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2009/07/23

筋肉少女帯『SISTER STRAWBERRY』

AMAZONから予約しといた筋肉少女帯のアルバム『SISTER STRAWBERRY』(シスターストロベリーをファンはシスストと略したりするようですが)の再発版が届きました。
これで筋肉少女帯が88年に『仏陀L』でメジャーデビューしてから98年に『SAN FRANCISCO』を出して活動凍結するまでのアルバムが揃いました。いや、ま、空手バカボン名義のとかはないのですが。それは入手困難だとハナから諦めています…。

私が筋肉少女帯のリーダー、大槻ケンヂの作品と出会ったのは、91~92年あたりだと記憶しています。
最初は大槻ケンヂのエッセイからでした。ある、「奇妙な味」の文章が集められたアンソロジーに大槻ケンヂのエッセイがあって。女友達が小学校の屋上から飛び降り自殺したけれど、直後は生きていて、喫茶店に入ってコーヒーを注文したところで息絶えたというようなお話しだったと記憶しています。実話かどうかは解らないのだけど。
実話だったら「こんな事あるのか!」、作り話だったら「よくこんなお話し思いつくな!」と驚きました。

それからそのエッセイが収められた『リンウッドテラスの心霊フィルム』をまず買って。他にもエッセイとか小説とか大槻ケンヂの本を読むようになって。そのころは(今でもだけど)中島らもも好きでした。作風が中島らもに似てるなと思いました。
ただ、数年は筋肉少女帯の楽曲を聴くことはなかったんだけど。

日曜の朝、大槻ケンヂがホスト役だったかな?んで、筋肉少女帯の楽曲が主題歌の番組があって、それをいつも寝ぼけ眼で見ていたんですが(あのころは室内アンテナで辛うじてテレビが見られたころでした)。その主題歌の歌詞、あるとき聞き流さずに聞いていたら、「こんなムチャクチャかつ深い歌詞があるのか!」と思わず寝ぼけ眼が吹っ飛びました。
その曲「香菜、頭を良くしてあげよう」が収められたアルバム『レティクル座妄想』を買いに走りました。

そのころは(今もだけど)The DOORSが好きでした。ミリタリーマニアだった私、『地獄の黙示録』で使われてるからってことで聞き始めて、その世界にはまっていたのですが。『The DOORS』から『LA Woman』まで主要なアルバムは揃えてました。
あのころ、筋肉少女帯のアルバムはひとつのテーマというか、モチーフがあって、アルバムに収められた曲たちに繰り返し使われていたのですが。
『レティクル座妄想』では、「この世で愛されなかった人たちだけがレティクル座行きの汽車に乗れるの。レティクル座の入り口ではジム・モリソン(BUFF註:The DOORSのリーダー)が、『水晶の船』(BUFF註:The DOORSの名曲です)を歌って歓迎してくれるの」という(記憶が定かでないので細かいところは違うかもしれませんが)フレーズが繰り返し入っていて。

その偶然にひっくり返りました。それから筋肉少女帯にはまって、コンサートじゃない“ライブ”というのも初めて行きました。筋肉少女帯のファンクラブ、「ノーマン・ベイツ」にも入ってました。
インターネットを始めたのも筋肉少女帯のホームページができたという話がファンクラブの会報に載っていたのがきっかけ。公式サイトができたバンドとしてはかなり早い方になるんじゃないかしら。掲示板なんてのがあるのが目新しくて、時々書き込みしたりしましたよ。(BUFFというハンドルネームを使い始めたのはその頃からかしら?掲示板に書き込むのにハンドルネームってのあるといいみたいなのでアレコレ考えて、BUFFにしました)

んで、それと並行してアルバムもぼつぼつと揃えていたのですが。

『SISTER STRAWBERRY』は入手し損ねました。いや、店頭で手にまで取ったんです。でもその時は「また今度買おう」と思って別のアルバムを買って。で、その今度に行ったらもうなくて。歯噛みしました。

