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2008/12/15

「第一回 千石空房寄席」

昨日は千石の千石空房さんへ、三遊亭歌橘さんたちの落語会、第一回千石空房寄席に行ってきました。

千石空房さんも不思議なご縁スポットです。知人関係数人がイベントを開いていました。
ただ、その知人関係さん、皆さんイベントをやめてしまい、久しぶりの千石空房になってしまいました。

千石空房さんは昔ながらの長屋を改造したギャラリー。ただ、落語に出てくる貧乏長屋というよりは、もうちょっと高級みたい。2階もあるし、増設したのか最初からあるのか解りませんが、トイレと台所もあります。広い土間もあります。
確か上野の下町風俗資料館に、こういう土間の広いタイプの長屋で、土間に炉を作って商売している銅壺屋さんとか、土間をお店にしている駄菓子屋さんの復元展示があったと記憶しています。

さて。当日のご出演は
古今亭だん五さん、
三遊亭歌橘さん、
三遊亭歌五さん、でした。

真打の歌橘さん以外は前座さん。
歌橘さんの後輩、前座の歌五さんをあえてトリにして、鍛えるという趣向の会のようであります。

会場はその土間部分を客席に、座敷を高座にという感じです。

落語の起こりってよく知りませんが。ま、町内とかで話し上手の奴がいて、みんなでそれを聴きに行ったのが始まりじゃないかと思うのですが。それからプロ化して、お座敷芸になったり、寄席でお客さんを集めて公演するというスタイルになったのではないかと。だから、寄席の舞台って、なんかしもた屋風になってます。

長屋を改造したスペース、千石空房さんだと、なんかそういう感じ。昔、町内の話し上手のところに話しを聴きに行ったような気持ちになります。そういう、ちょっとくだけた空気。

かわなか先生の上映会、映像の地下水脈じゃないけど、「肉声の届く距離」という間合い、いい感じです。演者から観客の、観客から演者の、そして、観客同士の、お互い「顔が見える」距離。それって貴重かと。

例えばネットが普及して、「顔が見えない」のをいいことに、罵詈雑言を吐く連中。こんな時代。またそれ以前の、マスコミが「顔の見えない」大衆に対して、情報を一方的に送りつけていた時代。その、かつてのあり方の真逆、ですね。いいと思います。

古今亭だん五さん。枕から前座話をつくねたような話。まだちょっとたどたどしい部分もありましたが、場の空気には良くて、楽しめました。ほんと、そういう空気の場でした。

三遊亭歌橘さん。浅草演芸ホールでも拝見した、黒揃えの着物と羽織姿。かっちょいいです。
演目は道具…、もとい、「大工調べ」。通しで。歌橘さんの大工調べ、前半は何度か聴いたことがあるんですが、前後半通しで拝聴するのは初めて。嬉しかったです。

大工の棟梁が久しぶりに与太郎に仕事を持ってくる、と。しかし、与太郎は溜めた家賃のカタに大家に大工道具をとられてしまったいて。棟梁は手持ちのお金を与太郎に渡して、大家さんに道具を返してもらうように言うのですが。しかし、色々あってヘソを曲げてしまった大家さんは与太郎に道具を返そうとしません。で、棟梁は大家さんと喧嘩して、奉行所に訴え出ようとします。これが前半。後半はお裁きがあいなりまするか、というお話。
お裁き、最初は棟梁側が負けると見せてハラハラさせてくれますが、ま、いい感じに収まります。

聴きどころはやっぱり棟梁が啖呵を切るシーンでしょうか。大家さんもけっこう啖呵です。
歌橘さんも啖呵をぽんぽんぽ~ん、ってな具合でいい感じです。
私もこのくらい啖呵が切れるといいなぁ。あたしは与太郎以下ですわ。

ここんとこ、不景気のせいか、悪徳商法の勧誘電話がたくさんかかってきます。えらく絡んでくるのもあって。ハラワタ煮えくり返りますが、こちらは口下手でうまく対応できません。そういう時、歌橘さんの大工調べを思い出します。こういう風にぽんぽんぽ~んとしつこい勧誘電話に啖呵切れたらと思うんですけど、ねぇ。

トリの三遊亭歌五さん。「子褒め」。歌五さんはイイ男でありますし、よい感じでありましたよ。
あ、ちなみに、私は電話がかかってくるとまず悪い知らせじゃないかとドキっとしてしまう方であります。

お客さんの入りもいい塩梅だったかしら。もうちょっと余裕もありました。すし詰めだとちょっときつくて困りますが、体型的に。でも、もっとたくさんの人に知ってもらいたい、見てもらいたいと思います。長屋で落語が聴けるなんてめったにある機会じゃないと思いますし。

ちなみに千石空房寄席は来年も偶数月、2月15日、4月12日、6月14日、8月9日、10月11日、12月13日、オール日曜日にあるそうです。私もできる限り見に行きたいと思ってます。

皆様も、ゼヒ。

次回以降の詳細&ご予約は「三遊亭歌橘の頁」にて。

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