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2006/11/02

『ガレキの翔』&『DMC(2)』

『ガレキの翔』(島本和彦:著 FOX出版:刊)
『デトロイト・メタル・シティ(2)』(若杉公徳:著 白泉社:刊)
コミックス2冊。

『ガレキの翔』。きちんと読む島本和彦作品はこれが初めて。『吼えろペン』をちょっとだけ飯屋の置きマンガで読んだ事がありますが、なんかむちゃくちゃ熱いなぁと思いました。

本作の主人公は我零寺鬼堂 翔(がれいじきどう しょう)。高校生。ガレージキット(ガレキ)に命を懸けちゃってる漢。組み立てる側ではなくて、メーカーとしてです。
で、転入してきた高校とか、ガレージキットのコンベンションとかでライバルたちとガレージキットで死闘を繰り広げる、と。そういうマンガです。

熱血物です。なんかむやみやたらに熱いです。
私みたいな年寄りは、こういう熱いのって、スポ根とか番長物を舞台にするのが普通だと思うのですが、舞台はガレージキットの世界。

その“熱さ”は、作者本人がギャグと自覚してやってる部分があります。でも100%ギャグじゃない感じ、言ってる事は正しく熱い想いで、その熱さに笑いつつ感動させられます。そこらへんが作者の技なのかなぁ。

残念だけど本作は打ち切りになった作品みたい。いくつかの設定とか伏線とか、活用されないままに終ってしまいます。で、昨今のフィギュアブーム、そして作者の島本和彦さんの人気で再刊なった作品みたいです。ぜひ再開されて、伏線も回収して、そして、ガレージキットに対する熱い想いと薀蓄を描き続けて欲しいのですが。

しかし、本作が描かれたのは94年、あの頃のガレキシーンはよくわからないけど、現在のフィギュアブームの始まる前だったろうと思います。本作には書き下ろしの後書きマンガがあって、そこでも触れられていますが。
ちょっと早すぎた作品だと思います。ただ、現在は完成品フィギュアのほうがブームでガレキとはちょっと違うのですが。

私も引退モデラーですから、そういう意味においても感動しました。またモデラーに戻りたいとは思ってますが…。
やっぱり住んでる所とか考えると難しいし、元々あまり器用じゃなかったのが、さらに手が動かなくなってきているのも自覚しています。

『デトロイト・メタル・シティ(2)』。本作は第1巻から読んでます。メジャーブレイク寸前のデスメタルバンド、デトロイト・メタル・シティ。そのリーダー、EG&Voのヨハネ・クラウザーⅡ世、ステージ上で暴れまわり、さまざまなの伝説を持つ彼、しかしてその実態は、ほんとはオシャレな曲がやりたい、心優しい、むしろ気弱な根岸崇一であった、というお話。

ミュージシャンがメジャーデビューのために、ほんらい望んでいた方向性をねじ曲げられるというのはよくある話ですし、最初はそんな感じの話だろうと読んでましたが。
しかし、読んでみたら、むしろ、ヨハネ・クラウザーⅡ世もまた主人公・根岸崇一のもうひとつの部分のような感じがしました。つまり、ライトサイドの普段の彼、ダークサイドのヨハネ・クラウザーⅡ世の彼、それは両方とも根岸崇一というひとりの人間に潜んでいる人格であると。
だからこそ、普段のおどおどした根岸がクラウザーとなって暴れまくる姿が愉快なのでしょう。

そう、人にはそういう二面性があるもの。こういうライトサイドな世の中で深く苛烈に進行している「いじめ」とか「児童虐待」。ライトサイドばかりでやっていこうとして、やっていこうと思ってしまって、抑圧されたダークサイドが噴出している事例だと思ってます。
そういう時代だからこそ、人はどこかでそういうことに気がついているからこそ、根岸の二面性がグサリと世の中の、そういう事に気がついている人たちの胸をえぐり、ま、だからこそ、ある種の自虐性を持ったギャグとして人気を博しているのではないか、根岸崇一というキャラが受けているのではないかと思います。

あたしだってライトサイドとダークサイドがあります。その折り合いを付けるのは一苦労です。私の中でだってダークサイドがいつも暴れようとしています。押さえつけていたっていつか悪い形で暴発するかと。だから、いい形、あるいは、最低でも人を傷付けたりすることはないような形で噴出させないといけないとは思っていますが…。
バンドやって暴れるというのはけっこういい形での噴出のさせ方のような気もしますが。

第2巻ではデトロイト・メタル・シティにケンカを売る「金玉ガールズ」という女の子パンクバンドが出てきます。あたしはどっちかというとメタルよりパンクのほうが好きなので、もちっと活躍して欲しかったのです。再登場はあるような気がしますが。

「金玉ガールズ」というバンドが実在するかどうかは分かりませんが、クリトリスガールズというバンドのライブは見たことあります。野郎バンドでしたが。B地区というバンドも野郎バンドだったなぁ。だとすると金玉で女の子バンドというのもありなのかな?

とまれ、3巻も楽しみです。

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