んで、99年。掲示板のゴタゴタがきっかけで大槻ケンヂが筋少脱退。活動凍結してしまって。
そのころ筋肉少女帯は所属レコード会社との契約が切れて宙ぶらりんの状態だったのですが、徳間レーベルへの加入の前提として、大槻ケンヂと内田雄一郎を除くメンバーの大幅入れ替えが必要ということだったようです。そのことを公式サイトで発表したとたん、掲示板が批判の嵐になって。それに嫌気がさした大槻ケンヂが筋少脱退を表明して、筋少は活動凍結になりました。

掲示板のゴタゴタですが、当時見ていた者として、批判はあっても罵詈雑言の類はほとんど無かったと記憶しています。いやそれは管理人の大月さんがしっかりした方で、そういうのをこまめに削除していらしたせいかもしれませんが。(大月さんは尊敬しています、今でも。今はどうしていらっしゃるのかしら?)

筋少活動休止後も中古CD屋さんを見かけたりすると、未入手の筋少のアルバムは無いかちょっと探したりしていました。そう熱心に探し回るということもなかったのですが。
中古で『猫のテブクロ』『サーカス団パノラマ島へ帰る』『筋少の大水銀』とか手に入れました。限定版の『筋少の大水銀』が千円せずに手に入った時は嬉しかったなぁ。紙ケース仕様でもうボロボロだったんですが。あと、ビデオも中古屋さんで少し入手できました。

しかし、『SISTER STRAWBERRY』を見かけることはありませんでした。もちろんヤフオクあたりで網を張っておけば見つかったのでしょうが。でも、ここまできたら店頭で見つけたい、手に取りたい、入手したいという思いもあったので。

たまにはAMAZONで筋少のアルバムとかどうなってるのかなぁとチェックしたりはしてました。活動再開後、いろいろ出てるなぁ、欲しいなぁ、でもなぁとか思ったりして。で、ある日、『SISTER STRAWBERRY』がなぜか「予約可能」になってるのを見つけて驚きました。しばらくその意味が理解できなかったです。しばらくして、あ、再発になるのかと気がついた次第。

という訳で、ほぼ10年越しで再発版の『SISTER STRAWBERRY』が手に入りました。

090723 これが再発版の『SISTER STRAWBERRY』です。オリジナルは普通のプラスチックケース仕様だったと記憶していますが、こちらは紙ジャケ仕様。紙ジャケなのはLPレコードを意識しているからでしょうか。個人的には擦れて傷んでくる紙ジャケよりも、プラスチックケースの方が好きです。ケースに傷やヒビが入っても交換すればいいし。紙ジャケ仕様をセールスポイントにするCDはけっこう多いみたいですが、私はそう思ってます。
尚、オリジナルそのままの再発ではなくて、再発にあたってデジタルリマスタリングされてるそうです。

http://touch.natalie.mu/news/show/id/17191によると筋肉少女帯の初期作品8タイトル-「仏陀L」「SISTER STRAWBERRY」「猫のテブクロ」「サーカス団、パノラマ島へ帰る」「月光蟲」「断罪!断罪!また断罪!!」「エリーゼのために」「UFOと恋人」-が再発されるようです。
再発版はデジタルリマスタリングされているということで、もう持ってるアルバムも買って、聞き比べてみたいとも思うのですが、さすがにそこまで行く元気はありませぬ…。

『SISTER STRAWBERRY』はジャケットによるとオリジナルの発売は88年とか。そうか、もう20年以上前の作品になるのですね。

収録曲は、1.マタンゴ 2.キノコパワー 3.夜歩く 4.日本の米 5.ララミー 6.いくじなし の全6曲。ミニアルバムくらいのボリュームです。実はそれも最初買いそびれた原因だったりします。先にいっぱい曲入ってるのを買っておこうと思って、他のアルバムを買ってしまったのです。

バンドメンバーとしては私が生で拝見していたころの筋少のギターの橘高文彦と本城聡章がまだいなくて、キーボードの三柴江戸蔵(三柴理)が在籍していた頃ですね。あのツインギターはないけれど、三柴江戸蔵のキーボードがいい感じです。三柴理のアルバムは『ピアノのなせる技と真髄』しか持ってないのですが。

