『のらみみ2』
今期始まる深夜アニメでいちばんの楽しみだった『のらみみ2(に)』が昨夜からTokyoMXで始まりました。『のらみみ2』、『のらみみ』の続編です。『のらみみ』も毎週楽しみに見ていました。
『のらみみ』シリーズの世界観。
時代的には現代日本と同じのようです。特に変わったところはありません。
ただ、「居候キャラクター」なるものが世間に溢れかえっている時代です。
「居候キャラクター」ってのは、マンガで言えば忍者ハットリ君とかオバケのQ太郎とかブースカみたいな感じです。異世界からやって来た異形の者たち。そして子供たちの家に居候する存在。「生活を共にし、日常を愉快に演出してくれる愛すべき異分子たち」として。
で、居候キャラを紹介してくれる「キャラ紹介所」というのもできてます。ちょうど不動産屋さんみたいな感じで想像しやすいです。
それと「居候」には一定のルールがあるようです。それは、子供が小学校を卒業する前にキャラは居候先から出て行かなきゃいけない、「お別れ」しなきゃいけないという決まりです。
だから、『のらみみ』にはその「お別れ」をモチーフにしたおはなしがいくつかあります。やっぱりそういうのってほろりとさせてくれます。本当にいい設定を思いついたものだと思いますが…
もうひとつ大事な設定があって。それは「キャラには(男女とかの)恋愛感情はない。だから恋愛感情も理解できない。」ってこと。この設定が大きく関わってくるお話もありました。
『のらみみ』を見始めたころは「美少女キャラでも来ないかなぁ」なんて思いながら見てましたけど、あとのほうになると「キャラになりたいなぁ」と思うようになってきました。子供の相手をしてのんびりと暮らすのは楽しそうです。そして、私にとって恋愛感情なんて、自分を苦しめ、相手に迷惑をかけるものでしかないもの。嗚呼、ライ麦畑の捕まえ係になりたひ…。
いや…。
んでもって『のらみみ』シリーズのお話は、居候先がなかなか決まらずしかたなくチェーン店のキャラ紹介所、ハローキッズ59号店に居候しているキャラ、のらみみと、59号店の人々、キャラや居候先の人々の人間模様を描く人情コメディーであります。笑わせ、ほろりとさせ、あぁ、ああいう頃もあったなぁとノスタルジーも感じさせる、本当に面白いアニメです。
『のらみみ2』は深夜アニメといっても11時半スタートです。だいぶ楽しみにしていましたし、録画しながらリアルタイム視聴しました。うまく録画できてるかどうか気が気じゃなかったしね。
お話しのフォーマットはAパートとBパートで違うお話をやるというかたち。『のらみみ』ではABパート両方使って長いお話をやる場合もあったから、『のらみみ2』でもそういうのがあるでしょう。
Aパートはキャラバスの話でした。キャラバスってのはお別れして次の居候先に向かうキャラたちを運ぶ深夜バスのようです。やっぱりお別れした家の近所で新しく居候を始めるのは気まずいものがあるみたい。
お別れした子供のことを思ってメソメソしているキャラもいたり、居候暮らしの苦労を愚痴りあうキャラもいたり。でもいちばんかわいそうなのは10年間居候先が決まらないのらみみだったりして。
先ほど「キャラになりたい」と書きましたが、キャラにはキャラなりの苦労があるようです。あたしがキャラになってもやっぱり「もてない」のは変わりないんだろうなぁ。
Bパートはのらみみに居候先が決まる話。居候先が見つかってはしゃぐのらみみ。Aパートでのらみみが10年間居候してない事が語られますので、その分のらみみのはしゃぎっぷりが心に沁みます。
しかし実はのらみみの居候先は翌日中学に上がる子供の家で、一日だけの居候だったというお話。受験勉強の邪魔になるからとキャラを買ってもらえなかった子供。中学受験がんばったご褒美に1日だけキャラを買ってもらえたと、そういうことで。
オモチャや遊び道具すら持ってない、ただひたすらに受験勉強のその子供。どこか感情が薄く、綾波系の子供。なんか身につまされました。でも、一日だけでも、キャラを持ててよかったのだろうと思いました。
「のらみみ2」、地上波だと2局しか放送されないそうです。いいアニメなのになんでかなぁと思います。やっぱり萌え要素がないとダメなのかなぁ。いや、萌えも好きですけど。
なんかほんと、大きなアニメの賞とかとってもおかしくない、そして、大きな賞をとってもっとたくさんの人が見るようになってくれたらと思います。
ゴールデンタイムでやってもおかしくないと思うのですが…。
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