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2006/08/28

かわなかのぶひろ&萩原朔美 月例上映会

26日、最終土曜日はかわなかのぶひろ先生と萩原朔美さんの月例上映会でした。
南阿佐ヶ谷の煌翔へ。

かわなかのぶひろ&萩原朔美『映像書簡3』。81年の作品とか。
冒頭、映像書簡2と同じような映像が出てきて、あれっと思いました。2と間違えたのかなと。
ここらへんも続けて観ているから判る部分であります。

今回の若手ゲスト作品は、星野出穂さんの『のんのんの庭』と鈴木野々歩さんの『風をとって』でした。星野出穂さんは映像作家の ほしのあきら さんのお嬢さん、鈴木野々歩さんは詩人であり、映像作家でもいらっしゃる鈴木志郎康さんの息子さんでいらっしゃいます。

『のんのんの庭』。祖母の死の様子と、祖母が大切にしていた庭。祖母の葬儀の様子、葬儀に参列している人たちの様子はあまり写さずに、祖母のなきがらの様子。
私の祖母も草木を育てるのが大好きだったから、共感します。そして、やっぱり、故郷に帰ると両親が「いくつか枯らしちゃったね」と言います。それはとても さみしい事だけど、しかたがないことと思っています。大体私自身故郷を離れているし、それに、こまめに植木の手入れなどするはずがないもの。

葬儀の参列者の様子をほとんど撮ってないのも。私も火葬場で祖母が焼かれている間、ひとり火葬場の庭をぶらついていたのを思い出します。

ナレーションに、出穂さんがおばあちゃんを呼んでいた愛称でしょうか、「のんのんの…」というフレーズが畳み掛けるように出てきます。その繰り返される言葉の響きが不思議な世界にいざなってくれます。

『風をとって』。冒頭、仕事先で淡々と映写装置の準備をする野々歩さん。そういうシーンって結構好きです。たとえば、アクション映画でドンパチの前に淡々と銃の手入れをするシーンとか、好きです。

風。自分で考案した風発生装置の実験をする野々歩さん。そして、凧にぶら下げたビデオカメラの映像がいい感じです。
風はまた父親の鈴木志郎康さんがよく取り上げられていたモチーフだったそうで。

トークで鈴木野々歩さんが父親の鈴木志郎康さんを追っているというのを理解しているという話を伺いました。野々歩さんは二十歳半ばの方。その年齢で父親の あとを追っていると認められるというのはすごいです。私は中年の域に達してやや認めるようになりましたが、いまだに父親は苦手です。

ラストがかわなかのぶひろ先生の『酒場#3 まこ』。
「まこ」という酒場を紹介した作品、まこを撮った作品ではないです。
かつて、「まこ」という酒場があって、そこであるドキュメンタリー監督さんと知り合った、と。20年近く前、まこが店じまいしてからは行き来もなくなったが、その方が脳腫瘍で亡くなり、その偲ぶ会があった。その偲ぶ会の様子を撮った作品です。

酒場の付き合いというのは面白いもので。
酒場で盛り上がったり話し込んだりするような相手でも、素性もよく知らないような関係のことが多いです。
そういう“場”の常連さん的な関係は好きです。

う~ん、最近は懐具合も厳しいし、酒場に行ってないからそういう関係もないです。
ライブハウスでそういう関係の人はいるかなぁ。

というわけで上映会を楽しみました。
しかし、まだ耳が治らないよぉ…。

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