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2007/05/29

初期型ファティーグ

(16/7/23追記)中田商店の初期型ファティーグは仕様が変更になったようです。よって、以下の記述は現行品とは違います。ご注意。

今日の話題はどれだけの人がついてこれるか自信がないけど。
(いや、いつもそうだけど)
今回は、いや、今回もぶっ飛ばします。

日本冒険小説協会全国大会のコスプレ用に買った軍装品のこと。
上野アメ横中田商店謹製のジャングルファティーグのレプリカです。

ジャングルファティーグってのは、ベトナム戦争用に米軍が開発した、薄手のコットン生地でできている戦闘服。ジャケットは両胸と両裾に4つポケット。ズボンはフロントとヒップ、そして両腿脇の6ポケット。

この両腿脇のポケットっていうのが、民生品だと昔は作業服にあるくらいでした。それが近年の「ミリタリー」というファッションコードの発生から、ストリートウェアにも取り入れられるようになって。なんか昔からのミリヲタにとっては感慨深いです。だいたい昔は軍服なんか着て歩いていたら、「お前、右翼か?」なんて言われていたんですがね。

ジャングルファティーグには大きく分けて、初期型、中期型、後期型ノンリップ、後期型リップストップの4種類に分けられます。私が買ったのは初期型。初期型はポケットのボタンが露出しています。そして、ジャケットとズボンの前立ての裏に風除けのフラップ。両腿のポケットからズボンがバタつかないように縛る紐が出ています。つまり、空挺降下をかなり意識したつくり。
ジャングルファティーグのルーツは第二次世界大戦で採用された空挺ジャケット&パンツなのだけど、それの影響が強いと。

中期型になるとポケットのボタンにカバーがついて見えなくなり、この空挺降下用の前立ての風除けと腿ポケットの紐が省かれます。
後期型になると両肩のエポレットと、ジャケットのウエストについていたサイズ調整用のタブが廃止されます。コストダウンのためでしょうか。これが後期型ノンリップ。そして、生地がリップストップに変更されたのが後期型リップストップ。リップストップってのは補強用の太い糸が途中に織り込まれたもの。裂けてもそこで止まるからリップストップ。生地に等間隔に太い糸が織り込まれているので一目で判ります。

あと、どの時期かは解りませんが、ズボンの前あわせがボタンからジッパーになるのと、ズボンのウェスト調整用のタブがボタン留めから金具留めになります。

この中田商店製の初期型ジャングルファティーグ、まぁよくできていると思います。実物は持ってないので細かい所は判りませんが。色合いがもうちょっと緑が強い方が良かったかなぁとか思いますが。両腿脇の紐が省略されているのがちょっと気になるくらい。ただ、実戦でもジャマ臭くて切断されていた事が多かったそうですが。ただ、この紐はポケット内部のズボン本体に縫い付けられていて、ポケットに開けられた小さなスリットから外に出すようになってます。そのスリットは再現しておいて欲しかったなと。

ちなみにこの紐を再現している民生品の軍パンをよく見かけますが。もともと何のための紐だったか知ってる人はどのくらいいるのかしらん。それと、引っ掛けてコケないかなぁと心配になります。

ベースとなる服は買って。後はどういう徽章をつけようかなぁと。ま、これは手持ちでなんとかしようと。で、設定としてはSOF(Special Operation Force)、つまり、アメリカ陸軍特殊部隊(いわゆる「グリーンベレー」)から MACV-SOGに配属された2等軍曹が後方で見せびらかし用に着ていた服、と。

MACV-SOG。MACVはMilitary Assistance Command Vietnamの略で、ベトナム軍事援助司令部という意味になりますか。で、SOGってのは、表向きStudy and Observation Group、つまり、研究・観察グループという意味ですが、裏の意味はSpecial Operation Group、つまり、特殊作戦グループという意味になります。

で、MACV-SOGはCIAなんかも絡んで、ベトナム国内、あるいはラオス、カンボジアなどに設置された、いわゆる「ホーチミンルート」を探し出したりする任務があったようです。

