園地の廃墟、古びた町並みを百鬼夜行する極彩色の女の子たち。そして、オッチャン、オバチャン、兄チャンたち。花売り娘と神様。
平岡香純ワールドと呼ぶべき独特のタッチ。どこか寺山映画の雰囲気もしますが。
そのタッチ、好きです。

上映後、打ち上げがあって、混じってきました。色々おはなしできて楽しかったです。
どうもありがとうございました。
翌日、なんとなくコンディションがよかったです。やっぱり色々おはなしするのはとてもいい気晴らしなのだなと思いました。

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