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2009/03/16

開高健展へ

この週末は行きたいところもあったのですが、手元不如意につきおとなしくしてました。
土曜日は土踏まずの日、つまりいっさい外出せず、アパートに垂れ込めて過ごしました。
さすがにそれじゃイカんと、体動かさないと死ぬと医者に言われてますし、日曜日は散歩がてら、杉並区立郷土博物館に開高健展を見に行きました。開高健展、ポスターで見かけて、ちょっと覗いてこようと思っていたのですが、結局重い腰が持ち上がらず、最終日の昨日にお出かけになりました。

外は曇り空と思っていたのですが、アパートの扉を開けるとそこそこ青空、花曇り。
ホテホテと歩いて和田堀公園となりの杉並区立郷土博物館へ。

杉並区立郷土博物館はどこからか移築したのか立派な門とコンクリのこじんまりとした展示館、それから小さな古民家を移築したものがある、小さな博物館でした。
常設展はたぶんどこの郷土博物館にもあるような杉並区の歴史の展示。昔の土器とかそういうのから始まって。

それから特別展として「二・二六事件の現場~渡邉鍵太郎邸と柳井平八」展と、「悠々として急げ~開高健と昭和」展が開催されているようでした。

開高健展は展示館の2階の回廊スペースで開かれていました。写真がメインで、あと、年表や著作、それから開高健愛用の品の展示が少しありました。

なんで開高健が杉並区ゆかりの人物かというと、壽屋東京支店時代は杉並区の壽屋の社宅に暮らし、それから壽屋を退社して茅ヶ崎に引っ越す前の時期、杉並区に居を構えていたからだそうです。開高健の杉並区時代の住居は現存しているそうです。

幼少期からの開高健の写真、酒場での写真。ベトナム従軍記者当時の写真、それから釣りの写真。開高健ワールドな写真達でした。
そう大ボリュームな展示ではなかったですが、でもそこそこ。そう凄いのがあるとも思ってなかったし。それでも色々見られて嬉しかったです。

開高健が壽屋時代書いていた『洋酒天国』がありました。豆本だったんですね。箱に収められて、いい感じでした。ちょっと読んでみたいけど、古書だと凄い値段なんでしょうか。

開高健のベトナム戦争従軍時の装備の展示がありました。従軍中にベトコンの襲撃を受けて、200人の部隊で生き残りが17人という目にも遭ったとか。それを記念して「17/200」という落書きが書かれた米軍のスチールヘルメット。双眼鏡。米軍のピストルベルトと水筒。ピストルベルトはコットンのクイックリリース式のバックルつき。水筒はナイロンのカバーつき。ナイロン装備はベトナム戦争後期のもののはずですから、昭和39~40年の最初のベトナム従軍の時ではなくて、後に求めたものになるかしら?

私はベトナム戦争従軍ルポルタージュの『ベトナム戦記』、それを下敷きにした小説『輝ける闇』を読んでいます。
また、軍装品に関する言及では、『生物としての静物』の一節が記憶にあります。

他に愛用の品はサングラス、パイプ、バンダナなど。開高健のモノにまつわるエッセイ集『生物として静物』を読んでパイプを始めたけど、いまだにうまくふかせません。もう今はほとんどうっちゃっていて、時々思い出してはふかしてみるのですが。

開高健展のパンフレットもあって、巻末に年譜があったようなのでちょっと欲しかったのですが、見送りました。ほんとに欲しかったらまた買いに行けばいいし。

それから「二・二六事件の現場~渡邉鍵太郎邸と柳井平八」展をちょっと覗いて。二・二六事件当時、杉並区荻窪の渡邉鍵太郎邸が反乱部隊の襲撃目標のひとつだったそうです。渡邉鍵太郎は当時の陸軍の教育総監だったとか。渡邉鍵太郎はそのとき殺害されたそうです。そして、柳井平八はその渡邉邸を設計した建築家とか。
去年、その渡邉邸が取り壊され、その一部がこの博物館に移築されたとか。

当時の、銃撃でボロボロにされた渡邉邸の玄関の写真もありました。軽機関銃で撃っても開かなかったので、壊して突入したとか。

ふつー、突入時は衝角でブチ破るか、蝶番や鍵を壊して扉は開けるものですが。いくら銃撃したって扉そのものは開けることができないでしょう。よほど銃撃してボロボロにしない限り。う~ん、当時の軍は市街戦の、屋内への突入の訓練はしてなかったのでしょうか。

それから本館の外に出て、民家の展示を。

昔のお百姓さんの家だったのですかしら、小ぶりな感じでした。休日や週末は囲炉裏に火を起こしているとかで、薪の燃える香ばしい匂いがしました。この匂い、好きです。他所の民家の展示で説明があったのですが、こういう古い民家は時々囲炉裏やかまどを焚いて煙で燻さないと建物のもちが悪くなるそうです。係の人がお茶を振舞っているようでした。それから時節柄か、雛人形の展示もありました。本館でも雛人形が飾られていました。

総体としてこじんまりとした博物館でしたが、善福寺川沿い、和田掘公園の隣という事で、散策のついでに訪れるといい感じかと思います。入場料も百円と格安ですし。

博物館を出て、善福寺川沿いにしばらく歩きました。桜がそろそろ咲き始めてます。犬の散歩の人もたくさん見かけて。あぁでっかい犬と遊びたいなぁ。

ちょっとくたびれたけど、久しぶりにだいぶ歩いたいちにちでした。

茅ヶ崎の開高健記念館も行ってみたいものです。熱海での日本冒険小説協会全国大会の帰りに寄ってはどうかと毎年考えるんですが、まだ行けてません。今年もとんぼ返りしないといけないっぽいですし。

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