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2006/03/31

わが青春のまるめろ

わが青春のまるめろ-高木恭造の世界-(高木恭造:朗読 三上寛:伴奏 ブリッジ:レーベル)
CDアルバムです。まだ一回だけですが、聴了。

去年の暮れから今年頭にかけて三上寛さんのアルバムが新譜・再発含めていくつか出ています。ファンクラブ会員としては出たら即買い!なのでしょうが、ちょっと懐具合がおぼつかず、ぼちぼちと買い進めています。あぁ内藤陳会長の幻影が「お前には想いがないのか!メシ抜いて買え!!」と責めてきます。「メシ抜いて買え」の言葉は、会長みたいな体型の人に言われるとむちゃくちゃ説得力があります。
で、やっとこさ『わが青春のまるめろ』を買いました。『わが青春のまるめろ』今回のリリース、待っていました。

高木恭造、津軽弁にこだわり、津軽弁で書いた詩人です。
2002年の「三上寛と行くテラヤマバスツアー」で、青森の文学館みたいなところに行きました。寺山修司の展示を拝見するのがひとつだったのですが、そこで高木恭造の展示も拝見しました。で、朗読会の模様の写真を見てびっくり、三上寛さんとご一緒でした。またパネルで「まるめろ」という詩が紹介されていたのですが。高木恭造の奥さん、ふぢさんが死の床で最後に見た夢を書いた詩だそうですが。マルメロの実を見つけたのだけど、拾おうとしてもどうしても拾えない、というようなくだりがあって。んで、はっと気がついて、三上さんに「これは『かけら』という歌の元になった詩ですか?」とお伺いしたところ、そうだというご返事で。

で、高木恭造の『まるめろ』という詩集を買いました。
しかし、開いてびっくり。読めません。もちろん日本の字で書いてあるのですが。ちょぼちょぼ意味の取れる言葉はあるけど、全体を通すとまったくわからないという感じ。意味どころか、この詩がどういう風に発声されるのかすら、わかりませんでした。だから、アタマに、『まるめろ』の文章をインプットしても再生できません。
たぶん、他の言語を知らない英語圏の人が、フランス語とかドイツ語の文字は同じアルファベットを使ってる、ちょっと似た単語もある文章を見るとこんな感じがするのかなぁと思います。

それで今回のアルバムリリース、せめてどう言葉に発せられる詩かはわかります。ありがたいです。
ちなみに『まるめろ』の文章自体は
http://fweb.midi.co.jp/~munakata/marumero/marumero.html
で見る事ができます。あたしにとっては“見る”事はできても、“読める”とは書けません。

届いたアルバム、裏表紙?が英文でちょっとびっくり、アルバム中でも高木恭造が語るのですが、『まるめろ』は英文に翻訳されたそうで。海外で売られることも念頭に入っていたようです。同梱のパンフレットはLP版の物をそのままコピーした物なのかなぁ、文字が小さいのと、ちょっとつぶれているので少々読みづらいです。いや、やっぱりメガネ買おうか…。三上寛さんももちろん文章を寄せていらっしゃいます。

このCDの音源は、1981年12月の青森での公演を収録したもの。三上寛さんの解説によると、高木恭造の大会場での公演としては最後のもの、集大成と言えるものだそうです。

一度だけ、ざっと聴いた限りの印象ですが。
いや、ガツン、ときました。高木恭造さんの語り口、やっぱりおじいさん声なんですが、力があり、妙につやっぽい部分もあり。やっぱり詩の朗読はあまり判らなかったけど。でも、言葉の響きがわかって、それだけでも、とてもよくて。たぶん、外国語の、言葉がわからない国の歌でも感動するのと一緒でしょう。

そうですね、外国語の歌、言葉の意味がわからない外国語の歌でも感動できるのは、メロディーによるものの他にもっと、意味は取れないけどやっぱり心に響く“言葉の力”というのを感じるせいかなぁとか思います。もちろん、楽器の音色自身も“言葉”である場合もあるかもしれないけど。

あと、朗読の他に解説のところもあって、そこはだいたい聞き取れました。
それに絡まる三上寛さんのギター、最初は穏やかだけど、ラスト、高木恭造の奥さんが亡くなった時の詩『まるめろ』とかではガンと吼えてくれます。しかし、もちろん、朗読をかき消すようなものではありません。だいぶ抑制なさっているような印象を受けました。

「すかんぽの花」。解説を聞くと、大恐慌時代、高木恭造は東京にいて、職探しに疲れ果てた時、すかんぽの花を見て、「こいつはおしべもめしべもあって、花を咲かせている。わたしはここでひとりでいる。」と、感銘を受けました。

「生だハマナスの実」。これは三上寛さんが歌にされていらっしゃいますが。
いじめっ子に復讐しようとしたけれど、俺は意気地なしだ、ボート小屋のハマナスの根っこにマギリ(ナイフ)を埋めて泣いた、という詩。その気持ち、とても良く判ります。私も一時期ナイフを持ち歩いていたときがありましたし。ま、使っていたら、私は今、とても暗いところにいたでしょうが。マキリ、ちょっと欲しいと思っています。

もうちょっと聴きこんでから感想を書くべきだったと思いますが。とてもいいアルバムです。愛聴しようと思います。

しかし、モーニング娘。の言葉遣いに“~ぴょん”とかいうのがあったけど、あれは津軽弁なのかなぁ。

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