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2007/02/14

エノケンの頑張り戦術

本等に長い間お世話になっている、内藤 陳・日本冒険小説協会会長のキャッチフレーズのひとつに『エノケン最後の弟子』というのがあります。
それで、なるべくエノケン映画は拝見したいと思ってます。“ぴあ”と首っ引きで名画座上映をチェックしたり、ビデオソフトを買ったり、レンタルビデオ店を探し回ったりというほどではないのですが。機会があれば観たいなぁと。

今、京橋のフィルムセンターでは「シリーズ・日本の撮影監督(2)」という特集上映をやってます。その1プログラムとして『エノケンの頑張り戦術』の上映がありましたので、拝見してきました。

フィルムセンターによる作品の紹介は
http://www.momat.go.jp/FC/NFC_Calendar/2007-02-03/kaisetsu.html#14
日本映画データベースによるスタッフ&キャスト表はhttp://www.jmdb.ne.jp/1939/bo003900.htm
です。
フィルムセンターの記載によると、オリジナル74分よりも短い現存版での上映となってますが、今回オリジナルが見つかったのか、74分版での上映でした。

1939年9月公開の映画とか。ヨーロッパでは第2次世界大戦が勃発した月ですな。もちろん日本も日中戦争の泥沼の中。

そういった世相を反映してか、エノケンは防弾チョッキ会社のサラリーマン。ライバル社員の如月寛多とことごとく張り合います。時にはつかみ合いのケンカになって。で、お互い見栄を張りあい出かけた海、お互いの見栄の張り合いが更にエスカレートして。持ち合わせ以上の部屋に泊まったりしてエノケンはピンチ。さて、いかがあいなりまするかというお話。

軽演劇というかオペレッタというか、エノケンの歌も随所に入ってます。エノケンの歌、愉快です。『エノケンの鞍馬天狗』に出てきた歌とか、今でも口ずさんだりします。

いや、戦前の作とは思えないほど“モダン”でした。エノケンのダブダブズボンの背広姿。
避暑に出かけるときにエノケンたちが乗る列車を引っ張るのは、蒸気じゃなくて電気機関車。
社員食堂なんでしょうが、白いテーブルクロスがかかったテーブルのある食堂。女給さんがいて。今時の社員食堂のデコラ張りのテーブル、プラスチックのお盆のセルフサービスなんかと比べたら、何百倍もお洒落です。もちろん食事は洋食、ナイフとフォークでね。もちろん当時はサラリーマン自体があまりいない、珍しい職業?で、ハイカラな人たちだったみたいですが。って言うか中産階級?
エノケンたちが泊まる旅館。オープンテラスがあって、籐の椅子があって、ほんと、泊まってみたいです。
海の風景だって。今はもう見かけない、三角テントみたいな日よけとか。お洒落な感じがしました。女性の水着姿も、今みたいな肌の露出はないけれど、けっこうセクシーでしたよ。

ちなみにキャスト表に「応援 関東水上スキー連盟」ってのがありますが。その水上スキーってのは、今みたいなスキーを履いてモーターボートで引っ張る奴じゃなくて、両足にフロートをつけて、手にカヌーのオールみたいなのを持って漕ぐ代物でした。そういうのを昔は水上スキーと呼んでたのですね。

そういう当時のディテールってのも面白く拝見しました。

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