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2006/08/10

寺山修司 過激なる疾走

『寺山修司 過激なる疾走』(高取英:著 平凡社新書)
読了。

寺山修司論とか寺山修司の評伝とか、実はほとんど読んでいません。
ムックみたいなのを少し、あと、寺山修司の文庫本の解説ぐらいしか読んでいません。
いちばんはまず私の怠惰のせいでありますが。また、誰かの色つきの、何らかのバイアスのかかった寺山修司像に触れるにはまだまだだと思っているからです。
まだまだ寺山修司の作品には触れ足りていないと思っていますし、いろいろ触れて、たとえトンチンカンでも自分なりの寺山修司像というのを作って、それから改めて論とか評伝を読むべきではないかと思っていました。

いやいややっぱり最大原因は自分の怠惰なんですが。

先日、江古田ストアハウスに九條今日子さんのトークショーを観に行った時、本書が「いい本ですよ」と紹介されました、で、手に取った次第。
実は『虚構地獄寺山修司』というのを先に買ったのですが、引越しのドサクサで読みさしのまま行方不明中であります。

著者は高取英さん。月蝕歌劇団のお芝居は観た事がないのですが…。高取英さん司会の寺山修司に関するトークショーは拝見した事があります。ストアハウスでのトークショーで九條さんが高取英さんはデータマンだとおっしゃっていましたが、ほんと、データマンでいらっしゃいました。

トークにあるエピソードなどが紹介されると高取さんが「それはいついつ頃の事ですね。」とか、固有名詞が曖昧な話が出ると「それは○×でしょう。」と口を挟みます。
いや、実は、それが他の方にちょっとうるさがられているような印象も受けたのですが…。
実は、私もそういう口の挟み方を良くして、うるさがられるタイプであります。だから、高取さんにはちょっと親近感を持ちました。いや、人としてのレベルは雲泥ではありますが。ある種のヲタクスピリットを持った方ではないかと思います。

本書にもそういう高取さんのスタイルが出ているような気がします。読みやすく、また、資料性も高いです。私が知らなかった事もたくさん書いてありましたし、「あ、そうか!」と気づかされるところも沢山ありました。いや、私は寺山修司ファンを嘯きながらそんなに詳しい人間ではないのですが。

本書は奥付によると2006年7月10日初版本ですが、なんと、資料として4月にNHKでオンエアされたばかりの美輪明宏さんがホスト役として寺山修司を語る『知るを楽しむ 私のこだわり人物伝「私と彼のただならぬ関係-寺山修司-」』まで引いていらっしゃいます。ほんと、腰を抜かしました。

本書には『虚構地獄寺山修司』に対して反論している部分もあります。今度の休みにでも発掘しなきゃ。

本書は寺山修司について知りたい、寺山修司の伝記が読みたい、そして寺山修司入門として何か欲しいという方にも大おススメ本であります。

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