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2008/03/06

歌集『月蝕書簡』

『寺山修司未発表歌集 月蝕書簡』(田中未知:編 岩波書店:刊)
購入。1971年に「歌のわかれ」宣言をし、短歌世界から訣別した寺山修司が、その後に書いた短歌を納めた歌集です。

田中未知は16年半寺山修司の秘書をつとめた方。その回想録『寺山修司と生きて』(新書館:刊)を読みました。そこに、田中未知が寺山修司の遺した資料を整理して発表される予定だと書かれていました。楽しみにしていたのですが。本書はその第一弾になるのでしょうか。嬉しいです。

八重洲ブックセンターに買いに行ったのですが。短歌コーナー知らないので、探し回るハメになるかなぁと思っていましたが。入り口のところの平積みコーナーに並んでいました。文庫以外の寺山本の平積みはめったに見ないので、とても嬉しかったです。
ちなみに本書は佐佐木幸綱と寺山修司の対談を収めた小冊子が挟み込まれているので、立ち読みする時は落とさないようにご注意。

まだパラパラとしか見てないのですが、9ページから196ページまで寺山修司の短歌が1ページに1首載っています。つまり、188首の寺山修司の未発表短歌が収められているわけです。わぉ。

とりあえず、本書の成立について書かれた田中未知によるあとがき、『『月蝕書簡』をめぐる経緯』をまず読んでみました。

さすが秘書として簡潔かつ詳細に本書の成立について書かれていました。

もともとは1973年、歌集を出すというオファーがあって、書き始められたもののようです。本書のタイトルである『月蝕書簡』も、その時構想されたものだとか。
ただ、寺山修司の多忙と、そして出来に満足できなかったため、お蔵入りになってしまったようです。

そして、清書した、つまり「完成作品」と思われる短歌が約60首、それから、寺山修司が遺したメモ類から田中未知が丹念に拾い出して集めたものが残りの短歌になるようです。ほんと、そのご苦労、想像しただけでぼっとなってしまいますが。
そして、誤字脱字の訂正、表記の過去の歌集との統一といった編集作業を経て生まれたのが本書だそうです。

しかしほんとうに寺山修司の未発表短歌が読めるとは嬉しいです。

これからぼちぼち手にとって、美酒をひと滴づつ味わうように読んでいきたいと思います。
そして、心に残る短歌ができて、そして、ふとした時に口ずさむ短歌ができればとても嬉しいです。

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没後25年にして、未発表短歌集。 「月蝕書簡―寺山修司未発表歌集」   寺山 修司:著/田中 未知:編さん 岩波書店/2008.2.28/1800円 没後25年、新たな寺山修司の発見! <帯より> 先日の某新聞の書評欄でも 「ひとつの事件」として、取り上げられ、... [続きを読む]

受信: 2008/04/03 16:05

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