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2006/05/29

人工音声とホーメイの遭遇

昨日はブリジストン美術館へ。
日比谷カタンさんご出演のイベント、「人工音声とホーメイの遭遇」を観に。
ご出演は
山川冬樹(ホーメイ)さん、
佐近田展康(人工音声)さん、
そして、日比谷カタンさんでした。

イベント前にまずブリジストン美術館。
石橋財団50周年記念「雪舟からポロックまで」展だとか。
頭の中で三上寛さんの名曲、「美術館」を鳴らしながら見学。
「爆破すべき美術館♪ そうすべきではない美術館♪ 美術館♪美術館♪美術館♪」

えと、美術館を見て回って、開場少しあとに開場ホール着。どうも整理券の配布はもう始まってたみたいで、整理券の番号はだいぶあと。がっくし。

最初が山川冬樹さん。腰まで届く長髪のすらっとした方。

山川さんが舞台に登場して、暗転。明るくなるとびっくり、上半身裸で胸に聴診器をつけていらっしゃいます。その、心音が増幅され、会場内に轟きます。で、どうもその心拍をコントロールされていらっしゃるみたい。ヨガの達人とかは自分の心拍をコントロールできるという話を聞いた事があります。素潜り世界記録保持者の故ジャック・マイヨールはそうやって素潜りの記録を伸ばしていったと聞いた事はあります。後のトークショーで伺いましたが、山川さんの方法は呼吸をコントロールして心拍数を変えるらしいです。その、心拍に合わせて明滅する裸電球とかもあって、いい感じでした。心拍は人の根源的リズムだし、一種の暗示的な空間を作り出せるかもしれない。

楽器は最初エレキギター、ただし、弦をかき鳴らすんじゃなくて、ギターをゆすったり叩いたりして。それからアコギに持ち替えて。アコギ、なんか日比谷さんに似た感じでした。

ホーメイという唱法。最初私はホーミィの表記違いだと思っていましたが。ホーメイはロシア・トゥバ共和国に伝わる唱法で、ホーミィはモンゴルに伝わる唱法だそうで、ちょっと違うそうです。同じく中央アジアに伝わる唱法だと思いますが、私はその違いは良く判りません。あの、みょみょみょ~~~~~んとした歌い方です。

ホーミィ/ホーメイっぽい歌声はライブとかで耳にする事もあります。三上寛さんのそういう歌い方、耳にした事があります。ほんとのホーミィ/ホーメイかどうかはわからないのですが。

あと、喉に髭剃りみたいなのを押し当てての発声とかもありました。人工咽頭?とか。もともとは咽頭ガンの手術とかで声帯を取った人が声を出すための道具らしいです。そういう声帯を取ってしまった人は、ゲップを自在に出せるように練習して、そのゲップの音をベースに声にすると聞いていましたが。今は便利な道具があるものです。

「2001年宇宙の旅」に出てくるスーパーコンピューター、HAL9000が機能停止させられるシーンの、HAL9000の台詞がありました。自分の生い立ちを説明し、博士が教えてくれたという「デイジー・デイジー」の歌を歌うシーン。「デイジー、デイジー、答えておくれ。私はもう、気が狂いそう…。」小説版「2001年宇宙の旅」で、何度も読み返したお気に入りのシーンです。あとのトークショーで知ったのですが、「デイジー・デイジー」の歌は、コンピューターが最初に歌った歌だそうです。

お次が佐近田展康さん&日比谷カタンさん。
今回、日比谷さんのオリジナル曲は聴けないかなぁと思っていましたが。
冒頭、日比谷さんソロで。「必殺語り」~「畸形認メ申ス」(だったかな?)のメドレー、それから「ウスロヴノスチの切符切り」~「畸形認メ申ス」のメドレーが聴けました。「ウスロヴノスチの切符切り」から「畸形認メ申ス」の繋ぎ方は、「ヲマヂナイ」からの繋ぎ方を少々アレンジしたような感じ。

「必殺語り」これは私が勝手にそう呼んでるだけですが。「仕事人」とか「仕置き人」とかのシリーズの、仕事人たちの決め台詞とか、出動シーンの背後に流れる語り、です。出撃シーンというのは興奮するものです。特撮用語だとワンダバシーンと呼ぶそうですが。私だってサンダーバードの出撃シーンの音楽を聴くと何もしなくても心拍数が上がります。ウルトラシリーズの出撃シーンとか。「ゴジラ」のあの、出撃する自衛隊の艦隊のシーンにかぶる音楽も心拍数が上がる曲です。
そういう風に考えていくと、それこそ忠臣蔵の討ち入り、山鹿流の陣太鼓などもワンダバですな。いや、山鹿流の陣太鼓、知らないけど。いや。
今回の「必殺語り」は今まで聞いたことのないものでした。

それから佐近田さんご登場です。日比谷さんの演奏に合わせて、佐近田さんの人工音声が歌う、という趣向です。佐近田さんはガスマスクのフィルター部分を改造した、音が漏れないように工夫されたマイクをお使い。ただ、佐近田さんのシステムはボイスチェンジャーのような物ではなくて、それもインプットメソッドのひとつとしてお使いのようです。トーンとピッチ(だったかな?)の入力用とか。軍用だと敵の近くでの通信用に音が漏れないマイクというのが確かあったと記憶していますが。

その人工音声システムはマッキントッシュのMAX/MSPという音楽用プログラミング言語を使って構築された物のようです。画面を見ると各パーツを繋いでいくような感じの言語でした。プログラミングというとややこしいソースコードのテキストがずらりと並んでいるという印象があったのですが。

ライブが終わり、トークショー。山川さんの人工咽頭とか、“声”にまつわるお話とか、佐近田さんのシステムについてのお話とか。
合成音声と人間の音声のボーダーラインについて。これについてはゲーム関連のサイトで「不気味の谷」現象というのを少し前に見かけました。3DCGの話なんだけど。
ゲーム機やPCがどんどん進化していって、リアルな人物像が3DCGで描けるようになったと。しかし、人間に近づけば近づくほど、逆に僅かな差異が目立って、その最新のゲーム機とかで描く“人間”はひどく不気味に感じられると、そういうこと話です。音声においてもそういうことが言えるんじゃないかしら。

しかし、ホーミイ/ホーメィというのはちょっとやってみたいなぁ。私でもそう苦労せずにできるかしら?いや、忘年会の隠し芸レベルで良いんですが。

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