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2008/09/09

『ダークナイト』

この前の日曜日は一日休んで、お出かけもスーパーに買出しぐらい。
ちょっと体力が戻ってきたようなので、昨日の月曜日は見に行きたいと思っていた映画『ダークナイト』を見てきました。

先日、内藤陳会長、三上寛さん、そしてデリシャスウィートスさんがゲスト出演される渚ようこさんのコンサートのチケットを手配しに、久しぶりに新宿ゴールデン街の深夜+1に顔を出しました。で、ちょっと四方山話をして。今やってるので面白い映画はという話になって、『ダークナイト』が面白いらしいと。で、見に行こうかと思って。

『ダークナイト』。「バットマン」の名前は冠されていませんが、「バットマン」シリーズの1作とか。
まぁ、2時間半くらいの映画らしいし、見に行くのにもちょっと体力が要るなぁ、どうしようかなぁと見に行きかねていました。やっと昨日、ふんぎりをつけて見に行きました。

生まれて初めてスクリーンで見た洋画が「バットマン」でした。ただ、映画館の上映ではなく、市民会館での上映だと記憶しています。教育映画ならともかく、娯楽映画を市民会館で上映するというのはちょっと不思議な感じがしますが。どんなお話だったかほとんど憶えていませんが、バットマンの自動車が、飛行機のコクピットみたいな運転席がふたつついた不思議な形だったのを憶えています。

リメイク版のバットマンは何作かレンタルビデオで見たくらい。だから、あまりバットマンワールドについては詳しくないのですが。ま、その程度の前提知識。

洋画の劇映画の封切りというのも久しぶりです。『インディージョーンズ』も見損ねましたし。
見たのは有楽町の某映画館。そろそろ次のに掛け代る時期みたいで、見に行きたいと思っていた某映画館では早い時間と遅い時間しかやってなくて。会社帰りに気軽に寄れそうな場所で、ちょうどいい時間帯に上映がある映画館はそこしかありませんでした。

全席指定制・完全禁煙の映画館でした。全席指定は混んでるとありがたいですが、空いているときは窮屈ですな。めったに来ない映画館で、館内の様子も良く解らなかったし。もうちょっと前の席にしとくんだったと席について思いました。
それと入館直前に喫煙コーナーもない完全禁煙制映画館だと気がついて、あわてて外で一服。えぇどうせ喫煙者でメタボなあたしは時流に完全に逆らってますよ。

上映時間2時間半ということで、水物は控えて、上映前にトイレも済ませて席に着きました。

しかしやっぱり上映前というのはワクテカしますな。ドキドキします。
本編前の予告篇も面白いですしね。
あ、『トロピック・サンダー』日本公開されるんだぁ。元・ベトナム戦争ミリタリーマニアとしてこれは見に行きたいです。

さて、いよいよ本編。

ネタバレゾーンに行く前に全体の感想ですが。
面白かったです。2時間半という尺の長さを感じさせません。
なんかほんと映画2本分くらいの内容がぎゅっと詰まっている感じがしました。
重い腰をうんとこさと持ち上げて見に行ってよかったと思っています。

(さて、以下、あらすじに触れながら書いていきますのでネタバレ注意)

本作は前作の『バットマン・ビギンズ』の続編になるようです。『バットマン・ビギンズ』はバットマン誕生から扱った作品だそうです。バットマン新シリーズの仕切りなおし作のようですが、未見であります。ですので、承前的な部分はちょっとわかりません。

だから、詳しい事情は解らないのですが、バットマンは表向きは警察から追われる身のようです。「行き過ぎた自警行為」が理由のようです。しかし、バットマンを支持する人たちもいるようです。警察の中にも。

冒頭の銀行襲撃シーン。マフィアの息がかかった銀行を襲う、グロテスクな道化師の仮面をかぶった強盗一味。しかし、一味の中でも殺し合いが始まって。そして、一人残った男が道化の仮面を取り、ジョーカー登場。
ジョーカー。きちんと塗られてもいない、はげちょろけのへたくそな白塗り道化メイクが凄惨さを感じさせます。口元を塗る赤はもうちょっと濃くても良かった気がしますが。

ジョーカー役の方は映画公開前に亡くなられたそうです。

ジョーカーの切り裂かれた口元、それを隠す道化のメイク。面白いと思ったのはジョーカーが犠牲者の口元にナイフを突きつけて語る、「どうして自分はこんな顔になったか」という物語が相手によって違うってこと。ある時は母親を殺した父親にやられて、ある時はギャンブル狂いの妻にやられて、という話になります。犯罪者にありがちな“自分語り”パターンを鼻で笑うタイプなのかな。

う~ん、本作はとても面白く見られましたが。ただ、映画が終っても自分の中に重く残るものはないって感じでした。「ああ面白かった」と映画館の席を立って終わるような感じ。もっとダークで重い作風かと思っていて、観終わったあとも重く残るものがありそうな感じだったんですが。

ジョーカーは、劇中、バットマンが正体を現さない限り、市民を殺すと宣言して、実際人々を殺していきます。ただ、それが警官だったり、市長だったり。そこらへんがちょっと甘いなと思います。直接にはバットマンの戦いに無関係な市民、例えば公園で遊ぶ子供やくつろぐ老人、とかを次々と殺すような展開なら、キたと思いますが。

そう、ジョーカーの、映画の問いかけとして、「正義と悪の戦いに無関係な人々を巻き込むのはどうか?」というのがありました。

そしてまたそれを敷衍すれば、今のイラク戦争にまで繋がるかと。イラクの平和のためと称してアメリカ軍はたくさんの人たちを殺してきました。たぶん、フセイン独裁政権下で殺されたであろう人たちよりもずっと多くの人たちを。
そこらへんが『ダークナイト』に落ちている影ではないかと思うのですが。
そのせいかもしれませんが、歯切れが悪かったようにも思います。

それとジョーカーの描写。人の心の闇をそそのかし、悪の道にいざなう者。その、人の心を操る様をもっと見たいと思いました。その部分の描写が説得力を持ってもっとあったらなぁと思いました。

そうなると思いっきり引きずる作品になったかと思いますが。そして、そこまで“娯楽映画”に求めるのは酷かとも思いますが。

そしてそういうのを求めてしまう人間である私もまた、どこか心に闇があるようですけど。でも、それもまた甘ちゃんな考えで、私は本当の心の闇に触れることはできない、その世界には耐えられない人間だとも思いますが。

テイストとしてはやっぱりティム・バートンみたいなゴスロリ感覚のほうが好きです。と言ってもティム・バートンもあまり観てはいませんが。

う~ん、鬱系ヒーロー物としてはまだまだと思います。もうちょっと重くても良かったなと。
いや、『ダークナイト』とても面白かったです。ほんと、2時間半があっという間でしたし。
おススメもできます。そして、本作をやっぱりダークできついと言う人もいるのかしらとも思います。大事な人も死んでいくし。“普通”の人にはどうなんでしょうか?

そこらへんはどうも解らないのだけど。

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