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2009/09/18

C・ハイアセン『迷惑なんだけど?』

『迷惑なんだけど』(カール・ハイアセン:著 田村義進:訳 文春文庫)
読了。

たまたま入った本屋さんでお気に入りの作家の新作を見つけるのは嬉しいものです。
いや、まぁ、またここんとこ本を読まない状態が続いていたのですが、やっぱりそういう時はお気に入りの楽しい作風の作家の本でありますよ。

カール・ハイアセン、ユーモア冒険小説の作家です。ほんとここんとこそういう作風の作家が減っているような気がします。笑えてあとからじーんとさせられる冒険小説や探偵小説が少なくなってきたなぁと。ま、私のアンテナが錆びついてきているせいもあるのかもしれませんが。

私はそういうの好きです。ユーモアたっぷり、少々おちゃらけていて、でも、守るべきものは守る、そのためには闘う、血の熱い物語。
アニメでいえば『ルパンⅢ世』なんかそうだったし。数年前大好きだった『瀬戸の花嫁』もそうだったし。

さて、お話は。
(今回はネタバレに注意しつつ)

舞台はカール・ハイアセン作品のいつものごとくフロリダ。

ハニー・サンタナ。旦那とは離婚してシングルマザー。ひとり息子のフライとトレーラーハウスに暮らしています。鮮魚店で働いていたけど、そこの店主のルイス・パイジャックにセクハラされたのに反撃してクビになってしまったばかり。

ある夕食時、ハニーの家にセールス電話がかかってきます。そこで汚い言葉を吐かれたハニー。それが許せないハニーは、電話をかけてきた男、ボイド・シュリーブを突き止め、彼を不動産のプロモーションの無料の観光旅行に招待すると騙してフロリダに呼び寄せ、懲らしめようとします。

まんまとそれに引っかかったボイド・シュリーブ。彼は関係が冷えつつある不倫相手、ユージェニー・フォンダを連れてフロリダにやって来ます。
そして、ハニーはふたりを島巡りのカヤック旅行に連れ出します。どこかの島でお説教をしようと思って。

しかし…。

ボイドを追うボイドの妻が雇った私立探偵、ディーリー、事件を起こし島に身を潜めているインディアンと白人の混血青年、サミー・タイガーティール。ひょんなことから彼と出会い、同行する女子大生、ジリアン。
そして、ハニーの事を諦めきれずストーカーと化して彼女を追うルイス・パイジャック。
さらにはハニーの身を案じてハニーを追う、ハニーの元夫でフライの父親のペリー・スキナーと、彼と同行するフライ。

そういった面々も絡んできて。さて、いかがあいなりまするかというおはなしでした。

うん、面白かったです。ハイアセン節、楽しみました。

ハイアセン節、イカれた面々の起こすイカれた騒動。でもね。
「まともと言われている者のなかに、ソウルもガッツもない人間がどれだけいると思う?」(本書457p)
でありますよ。

ハニー・サンタナ。少々イカれている彼女。いつも2曲同時に頭の中でガンガン音楽が聞こえるという幻聴に悩まされてる。2曲同時ってのが凄いです。私も頭の中で音楽がするときがありますが、せいぜい1曲です。
そして、セールス電話で暴言を吐いた相手を嵌め込もうと画策する、その執拗さ。

そういう心の中に地雷が埋まっているタイプの人、時々います。ちょっとしたことでいきなり爆発するタイプの人。
いや、私は他人に対して鈍感なタイプだから、時々その地雷を踏んじゃうのでしょうが。

このおはなしでいちばん好きな登場人物がハニー・サンタナとペリー・スキナーの息子のフライ。12歳半。むちゃくちゃいい子でしっかりしていて。優しい子。
お父さんも大好きで、お母さんの無茶っぷりを心配しながらも大好きで。彼にいちばんイレこんで本書を読みました。

あと、劇中、ギブソンのスーパー400というエレキギターが重要な小道具で出てきます。
ダイアー・ストレイツのマーク・ノップラーが使っていた品物というフレコミ。

ギブソンのエレキギターってレスポールとかSGくらいしか知らなかったので、どういうモデルかちょっと調べてみました。
こんな感じのギターみたい。ボディが空洞になってるホロウ・ボディタイプのエレキギターみたいです。ところでエレアコとエレキギターの最終的な違いってなんだろう。こういうホロウ・ボディタイプのエレキギターとエレアコってどこが違うのかな?ピックアップの違いかな?弦の下にコイル式のピックアップがついてるのがエレキ?よく解らないや。

ついでにダイアー・ストレイツのことも調べて動画もちょっと見てみました。マーク・ノップラーという人は独自のフィンガーピッキング奏法の方みたいですね。きれいな音です。こういうのもいいなぁ。

とまれ、ほんとに楽しく読了できました。
ラストもいい感じに、いい余韻が残るように終わってくれたし。

ほんと、本をあまり読めなくなってしまった時期で、読了に時間がかかりましたが、楽しみました。
ちょっと読書に勢いがついてきたので、またぼちぼちといろいろ読んでみようかと思います。

ところで満員電車の中で足を組んだりめーわくな事をしてるやつを見かけたら、こいつを読む振りをして書名が良く見えるようにかざしてやろうかしらん?そのために持ち歩こうかな(爆)

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