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2009/08/03

劇団め組『信長』

土曜日は劇団め組さんのお芝居、『信長』を観に行ってきました。
場所は吉祥寺シアターというところでした。

あたし、観に行くお芝居といったら演劇実験室◎万有引力とか、アングラ系、前衛系ばっかりで、オーソドックスなお芝居というのはめったに拝見しないのですが。
ほんと、久しぶりの普通のお芝居でありました。

バスに乗って吉祥寺へ。時間を気にしなければバスがいっとう気楽な吉祥寺へのアクセス手段です。ただ、開場時間を過ぎたので、もういい席は残ってないかなって思いましたが。指定席制でした。ほんと、指定席のお芝居もほとんど見たことがないのであります。いい席を取っておいて貰ってました。

吉祥寺シアターさんはスタジオ形式の劇場みたい。けっこう広いです。でも、ものすごく広くもない感じ。小劇場に慣れた私からすると、けっこう広いって感じです。

他の公演のポスターを拝見すると、ダンスとかあるみたい。お芝居よりもそういう公演に向いた場所って感じです。独立した、様々な装置を備えた舞台を持たない、スタジオ形式の場所ですし、構造上、袖がないようです。舞台転換で大掛かりな大道具とかは出し入れとか難しいかなと。

そういう場所ですから、今回の舞台装置は抽象的かつシンプルなものでした。
緞帳とかもありません。入場した時点で舞台が見えます。
スタジオ前方、少し高くなった正方形のスペースが舞台になってます。舞台はグレーのカーペットが敷かれています。舞台の真ん中、手前から奥に向かって赤いカーペットの帯。帯は舞台向こう端の壁にしつらえられた2本の白い柱の間を通り、更に奥のスペースに繋がっています。
この、舞台奥ので入り口というのは、たぶん、ダンスの公演とかでとても効果的な感じがすると思います。舞台奥からダンサーさんが出たりはけたりするの。

客席は2階部分からひな壇式に下へ延びていて、舞台は良く見えます。
それから、2階と3階にバルコニーみたいなのがありました。この2階と3階のバルコニーも役者さんが現れて、舞台として使われていました。

という方向で、衣装も洋装を和装っぽくアレンジした、シンプルなものでした。男性は黒をベースに、女性もシンプルなワンピースに何か羽織った感じかな。男性はそれぞれ役によって衣装のアレンジを変えていて、判りやすかったです。例えば信長は赤が入っています。
あと、女性は群舞のときはおそろいの薄物の巻きスカートとベール姿でした。

『信長』。う~ん、私はもともと理系(をドロップアウトして結局文系に行ったのですが)コースだったので、歴史関係は疎いのですが。
だから、織田信長と戦国武将たちについてはあまり知識がありません。今回、これを書くにあたり、Wikipediaで織田信長の項を見てみましたが、ちょっと見ただけでもうぼうっとしてしまいました。

ううむ…。どうやら私はそういった人物達が複雑に絡み合う歴史劇というのはすぐにアタマがややこしくなるのですが。というか、対人関係が苦手なのも、そういう人物関係を把握する能力が低いということもあるのかなと思います。ま、世渡りの下手な奴ですけど。
だから、まぁ、勘違いしている部分がありましたらごめんなさいですが。

冒頭、三日天下に破れ、敗走する明智光秀のシーンからお芝居は始まります。光秀の独白。彼を取り囲む槍を手にした男たち、そして女たち。
そして時を遡り、信長が足利義昭を奉じて上洛したあたり、そこからお話は始まります。

信長と彼の元に集まった戦国武将達の群像劇といった感じかな。義昭をはじめとして、信長の元に集まったけど、後に信長と敵対する武将もいて。姦計から、あるいは他のどうしても断れない義理から。
時代は戦国時代、下克上の時代、親兄弟も裏切り、殺しあう時代。それは仕方ない事だったのかもしれません。

そうして、お話は本能寺の変まで続き、そして、冒頭のシーンに繋がります。

戦国時代。下克上。親兄弟も裏切り、殺しあう時代。しかしほんと、どうしてそういう時代になったのか、よく考えてみるとよく解らないような気もします。激動の時代だったからと言ってしまえばそれまでなんでしょうが。時代さえ違えば、私が戦国武将のひとりだったら、やっぱり親兄弟殺しあったりするのかなぁ。

劇中語られますし、Wikipediaの記述にもありますが、信長も家督争いで兄弟で殺し合いをしています。
兄弟で殺し合い、比叡山を焼き討ちし、本願寺と戦い、自ら「魔王」と称した信長。その心中いかばかりか。
そして、光秀の裏切り。光秀の心中もまた謎であり。
ほんと、下克上の時代、人を信じられないのなら、宗教に救いを求めるものなんでしょうが、信長は宗教勢力も敵に回し。心中に荒野ありしか。

いや、想像もつかないですが。心に空虚を抱えただけの人物なら、あそこまで活躍できなかったでしょうし。あれだけ強く、しかし心に空虚を抱えていたであろう人物像って、どうもうまく想像できません。

今回、衣装で登場人物を特徴づけていましたし、役者さんもイメージが良かったです。
いちばん印象的だったのは弥助かなぁ。信長の臣下にいた黒人なんですが。
私が彼の存在を知ったのは、10年くらい前の竹中直人が秀吉を演じた『秀吉』という大河ドラマだったんだけど。しゃべり方とかもいかにも黒人って雰囲気出ていて、良かったです。

弥助も数奇な運命の人物っぽいですな。弥助の物語というのも面白そうです。もちろん資料とかはほとんどないでしょうが、でも逆にそこらへん思いっきり膨らませられそうだし。

あ、あと、暗転で役者さんたちが忽然と現れたり消えたりという趣向、面白かったです。
そこらへん万有っぽくて良かったです。(いや、心根はアングラ者だし、あたし…)

という方向で、2時間ちょっとのお芝居、楽しみました。
しかしやっぱり日本史の知識がもう少しあったほうが良かったかなと思いましたが。
人物関係を追っかけるだけでだいぶ大変でしたし。

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