音源として初めて聴くという曲は「ララミー」ぐらいかな?他の曲の音源はライブ盤やベスト盤に入ってたり、ビデオに収められていたりしたのを持ってます。筋肉少女帯はベスト盤をたくさん出していますし。でも、アルバムヴァージョンが聴けるというのは嬉しいです。やっぱりアルバム収録版がオリジナルと思いますし。

冒頭は『仏陀L』と同じく三柴江戸蔵のピアノソロが入っています。
「夜歩く」。聞いた事があるのは『80年代の筋肉少女帯』というライブ盤に収められたヴァージョンだったのですが。大阪でのライブのアンコール、大槻ケンヂがスケジュールの都合で帰ってしまい、大槻ケンヂ抜きでのインストヴァージョンでした。ピアノの三柴江戸蔵が脱退する時みたいで、三柴江戸蔵の挨拶が最初に入っていました。アルバムヴァージョンは大槻ケンヂの語りがメインで、「こういうスタイルだったのか!」と面白かったです。
「日本の米」はこんなドラマスタイルの語りが入っていたのかとびっくりでした。
初めてまともに聴く「ララミー」はちょっとラテン調入った曲。好きです。最近なんちゃってボサノバギター指南サイトってのを見つけて、ちょっと試したりしてますが、いい感じです。ボサノバに行ってもいいかなぁって感じ。夏のせいもあるかもしれませんが。
最後の曲の「いくじなし」は大槻ケンヂひとり芝居って感じの曲です。私が筋少のライブに行っていたころは、だいたい必ず大槻ケンヂのひとり芝居のコーナーがありました。曲の長い間奏の間、大槻ケンヂのひとり芝居というか語りというか、そういうのがあるコーナー。いろんなお話しがあって、また聴きたいなと思ってます。あの音源をまとめて出してくれないかなぁとか思っています。

あぁしかし、やっぱり筋肉少女帯はいいものです。

やっぱり筋肉少女帯を好きになるような人間は、ちょっとややこしい自意識を抱え込んでしまっている人間だと思います。そして、その自意識で生き辛さを感じてしまっているような人間が多いのではないかと。まさに私がそうですし。
そして、そういうような人間にとって、筋肉少女帯の楽曲はとても必要なものじゃないかと。メジャーセールスは望めないけれど。でも、必要としている人たちにはとても必要な、発生率は少ないけど、ちょっとややこしい難病のお薬みたいな感じといえばいいかな?
(筋少がメジャーになる世界はちょっと怖いですよ、私としても。でもそうなりつつあるような気も少し…)

いや、もう、再結成後の筋肉少女帯はあまり知らないのですが。今はライブハウスで見つけたいくつかのお気に入りミュージシャンさんのライブと、ファンクラブにも入ってる三上寛さんのライブを見るので手一杯だし。

でも、やっぱり、あのころから今まで音楽嗜好は繋がってると思いますが。
大好きなインディーズミュージシャンさん、母檸檬さんや日比谷カタンさんも似た傾向だと感じますし。三上寛さんはだいぶ違うように見かけられますが、どこか通じているのではと思ったりもします。

ロリィタとかゴシックとかゴシック&ロリィタの女の子を見かけたのも筋肉少女帯のライブが初めてだし(そのころはそういう言葉があるのも知りませんでしたが)。気がついたらそういう人たちのコアなイベント、東京ダークキャッスルやアラモードナイトとかも行ってますし。私、そういう女の子たち、好きです。

本当に、今回のアルバムの再発、嬉しいことです。たくさんの人に聴いてほしいと思いますし、筋少が必要なのにまだ出会ってない人もたくさんいると思っています。

という方向で、十数年越しで筋肉少女帯の旧作が揃った話でした。

(ところで、今回再発された以外の筋少の旧作はまだ手に入るのでしょうか?絶版になっていたら、ぜひ再発して欲しいなと思っています)

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