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2008/11/30

映像の地下水脈#9

昨日、土曜日は高円寺のMatchingMoleさんへかわなかのぶひろ先生の定期上映会「映像の地下水脈#9」を拝見してきました。

上映作品は。
今回、ゲスト映像作家さんは小林総美さん。
「篭り唄」(DV/19分/2007)と、
「未練坂のヤドカリ」(DV/59分/2007)
の2本。
かわなかのぶひろ先生の作品が
「私小説5」(8ミリ→16ミリ→DV/25分/1991)
新作「酒場#7「汀」~渚ようこ」(DV/69分2008)
でした。

上映会は3時からの回と7時からの回があるんですが、私は7時からの回にしました。
なんかお客さんみっちり状態でした。

まず、ゲスト作家の小林総美さんの作品から。

「篭り唄」。これは調布映画祭でも拝見している作品でした。
引きこもりの男。手塚治虫描くところの猿田彦に似た感じの男です。むさくるしいタイプ。
彼は部屋に閉じこもったまま、窓の隙間から外の風景を眺めています。

彼は窓の外を通り過ぎるOLさんらしい女性に懸想しているのですが。ある日、彼女が不倫相手の男に捨てられ、その男と痴話喧嘩をしているのを窓越しに見かけてしまいます。
野武士の姿となり、その男を斬り捨てる自分を夢想する彼。
虚実入り混じった映像。

引きこもって、窓越しに外を眺め、そこで見つけた女性に懸想して、勝手な幻想を抱く。キモメンですな。私と近しい人間のような気がします。

「未練坂のヤドカリ」。これは初見です。
掃除婦のオバサン、アパート暮らしみたいですが、ある空き家となった家を窓越しにじっと覗き込むのが日課みたい。その家は、彼女が亭主と住んでいた家。亭主は外に女を作って孕ませ、離婚。彼女もその家を出てアパート住まい。しかし、その家を処分しようとしてなかなか踏ん切りがつかず、その家の中をじっと覗き込むのが日課みたい。

ある日、彼女は、ふと足を踏み入れた廃ビルで男を見つけます。ボコボコにされ、チェーンで繋がれた男。彼女はそこで出会った女子高生とふたりで、その男を飼おうとする、というお話。

ふたりは男に食料を運んだりするけど、彼を縛っているチェーンは解こうとしません。そこらへんのセンスが…。前回の映像の地下水脈で上映された三角みづ紀さんの「窓際の白い花が一刻もはやく枯れますように!」も、主人公の女性が拾った男が持っている花が一刻もはやく枯れて、彼が絶望しますようにというお話でした。どこか繋がる部分があるのではと。

そして、かわなか先生の作品。

「私小説5」。昭和から平成への生と死の作品。ゆっくりと歩いている人物はゴールデン街の「まえだ」のおっ母ぁでしたでしょうか。昭和天皇崩御前後の皇居の様子とか。心象風景。

「酒場#7「汀」~渚ようこ」。私も行きましたが、10月、新宿歌舞伎町のコマ劇場でのリサイタルを成功させた新宿ゴールデン街の酒場、汀の渚ようこさんのお話。
キャパ2千人の新宿コマ劇場をプロダクションや興行会社ではなく、“個人で”借り切って、ゲストもたくさん呼んでのリサイタル。それを成功させた渚ようこさん。コマでのリサイタルという昔からの想いを形にしたバイタリティー、ほんと、想像するだけでぼっとします。

渚ようこさんやご出演の方へのインタビュー、リハーサルや稽古風景、そしてリサイタルの様子、そしてかわなか先生のコマの思い出も。
かわなか先生は新宿の牛乳屋さんで働いていたとか。そして、コマにも牛乳を届けていたそうです。その時のコマの様子とか、無名時代の緒方拳と語り合った思い出とか。

内藤陳会長のシーンもたくさんあって嬉しかったです。

最初、日付を勘違いしていけないかと思った「映像の地下水脈#9」ですが、見に行けて良かったです。

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コメント

BUFF様

My blogに来て下さり有難う御座いましたhappy02
あの日、会場の誰より最も苦しい体勢で作品を見て頂くことを引き受けて下さり、本当に申し訳ないです。そしてそのジェントルな御対応に心から感謝しております。拷問のような鑑賞状況でしたのにも関わらず、このように丁寧な記事を書いて下さり、とても感激しておりますm(_ _)m!

かわなか先生の会で何度かお見かけし、勝手に親近感を持ち、いつぞや話しかけてしまったこともあります。あの時はBUFF様にしたらばあまりに突然で驚かれたことと思います。本当に失礼致しました(>_<)!
こんなわたくしで宜しければ、ご質問にお応えさせて頂きますので、宜しくお願い致します。

今後もかわなか先生の会を中心に、どこかでお遇いできる気がしてなりません。宜しければ、気兼ねなくお声掛け下さいませ(_ _)。

投稿: 小林フサミ | 2008/12/02 22:40

◎小林フサミ様
あたしは体型的にいつも苦しいので、そうお気になさらずに。カバみたいに水中生活のほうが楽かなぁと思ったりして。

ほんと、何かと示唆的な作品でありました。

投稿: BUFF | 2008/12/03 12:17

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