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2006/09/14

拳銃(コルト)は俺のパスポート

昨日、京橋のフィルムセンターで『拳銃(コルト)は俺のパスポート』を観てきました。
宍戸錠主演の日活アクション映画。67年の作品とか。モノクロ作品です。
日本映画データベースによるスタッフ&キャスト表はこちら
“拳銃(コルト)”と表記していますが、実際は“拳銃”という字に“コルト”というルビが振られています。

この映画のことを知ったのは、20年位前の『コンバット☆マガジン』に、明日蘭さんの小さなカットが載っていたからでした。明日蘭さん、小林隆弘さんのペンネーム。小林隆弘さんのイラスト、毎月楽しみにしていました。精緻にして暖かみがある画風。無類の映画好きであり、銃の知識もものすごく、映画にチラッと映った銃の種類を一発で当てられる方だったそうです。残念ながら十年以上前に他界されたそうですが。私、小林隆弘さんの画集を持っています。没後に出たものなのですが。宝物のひとつであります。

まぁその、拳銃にコルトとルビを振るセンス、一発でしびれて、いつか観ようと思っていた映画でした。で、今回やっと実物に触れる機会を得た次第。

宍戸錠、殺し屋。ジェリー藤尾演じる舎弟と行動している。彼はある暴力団に依頼されて、対立する暴力団の組長を殺す仕事を依頼されます。宍戸錠は殺しには成功するのだけど。でも、飛行機で海外に高飛びしようとするところを先回りされ。追われる身となる。
あまつさえ殺しを依頼した暴力団と親分を殺された暴力団はちゃっちゃと手打ちをして、見方だった暴力団でさえ彼を追い始める、と。
四面楚歌の宍戸錠と舎弟のジェリー藤尾の運命は?という作品でした。

いや、面白かったです。やっぱり娯楽の王様だった頃の映画は面白いです、パワーがあります。

宍戸錠。主役を張る宍戸錠、寡黙な殺し屋、そしてむちゃくちゃかっこいいです。ジェリー藤尾も、私の中では、後の“良きパパ”のイメージがあったのですが、本作では大美男子でかっこいいです。ふたりが身を隠す、運ちゃん相手のホテル兼レストランの従業員の小林千登勢も素敵。きれいで、決して清純派じゃない、むしろタフさも感じさせるヒロインでありました。そのホテルの女主人役の方もかっちょよかったです。チャキチャキとしてて、ヤクザ相手でもズバズバ物を言うところ、かっちょよかったです。

本作はいわゆる“和製ハードボイルド”映画の一作であります。“和製”ハードボイルド、“和製“ハードボイルド”、“和製””ハードボイルド”、どう表記すべきか悩みどころではありますが。やっぱり“ハードボイルド”について語るのは難しいです。語る資格すら私にあるかどうかはわからない。

貸本劇画とか、こういう映画とか、“ハードボイルド”ブーム。その上で内藤陳・日本冒険小説協会会長の「ハードボイルドだど!」のギャグもあるのでありますが。
その、和製ハードボイルドの香りを堪能させてくれる映画でした。

まだ弾着が日本映画に導入される前の作品ですね。弾着、弾が体に当たったのを表現する特殊効果。服とかにつけた血糊の入った袋を火薬で弾けさせるプロップ。そういうのがないから銃撃シーンもほとんどただ、撃たれた真似をして崩れ落ちるだけ。まぁそれは他にも見た日活アクション映画共通だけど。だから逆にその分生々しさがなくて、様式美という感じがしたりしますし。今時の血しぶき飛ぶ映画と比べて、なんか逆に新鮮で味わいがあるような感じもします。

カーアクションも今時の尖った車じゃなくて、丸っこい車がおっかけっこする様子、どこか牧歌的な感じさえして新鮮です。

銃器類も今時のリアリティーを追求したものじゃなくて。銃器の構造とか考えて作ってるのかよ!と思うようなのが出てきますが。逆にリアリティに縛られてる現代のプロップガンと違って、独特の興趣が感じられたりするのも面白いです。

ただ、最後に思いっきり愕然としたところ。

宍戸錠の愛銃はベレッタだよ。本人がしっかり台詞で言ってるよ。ぎゃふん。

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