ベトナム戦争当時、合衆国政府も北ベトナム政府もラオスやカンボジアへは派兵してないというのが公式の見解でしたが、北ベトナムはひそかにベトコンに物資を送るためにラオスやカンボジアを経由して補給路を設けていました。いわゆるホーチミンルートですね。ベトナムは南北に細長い国ですから、物資の密輸ルートとして隣国のラオスやカンボジアを経由するのは必然でした。それをまたこっそり彼らが偵察し、彼らが送る情報を元にラオスやカンボジアを空爆していたわけです。で、公式には米軍はいない、ということですから、彼らは偵察作戦中は軍服の徽章はもとより、身元を明かすものはいっさい持たずにいたのですが。

ただ、後方では、見せびらかし用の軍服も持っていた場合があったそうです。プロフィール・スーツと呼ぶとか。そのプロフィール・スーツのイメージでこしらえてみました。ただほんと、実在してたかどうかは不明です。ま、娯楽時代劇ていどの時代考証だと思ってください。

070529_1 まず、左側から。左肩には現在所属している部隊の部隊章をつけます。MACVの徽章になります。部隊章の上に空挺を示すエアボーンタグがついてます。その下、二の腕にくるのが階級章。二等軍曹ですね。
左胸のポケットの上がUS ARMY章。その上についてるパラシュートを羽で囲んでるのが初級空挺章。5回の訓練降下か1回の実戦降下を経験すると与えられるそうです。胸についてるのが偵察チームのパッチ。軍公式のものではなくて、チーム員が自分たちで拵えたパッチです。偵察チーム、コードネームは「アーカンサス」。州名をコードネームにしています。漢字で「察偵(偵察)」とか入ってます。ベトナム人はフランス人宣教師が持ち込んだベトナム語のローマ字、つまり、アルファベットを普通は使っているのですが。これは漢字を使うベトナムの中国系少数民族を加えて編成された部隊だからです。ベトナム戦争に徴用された中国系少数民族の話も話すと長くなるのですが…。(いや、あまり詳しくは覚えてないけど)

070529_2 次に右側。階級章は左に同じ。こういう風に両袖の二の腕につけます。右肩には以前所属していた部隊の部隊章をつけます。SOFの部隊章をエアボーンタグと共につけてます。SOFから派遣されてきた兵士、という設定なので。右胸についているのはMACV SOGのパッチ。(これはベトナム戦争後のでっち上げで、ベトナム戦争中は実在しなかったという説もあります)
ほんとは右ポケットの上、US ARMY章の反対側に苗字の入ったネームテープが付くんですが、今回はオミット。ミリタリーショップでオーダーメイドで作ってくれるとこがあるんですが、そこまで手は回らなかったので。

ま、徽章類はこうやってつけました。ほんと、実在性はどれだけあるか自信はないけど。ま、あながち間違ってもいないでしょう、という方向で。

070529_3 今回買った中田製初期型ジャングルファティーグレプリカ(上)と昔買った中田製初期型ジャングルファティーグレプリカ(下)の比較。
現行品では省略されている腿を縛る紐が前の品物では付いてます。見づらいですが、前述のように、ポケットの内側のズボン本体に縫い付けられて、ポケットのスリットから引っ張り出すようになってます。使わない時はポケットの内側に引っ張り込んでおけるようになってるのでしょうか。ま、実物だと邪魔だというので切り落とされている品物が多いそうですが。
あと、生地の色合いは旧品の緑色の濃いもののほうがいい感じなんですが。

ジャングルファティーグ、高温多湿のベトナム戦向きに作られた軍服ですから、夏は重宝します。ただ、若い衆は真冬でもジャングルファティーグのズボンとか穿いてるようですが。私のようなすれっからしのミリヲタが見ると、「夏物なのに…」とどうしても見てしまいます。

わ~い、久しぶりにちょっと濃ゆいミリタリー話でした。

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